ブログをお休みする前にも触れましたが、私、自宅でコーンビーフを作ってみたんです!お休み中、塩漬けしている牛肉を、毎日冷蔵庫から取り出しては上下を返し、コーンビーフとなって食べれる日を、今か今かと楽しみにしていました。(笑)


昨日、やっと、塩漬けしていた牛肉をリンスし、スロークッカーで7時間かけて調理しました。初の自家製コーンビーフの出来あっがりぃ~~~!クラッカー


夕べはそのコーンビーフが主役の晩御飯でした。当地ではセントパトリックデーと言うと、雨人さん達が食べないといけないようにして食べるコーンビーフ。そうする理由がやっとわかりました!めっさ、旨かった!!!


自家製コーンビーフのルーベンサンドイッチ


この前もブログに書きましたが、私はアメリカに来るまで、コーンビーフってのは、とうもろこしを食べて育った牛の肉を加工したもの、もしくは、牛肉の嵩増しにスイートコーンを混ぜた食肉加工品だとばかり思っていました。(恥)


コーンビーフのコーンは、スイートコーンのコーンではなく、“肉を塩漬けする”と言う意味です。つまり、コーンビーフは塩漬けした牛肉を意味します。


でも、私が誤解するのも無理はない。今じゃ日本の食生活も豊かになって海外気触れもし、コーンビーフを手作りする人もいるだろうけれど、私ら高度成長期の子は、あの独特な開け方の缶に入ったもんしか、知りませんでしたもん。(笑)


あの缶入りのコーンビーフが、子供の頃から大好きだった私。どれだけ好きだったかと言うと、コーンビーフの食べ過ぎから、中学時代、吐血したこともあるんです!(苦笑)それでも未だに好きってから、私はほんま、食うことしか頭にない懲りない女です!ドクロ


その大好きなコーンビーフが本当に自宅で作れるのか?


毎年、セントパトリックデーが来て、雨人さん達がコーンビーフ、コーンビーフと騒ぎ出す度、いっぺん私も作ってみないといけないと、思い続けていました。


日本に帰っても、最近ではコストコジャパンで大きなカットのアメリカンビーフが買えるし、お肉屋さんに頼めば、好みの部位を好みのカットにしてはもらえるけれど、アメリカを後にする前に、やっぱ現地で作ってみねばと思い初挑戦しました。


コーンビーフにする牛肉の部位は、日本ではブリスケでおなじみのブリスケットという部位のようです。牛肉のどのあたりになるのかは、こちらの図 をご参照くださいまし。


今回私が使った部位は、ブリスケの上の部分に当たるチャックと言う部位の“フラット・アイアン・ステーキ”です。1キロ足らずで、二人家族にはちょうど良いサイズ!


そして、私が参考にしたレシピは、以前、フラワートルティーヤ の作り方を参考にさせてもらった、アルトンブラウン氏のレシピ です。アルトンブラウンは、味に無頓着な雨人さんが多い中、私の目には、数少ない味蕾の発達した雨料理家の一人に映るので。(笑)


<材料 5~6人分>

(漬け液)
水...1リットル
塩...1/2カップ
味の素...適宜(オプショナル)
ブラウンシュガー...1/4カップ
ホールナツメグ...1/3個
シナモンスティック...1/3本(小さいものなら1/2本)
ローレル...1葉(私のは小さかったので2葉使用)
ホールクローブ...4個
ジュニパーベリー...6個(これはなければ無視してもオーケーっしょ!)
生姜、皮を剥かずにスライス...1/2かけ
にんにく、包丁の腹で潰す...1かけ
マスタードシード...小さじ1/2
ホールブラックペッパー...小さじ1/2

牛肉、今回はフラットアイアンステーキを使用...1キロ程度
たまねぎ、大きく切って層を分ける...小1/2個
人参、皮を剥いて乱切り...小1本
セロリ、乱切り...細いもの1本
ブラウンマッシュルーム、石突の汚れを取り除きスライス...2~3個
酒...150ml
水...下記レシピ参照

*私の使ったカップは、240ml入るアメリカンカップですが、塩もブラウンシュガーも、その量はカップきりきりではなく、少し控え目に加えました。なので、日本製の200mlカップ利用の場合でも、上の分量で問題ないです。


今回は亜硝酸ナトリウムを使わず、塩のみで塩せきしました。
味の素を数振り加えた理由は、亜硝酸ナトリウムに代わる、
化学的風味になるかな...とか思って。(笑)
でも、入れて正解だったよん!
 
<作り方>

1.漬け液の材料全てを鍋に入れ火にかける。塩と砂糖が完全に溶け、ひと煮立ちしたら火からおろし、蓋をして冷ます。冷蔵庫に入れられる温度まで冷めたら1時間程度冷蔵庫で冷やす。


念には念を入れて、生肉を漬けても100%大丈夫な温度に漬け液を冷やしました。
 
2.肉をジプロック(大)に入れ、漬け液を注ぎ入れ、空気を抜いてジッパーを止める。ヴァットなどに寝かせて冷蔵庫に入れ、毎日1回、上下を返しながら10日間塩せきする。


3.10日後、流水で肉を綺麗に洗う。漬け液は処分。ボウルに肉を入れてたっぷり浸かる水を加え、1時間塩抜きする。途中2~3回水を取り替える。


4.スロークッカーのクロックポットの底に、たまねぎ、人参、セロリ、マッシュルームを満遍なく敷き、塩抜きしペーパーで水分を拭き取った肉を載せる。酒を加え、水を肉がかぶる程度まで加える。蓋をし、高温(High)で7時間調理する。


スロークッカーがない場合は、蓋のしっかり閉まる鍋を利用し、
直火でことことと2時間から2時間半茹でると良いと思います。
その場合は、水の量をもう少し多く加えると良いでしょう。
但し、水の量が増えるということは、塩せきの塩分量も薄くなるので、
塩抜きの時間を45分程度に短くしても良いかと思います。
 
そうして出来上がったのがこちらのコーンビーフ!フライ返し2つを使って、潰さないように丁寧に持ち上げないと、ちょっと触っただけで、もうホロホロ...とつぶれてしまう柔らかさです。ラブラブ


これをフォイルで包んで、しばらく休ませてからいただくことにしました。


コーンビーフの食べ方はルーベンサンドイッチ!いつもはコストコで買うコロンバスのパストラミで作るルーベンサンド。このサンドイッチは元々はコーンビーフで作るものらしいので、自家製のコーンビーフが出来上がった日に作ろうと楽しみにしていたの。


作り方はパストラミを使って作る時と全く同じ!レシピはこちら から...ただ、せっかく自家製のコーンビーフで作れるって言うのに、忙しくてスワールブレッドが焼けなかったのは残念。市販のライブレッドを代用しました。


肉がマジ、ホロホロだよぉ!アルトンブラウンは包丁で切っているけれど、そんなもん、切れますかいな!(笑)包丁で切ろうと思ったら、“バベルの塔”みたいにガタガタと崩れてしまいました。(爆)


ところで、いつもはサンドイッチが夕飯の時には、オーブンチップスを焼くんですが、昨日はその代わりに、グリーンサラダと、グリーンなポタージュスープを付け合せました。皆様、このグリーンなスープ、一体何で作ったと思います?


ポパイのスピナッチでも、エゲレス人の大好きなグリーンピースでもおまへん!このグリーン色の正体は、この葉っぱです!


なぁ~んだ、青じそやおまへんか!と思ったそこのあなた、甘いなぁ~!まだまだ修行が足りまへんでぇ~!(爆)


これは一見青じそにそっくりな葉ですが、スティンギングネトルという雑草なのです!日本語ではイラクサと呼ぶらしい。(厳密にはちょっと品種がちがうようですが。)


旦那と一緒になり、初めて料理に青じそを使った時、旦那の第一声は、“あっ、スティンギングネトルや!”でした。確かに見た目がそっくりなのです。


スティンギングとは“刺すような”と言う意味があります。ネトルは“イラクサ”。その名の通り、葉っぱの表面や茎を指で触ったりしようものなら、指先をちくりと刺され、2、3日ずっとしびれたままです!必ずガーデン用の分厚い手袋をはめてじゃないと触れません。


旦那の両親は旦那が3、4歳の頃に離婚しました。母親に引き取られた旦那と妹は、義母が再婚した相手がエゲレスの国の医者だったもんで、交換医師とし、世界各国を家族で回ることになったのです。


そんな幼少時代、オーストラリアに住んでいた頃、まだ10歳くらいの旦那は2つ年下の妹を連れ、子供たった二人で乗り継いで、エゲレスの父親のところまでサマーバケーションに帰国したことがあるそうです。


その時、義父は2人をフランスに連れて行き、3人は2週間ほどフランスの田舎町をキャンピグツアーしたそうです。そのツアー中、ある田舎町のレストランで、このスティンギングネトルのポタージュスープを食べた旦那。


青じそを見る度、スティンギングネトルを見る度、必ずこのスープの話をします。私はもう耳にタコどころか、イカもエビもみなオンパレードってくらい、その話を嫌ってほど聞かされています。ドクロ


誤解しないで下さいね、自慢するつもりはないですから!(って、ちょっとは自慢しているけれど...笑)うちの庭、日本風に言うなら3千坪あるんですわ。その内の千坪は全く未開の地。その未開の地に、このスティンギングネトルが山ほど繁殖しています。


私ね、この家を去る前に、旦那に思い出のスープを、自分達の家の庭で摘んだ雑草で、作ってあげたかったんですよ!


昨日、だから、キティGuyにばったり出くわさないかドキドキしながらも(苦笑)、庭に一人で出て、このスティンギングネトルをたっくさん摘んで来ました。


さっとボイルしてちくちく感を取り除き、30分位水に浸けてあくぬきし、たまねぎとじゃがいもと共にポタージュにしてみました。


味はと言うと、別に美味しくも不味くもない!てか、ほうれん草といわれたら、あっ、そうなの?って思うし、グリーンピースだと言われても、疑いもせず啜るだろうって味のスープでした。(爆)


私にとっては、キティーGuyを恐れながら摘んでまで、また作りたいスープではなかったけれど、旦那にとっては、幼い頃の父と妹との思い出が一杯詰まった、懐かしい味のスープだったに違いありません!汗


嫌なことがあっても、私と犬ころの為に、一言も愚痴をこぼさず毎日一生懸命働いてくれた旦那。そのお金で買った家だもん。残り少ないこの家での日々、旦那にはいっぱい、いっぱい楽しい思い出を作ってほしいんです!ドキドキ


さて、食卓の準備が出来ました。コーンビーフのルーベンサンドイッチは、実は旦那も私も食べるのが初めてでした。しかもそのコーンビーフは自家製。絶対に美味しいに違いないと、大きな期待をして一口、がぶり!っと口入れました。


何、これ?あぁ~~~ん、これが本物のコーンビーフっつうもん?私の大好きな缶詰のコーンビーフと味は似ているようでも、ぜんぜんちゃうやん!ソフィスティケイティッド!!!


いやぁ~~~ん、めっちゃんこ、旨い~~~!ドキドキ恋の矢ラブラブキスマーク


アメリカを去ることになっても、なあんも未練のない国だけれど、いやぁ~~ん、このコーンビーフが、私の後ろ髪引きますぅ!(笑)それくらい旨い!


なんでアイリッシュ系のアメリカ人が、セントパトリックデーに、コーンビーフを食べるのかが、やっとわかった!


本国では豚すらたまにしか口に出来なかったアイルランド人。雨に移住し、手ごろな値段で塩漬けの牛がたべれるようになると、そりゃ豚は食べんやろう。私が古のアイルランド移民だとしても、当然牛、牛、牛ですわ。(爆)


よっしゃぁ、旦那と私が店を開いたら折には、私が日本の皆さんに、この本物の旨いコーンビーフを食べさせてあげましょう!約束。


自家製のコーンビーフをスワールブレッドに挟んだ、ルーベンサンドイッチを売り物の1つにします!どないでっしゃろう?(笑)

今日もご訪問ありがとうございました。
最後まで読んでいただいて、とっても嬉しいです。
くどいようですが、私ら夫婦を救うと思って、
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