トランプ氏のTPP離脱と日本の環太平洋安全保障を睨む次の一手 | キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)

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トランプ大統領就任演説 日本語訳全文

 
予想どうりの保護主義を前面に打ち出した内容。米国も国内問題大きいし、トランプ大統領自身、行政職を一度もやったことがないビジネスマンなので、外交や安全保障についてこれから知らないといけないことも多い。
 
この浜田参与が気にしてる「新プラザ合意」だけは注意ですね。
 

新「プラザ合意」警戒を=浜田内閣参与

 
これに円が巻き込まれると面倒なので、最初から警戒する必要はある。こうやって一個一個やっていくしかないけれど、
 
TPPについてもう一度書いておくね。

まず、単純に米国がTPPに入らないのなら、「二国間FTA」とか言ってますけど、二国間FTAの交渉に乗るだけで外交的敗北です。乗っちゃダメですよ。
そっちの方がアメリカの都合のいいようにしか条件出しませんから、日本主導型TPPを発効し環太平洋自由貿易圏を日本主導で始めちゃうのが一番です。
 
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だいたい一年ぐらい放っておけば、日豪FTAのおかげでオーストラリアからは牛肉の関税0、アメリカからはTPPを蹴ったから関税が30%のまま。

アメリカ産の牛肉が日本で売れなくて「何とかしろ!」の圧力→「TPPに入ればいいじゃん( ´_ゝ`)」という話になるはずです。

そこで慌ててアメリカの方から「やっぱりTPPに入れさせてくれ」となるから、今は「門は開けてるから入りたくなったらいつでもいらっしゃい。ただし『条件は現状のままだけどな』」の姿勢でいいんです。
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TPP離脱を表明した「今」しか見られない。その今に反応して大騒ぎするより、その先の世界がどう動くかを考えないと見誤ることになると思います。

まして世界でこれだけ自由貿易が進んでしまったのに、アメリカ一国だけ保護主義になったところで、世界はすでにヒト・モノ・カネが行き交ってるんですから、それこそ取り残されるだけですね。

自国一国だけで経済、資源、食料、物流などなどが賄えるならまだしも、そんなことが出来るわけがないですよ。
 
ジャイアニズム的に「俺のものは買え!お前のとこは買わん」なんてあり得ないですから。貿易についてはいろいろ各国対応をかんがえながら、バランスをとっていくものですから、今そっちに極振りしたからって、未来永劫そのまんまだと考えてはいけません。

国際情勢も生き物ですから。
 
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トランプ氏が分かるようになるまで時間がかかりますから、ちょっと待てばいいですね。
その間、やはり、エネルギー安全保障は大切です。トランプ氏の米軍の軍事費削減するんじゃないかというあの演説内容と、それでも海軍力を上げたいと言っている両方の発言から考えると、大幅な軍事費の協力金を要求される可能性もあります。

またそれが、防衛費に組み込まれたら、実質的な自衛隊への防衛費がへります。

今も防衛費の中に基地対策費という多額の金額が計上されていますが、「これ、米軍への協力金でこれは防衛費じゃなく、外交費用だろ?」と思ってます。これ以上あがるなら防衛予算から外して、別会計にしないと自衛隊は一歩も動けない軍隊になります。

米軍の安全保障上の変化に対処するためにも、自衛隊が本当に使える予算だけは2倍確保すべきです。

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昨日、とても賢い人がコメントをくださいまして、(たぶん、仲良しの経済評論家氏じゃないかと推測。ちがうかな。あまりにも賢すぐる。)とても参考になる素晴らしいコメントだったのでこちらに紹介しておきますね。

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『TPPが安全保障にも寄与する』という考えは高橋洋一さんも指摘していますね。
また、ヒラリーのブレーン?であるロバート・ホーマッツという方も、『TPPがアジア版NATOとなる』といった指摘していると聞きます。
ただ、氏の場合は東南アジア諸国の中国経済との繋がりの強さを指して、そのアジア版NATOには中国も入る事になると指摘している様ですが。
http://www.nikkei.com/article/DGXKASGM01H6R_R00C15A5FF1000/

普通に考えれば、ビジネスマンはお得意様と喧嘩しようとする政治家より、お得意様と商売しやすい政策を掲げる政治家を推すというのが妥当な線だと考えられます。
だとすれば、民主主義国家であれば、経済連携を勧める国同士では戦争は起き辛くなるという高橋氏の主張は至極、当たり前だと感じられます。
安倍首相はプーチン氏との首脳会談についても『ロシアの人々に日本が必要だと思って貰う』という表現を用いており、自由貿易・経済連携を安全保障環境を整備する手段の一つとして強く認識していると推測します。

妄想ですが、TPPが発行し、それを足掛かりにアジア版NATOが成立すれば、あるいはそれが台湾独立の足掛かりになりはしないかとも感じます。
今のまま台湾が独立しても、即座に中国に「鎮圧」されるのは目に見えていますが、アジア版NATOというものが成立して、独立と同時にアジア版NATOに加盟となれば、そこに勝ちの目もあるかも知れないと思えます。
ただ、その場合我が国の集団的自衛権行使がより幅広く認められていなければならないと思えますが。
 
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なかなかwktkしますね。

今、TPPの離脱を決めた米国が、TPPの価値を理解するまで日本は環太平洋の諸国との連携をつくりあげながら、米国がTPPの価値を認識するまで待てばいいのですよ。
すでに合意されているTPP、米国が離脱しても残りの国がやってはいけないわけじゃないですから、粛々といろいろな可能性にわくわくしながら始めればいいんです。
 
安倍総理ならそこを突いて大人な対応をしつつ上から目線で「いつでも待ってるよ。『今 の 状 件 で な !』」とやってくれると思ってますw
 
○どちらにしても北回り航路だけじゃなく、マラッカ海峡が封鎖されたときのことをかんがえ、南回り航路も非効率で、燃料費もかかるし、安全性から行くとイマイチなんだけど、このチャンスにTPP諸国と話し合ってイザというときのために用意しておく必要も大ありですからね。
 
 


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