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10年前の思いやり、届いた タイムカプセル開封

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朝日新聞記事より引用
朝日新聞 2014年9月8日03時00分
埼玉)10年前の思いやり、届いた タイムカプセル開封
田中正一

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タイムカプセルポストを開封した当時の記念碑建設委員会のメンバーら=熊谷市久下


 かつて荒川に架かり、熊谷市久下と旧大里町を結んでいた木製の久下(くげ)橋。「思いやり橋」の呼び名で親しまれた由来を後世に伝えようと、記念碑が建立されてから今年で10年。橋とともに生きた人々の思い出が詰まった「タイムカプセルポスト」が、久下公民館で開封された。

 「思いやり橋」は、全長約280メートル、幅約3メートル。車同士がすれ違えず、譲り合って通ることからその名がついたという。橋は2003年に安全上の理由などから撤去され、橋長778メートルのコンクリート製の新しい久下橋として生まれ変わった。

 タイムカプセルポストには手紙や思いやり橋の写真のポストカードなど計698通が収められ、公民館で保管してきた。10年前に記念碑を建設するのに際し、10年後の自分自身や家族、友人に思いやりの心を込めたメッセージを届けよう、と建設に携わった委員会が住民に募集を呼びかけた。

 開封があった6日は、記念碑建設のために募金などに奔走した住民らが同公民館に集まった。参加者は、当時の寄付金集めの苦労話や近況を披露。「思いやりや譲り合いの精神はいまも地域に生きている」などとそれぞれの思いを語りあった。

 記念碑の建設委員会委員長を務めた蓮沼忠三さん(89)は、委員会の役員数人にメッセージをしたため投函(とうかん)したという。「寄付金集めや打ち合わせなど苦労もあったけど、地域のために当たり前のことをやってきただけです」と話した。

 投函(とうかん)された手紙は8日にそれぞれの宛先に郵送される。(田中正一)


朝日新聞記事リンク


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