2018年になって、別に全然意図したわけではないのですが、1日1冊ペースで文庫本の小説を読んでおります。
昨日も、貴志祐介の「鍵のかかった部屋」という短編集と、東野圭吾のガリレオシリーズ「禁断の魔術」を読んで。
続けて2冊読んでね、とあることに気づきました。
私が今読んでいる小説は、ほとんどが「ミステリー」というカテゴリーに入る小説ではあると思うのですが、私ね、「密室のトリック」的なものにはほとんど興味が無いようです。
いや、どういう仕掛けによって密室殺人を成立させたのかは知りたいですが、その辺は、ザッとで良いw
貴志祐介の「鍵のかかった部屋」は、密室殺人のトリックを暴く短編集なわけで、その紙面のほとんどは謎解きにのみ費やされていて、その謎が解けたところでお話も終わるわけですが、私としてはね、その後の、犯人や、被害者家族、加害者家族、その他関係者達の心理描写をもっと細かく描いて欲しいわけです。
それでどう反応したのか?
どう感じたのか?
何を言ったのか?
私が興味があるのは、正にそこであり、だからこそその辺が丁寧にリアルに描かれている作品に興味を持ちます。
でね、最近読み始めた貴志祐介作品、東野圭吾作品、宮部みゆき作品のどれも、そこそこ面白いわけですが、私が1番はまった伊坂幸太郎作品とはどこが違うんだろうなあ・・・、って考えて出た結論は、
「物語の中で色んな出来事があった時の人物描写と心理描写がしっかりと描かれていて美しいリアルさを持っていること」
「その流れで出てくる言葉の奥行きや味わいが非常に深い(私向きである)」
ってところにあるのかなあ、ってことを思いました。
伊坂幸太郎大先生の作品については、いくつか感想を書いてますが、作品中で感じ入った名言を取り上げていることが多いです。
あらすじをネタバレで書かないようにするには、その方法論がオススメ紹介としては良いのかなって思っているわけですが、同時にね、そこで取り上げたいと思える心に沁みる言葉が、いつもその作品の中にあるっていうことでもあります。
名言は、私が「これは名言だ!」って思えるから名言として紹介するわけですが、そこには私の人生に引っかかる美しい何かがあるし、これからの人生でちょっとでも活かしていけたらいいな♪って思える人生のヒントでもあるわけですね。
小説を、「数時間の暇つぶしを楽しく過ごすためのエンターテイメント」と捉えてその為に読むのも良いですが、「ことあるごとに読み返したくなる人生の糧になる作品」であればもっと素晴らしいわけで、そういう意味で、伊坂作品には私の人生をより豊かにしてくれる作品がたくさんあったということですね。
もちろん、人によっては、貴志祐介作品、東野圭吾作品が、人生の糧になる座右の書である人もたくさんいるでしょうから、それはそれで良い。人それぞれですからね。
ただ、私は、密室殺人を完成させるためのトリックの説明を理系な感じで延々とやられても意味不明過ぎてわけわからん!!って思ってしまうだけでした・・・、っていうお話ですw
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