魯山人と美味しんぼ
今さらですが、「魯山人と美味しんぼ(小学館)」を読みました。
美味しんぼの原作者・ 雁屋 哲さんが魯山人に出会った時からの
エピソードに合わせて、魯山人の凄さと魅力が書かれていました。
今回、OPAMで展示している魯山人作品の借用先である
「何必館(かひつかん)・京都現代美術館」のことも
「魯山人の優れた作品が多くあります」と紹介されていました。
著者によると、魯山人は「料理は芸術である」と言っています。
「料理と器が一体になって芸術となる」という考え方だそうです。
陶芸家が感性と持てる技術の全てを込めて作った器と
自然が育んだものだけが作り出せる清らかで豊かな美しさが融合し、
人間の外と内、五感の全てに渡って美の快感で人の心を突き動かす。
故に、食は芸術だと考え、器は使うことによってその美しさを増す
という考え方に至ったのではないかということのようです。
なかなか奥が深いですが、見るだけ、聴くだけよりも
見て、聴いて、匂いを嗅いで、触れて、味わうことで
五感の全てを使って感じとることができるというのも納得できます。
そんな魯山人の世界観を、じっくり感じとることができる
貴重な機会は6月11日までです。
理屈抜きで、多くの方に見ていただきたいと心から思っています。