次の問題は1年生の問題ですが、ほとんどの生徒ができないのです。
【問題】
たろう、じろう、さぶろうが、おりがみを もっています。
たろうは じろうより 5まい おおくて、さぶろうは じろうより 3まい すくないです。たろうと さぶろうの おりがみの ちがいはなんまい ですか?
5-3=2として、2枚と答える子が大多数。
この問題のどこが難しいのでしょうか?
3人が持っている折り紙の数がわからないけれども、相対的な多い少ないがわかっているという問題だからです。
相対比較の概念が、1年生ではできていないということなのでしょうか。
けれども、できる生徒がいるのです。
次郎を基準にして、5枚多いと3枚少ないの違いは8枚とわかるのです。
この問題ができないのは、数のセンスの有無というよりも、問題をちゃんと読み込んでいないために、できないのだと思っています。
ちょっと前に書いた一文読解力についての問題意識と同じです。
「5枚、3枚、ちがい」という言葉に反応して、5-3=2とやっているに違いありません。
学校で文章問題の指導があると、数と演算子に相当する言葉に○をつけて、式を立てさせるでしょう。
だから、先の式になってしまいます。
1年生なんて、式はいらないんです。
絵図を描いたら一発でわかります。
次郎○○…○○○○
太郎○○…○○○○○○○○○
三郎○○…○
三郎と太郎の違いを数えれば良いですよね。
式を立てさせるのは、3年生くらいからで十分です。
それまでは、目で見て解ることが大事です。
抽象的な概念を学ぶ準備ができてから式を学べばいいのに。
それにしても、考える習慣を持たせるのは大変です!(羊)