今日はAPUで指田ゼミ本日は「薬草の歴史」と「世界の民族医学」と二本立て。
指田先生には、薬草のことを色々ご指導いただいていましたが、また新鮮な視点でお話を伺うことができました
そして何が新鮮って、指田先生のイラストがシュールでお上手ってこと昔の病気の治し方。外科的処置が私には殺人現場のようにしか見えなかったり(笑)新しい指田先生の魅力に目覚めた本日このシリーズだけで先生に本を出して欲しいな~
世界で最も古い薬の記録は紀元前3000年頃、メソポタミアのシュメール人が粘土版に楔形文字で書き記したもの。その次に古いのはエジプトギザのピラミッドの中から見つかったパピルスに書かれた処方箋。
発見者の名前をとって「エベルスのパピルス」とも。ここにはすでに阿片(アヘン)の使い方も示されていたとか
一方中国では、紀元前一世紀頃、「神農本草経」が作られました。ワタクシ、神農ってこんな方とイメージしてましたが、
(画像はWikiより拝借しました)
本日の講座ではこんなお茶目は神農の姿も(笑)
なるほど、草かじって頭からは角が生えてます神農本草経の中には「長く飲んでいると水の上を歩けるようになる」などという迷信としか思えない記述もあるそうですが、大部分の薬草は今と同じ使い方が書かれているとか
最近の京都大学の研究で、タンザニアのチンパンジーの行動を観察したところ、下痢をするとクマツヅラ科のある草を食べてそれを治療し、梅雨で寄生虫が流行る季節になると、毎朝その予防のための草を食べる習慣があることが判ったのだとか
更に興味深いのは、このような習慣があるのはある一定のグループに限られているということ
あるチンパンジーが偶然食べて効果を見つけ、それをグループの仲間に知らせたということらしいのです凄い知恵ですね~
私たち人間も、チンパンジーのそれのように、誰かが何かの不調に対しての効果を実感したものをまた他の誰かに試しという経験から薬の薬効が確立されたんですよね。そこには成功体験だけではなくて死亡するというリスクも当然伴っていたわけで…。改めて先人に感謝した次第
その長い歴史を感慨深く伺えた件のひとつがモルヒネの歴史。
芥子(ケシ)から阿片(アヘン)が取れますが、そこから麻酔成分の分離に成功したのが1803年。そこにモルヒネの名前をつけ性質を発表したのが1817年。構造が決定したのはぐっと後のことで1925年。全部を合成できるようになったのは1952年。エベルスのパピルスに阿片の使い方が記されてから、気が遠くなるような長い年月をかけてここに至るんですよね
その他、キナ皮、ジギタリス、麻黄、アスピリンに至るまで鼻血必至の大興奮お金の匂いもプンプンしましたねもう一回復讐しなくっちゃ~(って何に活かすのかしらん・笑)
後半は世界の伝承医学について。詳細は割愛しますが、先生の資料がやっぱりツボ
ペストを治療する医師。悪霊に取りつかれないための黒装束。マスクの中には感染予防のためのハーブが詰めてある
ノートルダム寺院の脇にある彫刻。
向かって左下にケシ。右下にジギタリス。フラスコ持ってて、これは絶対に薬剤師だ誰も気づいていないみたいだけど…とか仰りつつ、このお写真かなり色々なところにお貸ししたとか。
やっぱり指田ゼミは愉しすぎ今日は比較的おとなしくいい子だったAPU幼稚園児でしたが新年度、新たなメンバーも3名増えてこれからますます楽しくなりそうな匂いがします
プロデュースしてくれた広子さん、指田先生とAPU幼稚園の皆さま。ありがとうございました
最後にやっぱりこの書籍買うべきかの備忘録。
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↑と合わせて読んでおきたい備忘録。
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