きょうの料理(NHK) 2017年11月2日(木)放送
土井善晴の味こよみスペシャル 「一汁一菜ご飯」
食卓を彩る、この時季ならではの料理を土井善晴さんが紹介する「土井善晴の味こよみ」。今回は放送開始60周年記念の2日間スペシャルです。2日目は食卓の原点「一汁一菜」の献立をご紹介します。
土井善晴 「ご飯」
ご飯は私たちの主食です。頭と体をしっかり働かせるエネルギーです。よいにおいのするおいしいご飯の炊き方は、ちゃんと吸水させて、きれいな水で水加減して、すぐに炊き始めること。これがいちばんの、おいしいご飯を
炊くコツです。
~米を洗う~
▼今のお米は、精米が昔に比べて深くなり、ぬかの付着も少ないので、洗い方もグルグル混ぜる程度で良いです。
▼いちどきに水に浸して、水気をきり、手早く混ぜます。手早くしないと、白いぬか水を米が吸水して、味を損ねるからです。水を入れてひと混ぜして、白水を捨て、水が澄むまで水を数回変えて、ザルに上げて水をきります。
~洗い米にする~
▼前の晩など早めに洗っておくときは、しっかり水気をきって、すぐにポリ袋に入れて袋の口をしばり、炊くまで冷蔵庫で保管します。
▼すぐに炊く場合は、夏場で20~30分間、冬場で40分間ほどザルに上げたままにして、付着した水を米が吸い取ってふっくら戻るまでの時間をおきます。吸水した米は、量が増えて、白くなりますが、この状態を「洗い米」といいます。
~水加減する~
▼「洗い米」ど同体積の水加減が基本です。炊く直前に、水加減してください。米の食味を悪くするのは、雑菌です。水に浸したまま吸水させると、
どうしても雑菌が増えて、おいしいご飯は炊き上がりません。また、ご飯が傷むのも早くなりますので、炊く直前にきれいな水で水加減します。
~炊く~
▼「洗い米」は、炊飯器であれば、さらに浸水させる必要ないので、早炊きモードに設定して炊きます。おいしく早く炊き上がります。
~保管~
▼炊き上がったご飯は「おひつ」に移すことで、余分な蒸気(水分)の逃げ場を作り、美味を保ちます。ご飯は、温かくても、冷めても、それぞれの
温度でおいしいものです。翌朝のおひつの中には、おいしい冷やご飯ができ上がっているのです。
▼炊き上がったご飯は、お釜の中にそのままおくのであれば、しゃもじで底から軽く混ぜて、余分な水分をとばします。これも雑菌を増やす原因を除くためです。
土井善晴 「落とし卵のみそ汁」
お椀に一杯の水、お茶碗一杯の具を用意して、全部鍋に入れて、火にかけて煮立てばみそを溶く。これでみそ汁のでき上がりです。
●落とし卵のみそ汁
材料(1人分)
・卵 1個
・大根 20g
・にんじん 20g
・ブロッコリー 1房(約25g)
・ベーコン 20g
・水 汁碗1杯分
・みそ 大さじ1(15~18g)
<作り方>
1 大根、にんじんは火が通りやすいように切り、ブロッコリー、ベーコンは食べやすい大きさに切る。
2 卵を小さめの容器に割り入れる。
3 鍋に1の具材と水(汁椀1杯分)を入れて中火にかける。
4 3が煮立ったらみそ大さじ1(15~18g)を溶き入れる。鍋を手前に
少し傾けて汁だまりをつくり、そこに2の卵を静かに落とし入れる。
5 火を弱め、3~4分間煮て好みの加減に卵に火を通したら完成です。
土井善晴 「揚げ卵のみそ汁」
みそ汁の具材は、和洋を問わず、自由に楽しめます。毎日のことを少し工夫することで、思いがけない美味なみそ汁ができ上がります。
●揚げ卵のみそ汁
材料(1人分)
・卵 1個
・煮干し (大)1本
・水 汁碗1杯分
・カマンベールチーズ 適量
・みそ 大さじ1(15~18g)
・サラダ油 大さじ2
<作り方>
1 鍋に水(汁椀1杯分)と煮干しを入れて弱火にかける。煮立ったらみそ
大さじ1(15~18g)を溶き入れる。
2 卵はボウルに割りほぐす。
3 フライパンにサラダ油(大さじ2)を中火で熱し、2を一気に流し入れて揚げ焼きにする。周りがふくらみ、全体に火が通ったら椀に入る大きさに
まとめる。
4 1を煮干しごと椀に盛り、3の卵を入れてカマンベールチーズをのせたら完成です。
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