ネコ広場のみんな
訪問先の途中にある住宅街のなかには、小さな公園がありました。
誰が名付けたのかその場所は「ネコ広場」と呼ばれていました。
遊具など何も置かれてなく、小さなベンチと何本かの大きな木が植えられているだけで、一面に背の低い草が生えてもいて、手入れが行き届いた公園とは言い難いのですが、なぜだかその場所に集う人たちの表情には優しい笑顔が溢れるのでした。
それは、ひとの数よりネコさんの数の方が多く、なにかと世知辛い世の中にあり、住人の方々が温かく見守り続けていらっしゃるのでしょう、そこに遊ぶネコさん達がみな優し気な表情で寛いでいるからなのでした。
燦々と陽射しが差し込むその場所で、のんびりとお昼寝を楽しんでるネコさんの姿も、生い茂る草花に鼻を寄せヒクヒクと匂いを嗅いで季節を楽しんでいる風なネコさんも、何か虫でもいるのか狩猟本能を呼び覚まされた風に狩りをしているような姿のネコさんも etc. みんなそれぞれが思うがままの時間を過ごしていました。
イヌさんを連れたお散歩途中の飼い主さんがベンチに座っても、みんな特に気にする風もなく、のびのびと和やかな時間を過ごしているようなのでした。
あんな子もこんな子も
「この場所で珈琲を飲むのも何度目になるだろう?」などと想いながら、あちこちで遊ぶネコさんに目を遣っていると、大きな木の下でオヤジ座りをして、股の間から引っ張り出したシッポを何度も々も丁寧に舐め続けているネコさんと目が合いました。
いくらみんなが寛ぐ平和な場所でも、出来るならあまり見られたくなかったポーズだったのか、じっと見つめ合ったままチョッとだけ動きが止まり、どうするかと悩んだ末に「まぁいいか」とまた同じ動作でシッポの手入れを続け出したネコさんに思わずほっこり気分にさせられたのでした。
そして少し脇に視線を移すと大あくびをして、クルンとひっくり返り、背中を地面に何度も擦り付けてゴロンゴロンしているネコさんが見えました。
するとすくっと起き出し、前足を視点にお尻を高く持ち上げる伸びをして、そのままその場所で居眠りをはじめたのでした。
何度かモゾモゾとお腹を動かして寝床のベストポジションを整えているようでしたが、「もう完全に寝る!」の意思表示だったのか、前足を顔の前に交差させ、「見ないで~」のような「恥ずかしい~」のような「そっとしておいて~」のような姿のままお昼寝タイムに突入していったのでした。
カップの珈琲も飲み干し、そろそろ行くとするかなとベンチから腰をあげようとした時、全然気付いていなかったのですが草むらの中にいたネコさんに「急に立ったらびっくりするやんけ~」の非難のような、チョッとお怒りモードの「ミャァ~」を言われてしまったのですが、スマン・スマンとそそくさと退散しようとしている間、口を開いたまま鳴き続けの「ミャァ~」の非難を受けることになったのでした。
そしてボクは、ネコさんのその表情に夜のカラオケ大会で歌う1曲を心に決めたのでした。
そしてボクは決めたのだ
カラオケに参加の誰もボクの昼時間にネコさん達とのやり取りがあったことも、この曲をその時に決めたことも誰も知りは知りませんでした。
そしてボクは、あの時のネコさんの表情よろしく「こにゃぁゆき~・・・」と声を張り上げたのでした。
もちろんその曲は、レミオロメンの「粉雪」で、ネコ広場に集うネコさん達にも届く程のシャウトだったのでした。
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