きっと何かいい事があるだろう道端で10円玉を見つけた思わずヨカッタネと声をかけて拾い上げた片面にだけ何かに踏まれたキズがあったアスファルトの上でチャリンと鳴ったはずなのに誰にも聞かれることなく 音は消え踏んだ何かは一枚分の厚みを感じたのに素通りした10円玉は今日の暑さ分の熱を帯びたまま僕のポケットに入った