健康管理の領域の3つ目のニーズは

「ふだんの体調」です。

元気があるか、ないか、

どちらかを判断します。

元気がない、活気がない、

ぼんやりしている、

覚醒していない、などです。

 

施設やデイサービスなどでは

もう当たり前の光景だと思いますが、

体温測定したり、血圧を測ったり

しますよね。

 

(元気がないな)と思って

熱が37℃を超えると

「風邪かな?」とか思いますよね。

 

そういう感じで看ていきます。

 

 

 

前の「風邪かな?」という例は、

みなさんにも分かりやすいような

例だと思うんですけど、高齢者は

熱はないけど元気がない、

ということもあります。

こういう場合、多くのケースで

「脱水」を疑います。

 

高齢者の体は筋肉量が減り、

脂肪の割合が多くなるので

体内に水分をため込む機能が

若者に比べて衰えています。

併せて腎機能も低下していて

老廃物を輩出するときは

より多くの尿を出さなければ

いけません。

そのために脱水になりやすい

と言われています。

 

併せてトイレが近くなるから、といって

水分を控えたり、

のどの渇きを感じにくくなるので

意識して水分をとるように努めないと

簡単に脱水になってしまうのです。

 

脱水にはどういう自覚症状が

起きるかというと、

お酒を飲む人は二日酔いを

思い出してくれるとよく分かります。

頭痛、吐き気、食欲不振、

寝ていたい、動きたくない、

今朝、私もそうでしたが(笑)

お酒を飲むとおしっこがたくさん出るので

脱水になるのです。

脱水になると電解質の

バランスも崩れるので

辛いのです。

 

急性の病気ではないのに

動きが悪い、顔色が悪い高齢者は

脱水によって二日酔いのような状態

になっているかもしれません。

 

はじめに体温のことを

話しましたが、

高齢者は基礎代謝量が低いため、

体温も低くなりがちです。

一般的に36.5℃が平熱ですが

高齢者になるともう少し低い人も

少なくありません。

よって、37℃を超えなくても

微熱の可能性があります。

 

通常、われわれは不感蒸泄(ふかんじょうせつ

=汗をかく)で上がった体温を下げるようにしますが

脱水になると汗もかかなくなり

微熱気味になることも多いです。

 

体温測定とともに

わきの下を触ってみるのもよいでしょう。

わきの下は常に湿っているはずで

乾いていると異常だと分かるからです。