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通勤読書860 ファッションは歴史

 「クローゼット」千早 茜

美術館の洋服の修復士の纏子、
子ども頃の哀しい経験から
彼女の心はクローゼットの中から出られないでいる。

美術館の学芸員で纏子の友人の晶、そして美しい洋服が大好きな芳、男性。
3人が出会うことによって、纏子だけでなく、二人にも新しい風が吹く。
繊細な素敵なお話だった。

いろんな印象に残ったシーンがあった。
纏子が修復をするときの様子に
「決して修復士の気配を残してはいけない」というところが
プロらしくて素晴らしい。
いつの時代も「性を超越するものに世間は厳しい」
というのもリアリティがある。
館長が芳にかつての自分を見たのかしら。

周防さんみたいなおばあちゃんになりたいけれど、
無理だろうねぇ。
もう、ハイヒールを履く元気はない。
だけど、素敵なおばあちゃんになりたい。

そして、最後のところ、纏子は強いなぁ。
私なら芳を止めないだろう。

作業観察好きの私。
きっと何時間でも修復の作業を見ていられる。
もちろん、できないけれど。
久しぶりにファッション美術館に行ってみようかなぁ。

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