「第64回毎日杯」~8頭立戦の特殊性~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

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◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 「毎日杯」について何も事前稿を用意しなかったので、直前だが、少し書いてみる。

 

 出走馬が決定し、18頭に対して過半数以下の8頭立となって揃目不能戦となった。淘汰が進んでないクラシック前の3歳戦では、少頭数の場合は1頭乃至2頭の有力馬に恐れを為した馬主が特別登録料惜しさに出走を避けると言われるのが一般論で、まぁ、過去判例でも少頭数の平均配当が比較的低い傾向になるのは当然で、そんな実力馬を中心に組む馬券が中る確率は、それなりに再現される。しかし、それは確率を超える事は無いのである。つまり、10頭立戦で1着起用されたスマートオーディン13頭立戦を制したキズナも確率通りの結果である。

 しかし、「東京優駿」では、前者が5番人気で6着、後者は1番人気でダービー馬に昇華した。この差は単勝人気順を構成する戦歴や出走構成によるものである。通常、「東京優駿」では、上位人気で皐月賞馬になった戦歴を単勝1番人気馬に押し上げるが、そうはならなかった事情が「80周年記念」にあるのか否かは解らないが、ジャンケンが強いからダービー馬になったのでは無いのは間違いないし、特定キモオタの組織票が功奏した訳でも無い。
 昔々の出走頭数の話では、社台直系の馬は、フルゲートで狙うなど様々な妄想ジンクスがあったが、クラブ馬全盛の現行競馬では、使う人もいないだろう。

 さて「毎日杯」の少頭数と言うと、誰もが思い出すのがキングカメハメハの2004年。今年、G1コースとなった芝2000m戦だった頃の「毎日杯」だが出走馬にキンカメ産駒は存在しない。
 新馬戦が8頭立戦のキセキは競馬アプリ「WIN!競馬 forスゴ得」を開発した会社(デジマース)の女社長石川女史の馬で、フジキセキ産駒もつけなかったキセキという馬名を採用する大胆さには敬意を表する。3文字馬名が好きなのだろう。モチベはトップだが、ギリ印は回るだろう。
 出走馬には、高馬と呼ばれる2億超馬サトノアーサーも存在し、これが集票力を発揮するのかもしれないし、同馬が2着加算した「きさらぎ賞」も8頭立。
 叩き3走目になる(地)トラストの「クローバー賞」も8頭立で2着。「きさらぎ賞」で1着したアメリカズカップが「野路菊S」の8頭立戦という唯一性をを採用したのであれば単勝6番人気が勝てば官軍である。
 さっきの話に戻るが、有力馬で遠慮する馬もいれば、初距離になる芝の重賞に参戦する鹿児島産馬も存在するから、日本競馬は同じ事が繰り返せない。
 ガンサリュートは、親子制覇がかかるダノンシャンティ産駒で、祖父がフジキセキで、これが当研の◎になるだろう。