保護者の皆様のご要望のひとつに「四谷のテストの間違えなおし」があります。
試験のやりっぱなしは良くない。
出来なかったところを直してこそ次に活かせる。
特に、保護者自身が中受未経験の場合は、
小学生が勉強する範囲なのだから、現段階ではわが子に少々難しいとしても、きちんと教えてもらいさえすれば分かるようになるはず。
または、ちょっと難しいところをやってこそ、少しずつ力がついていき、次第にそのレベルの問題にも慣れてくるのではないか。
そのように考えるお気持ちは分からないではないのですが、受験に関してはほとんど当てはまりません。
お子さんの偏差値が(四谷算数)40前後だとすると、間違え箇所すべて直すことは不要です。
直しは大問2の短い一行問題まで。10歩譲って大問3まで。
どの塾の先生も「テストで間違えたところ全部を家で直してきなさい」と仰るに決まっています。
自分にあまる問題は放置していいよ、なんて言うわけはありません。
本当は、直すにふさわしいところをやり、後の時間で基本問題の復習に費やしたほうが、よほどその後に活きます。
では、やらない問題はどうするのか。
直しの提出をさせる塾なら、きちんとした字で「解説を読んでも理解出来ませんでした」と書いて出せばよいのです。
テストは大問1から順に難しくなるように配置されていますから、その子の能力をはるかに超えた難しいものを、ひとりで直しきることは不可能だということは、各先生はちゃんと分かっています。
余談ですが、じゃぁいったい、いつ次なるレベルに上がるための対策をするの?という声がしばしば寄せられますが、次のように解釈してください。
現在のレベルの問題を20問選び、これを一定時間内に8割以上ミスなく正解できたとき、実力は既に次のレベルに上がっている。
こちらの話に戻ります。
どうしても大問6も7も8も全部の直しをみてほしい、とご要望をされる親御様もいらっしゃいます。
そんなときは、
「現在の偏差値は○○ですから、それ以上のことをやっても、今まで理解していたことも引っ張られるように混乱し始めますよ。」とお伝えしています。