p3ぶろぐ おかわり : 糸井正和経済経営研究所

金融・経済・経営の幅広い分析をお届けします。身近な路地裏経済から陰謀渦巻く国際戦略まで、様々なハナシをお楽しみ下さい。

OK Google, You're Home.

2017-09-13 01:02:03 | 企業・産業
米Googleが、日本にもスマートスピーカー“HOME”を投入するコトが、話題になっています。
日本上陸は遅れるカタチになりましたが、この分野で同製品と覇を競っているのがAmazon
また、Appleに加えてLINEXiaomiが製品を発表しています。他にFacebookも、製品投入が噂されています

ココに、かつてはポータブルステレオやビデオデッキを世界に先駆けて投入した日本の電機メーカーの姿が無いコトは、寂しい限りですネ。
昨年(2016年)、とある音響機器メーカーさんに取材させて頂いた際に「このテのデバイスは投入しないんですか?」って聞いてみたんですが、御存知なかったようでしたし。
今ならむしろ携帯電話キャリアあたりがどこかの電機メーカーと組んで製品投入に動いてもおかしくはないのですが、こちらも否定的な報道がなされています

そりゃあ、コレらの製品ですぐに出来るコトといったら、音楽コンテンツを再生したり、天気予報などの音声ガイダンスを利用したり、せいぜいがハンズフリー通話と、たかが知れています。消費者への訴求力は、さほど期待できないでしょう。
でも、“キモ”はその次のステージ、スマート家電のコントロールだと思います。
スマートスピーカーに語りかけることで、雨戸やカーテンの開閉、照明や空調の調整、テレビをつけたり消したりチャンネルを変えたり…。SF映画の世界の現実化に、一歩近付くワケです。
そうなったトキ、市場に一定のポジションを占めているかどうかは、重要な意味を持ってくるでしょう。

また、その(SF映画の世界の実現の)タメに重要なのは、機器間制御のための規格(プロトコル)作り。
スマートスピーカーに参入する各社は、家電メーカー各社をアライアンスに“取り込む”動きに出る可能性が高いでしょう。
まだ製品投入に至っていませんが、SamsungやFOXCONN等は自社グループのスマートスピーカーとソレで制御できる家電製品を一式揃えて、顧客を囲い込もうとするかもしれません。

テレビエアコンなど、スマートスピーカーで制御する恩恵が高いと思われる製品領域で、日本メーカーは新興国メーカーの後塵を拝する状況です。
…ですが、今回の“スキームチェインジ”を好機として、うまく立ち回れば、失地回復の機会はあろうかと思います。
なんとか頑張って頂きたいですネ。

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