唾液は口の中を洗い流して

雑菌をふやさない働きをしています。

唾液の量が少なくなると、

口腔内の雑菌がふえて

感染症にかかりやすくなります。

 

前々回にお話した水分が

体調に関係しているように、

口腔状態と水分も関係が深く、

よりよい状態を維持しないと健康を損なう

と言われています。

 

分かりやすく言えば、

健康な口腔状態かどうか、

把握(アセスメント)していないと

健康を損なう危険が出てくるのです。

 

まずは、歯磨きをしているかどうか。

歯磨きが習慣になっておらず、残渣物を

残していると、雑菌の絶好の繁殖場所に

なります。

雑菌がふえると、誤嚥性肺炎の元に

なります。

 

さらに、歯ぐきに悪影響を及ぼします。

赤みや腫れ、出血などが見られませんか?

歯ぐきに異常があると、

歯に影響が及びます。

人間の歯は、抜けてしまうと、

二度と戻ってきません。

抜けてしまわないまでも

虫歯で痛みでもあろうものなら

おいしく食事ができなくなってしまいます。

そこでも健康状態を損ねる危険性があります。

 

歯ぐきの異常のほか、

舌苔(ぜったい;舌が白くなっていること)や

口臭の状態でも正常・異常の判断ができます。

 

要支援者などの「基本チェックリスト」にも

口腔状態に関する質問があります。

自分で歯の管理ができない寝たきり状態の人

に対してアセスメントするのはもちろんですが、

比較的経度の方への口腔状態の観察は

抜かりなくおこなわなくてはいけません。

意外と不衛生にしている人って

少なくありません。

 

だって、私たち元気な人たちにも

歯の定期検査って推奨されていますもんね。