ロジカルプレゼンテーション
〜自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの提案の技術〜
 

著 高田貴久

 

 

提案の技術(基本能力)
・論理思考力:話をつなぐスキル
・仮説検証能力:疑問に答えるステップ
・会議設計力:議論をまとめるスキル
・資料作成力:紙に落とすステップ

「正しく考える」能力と「正しく伝える」能力の両輪がビジネスマンに必要。

■1章:提案の技術とは
・提案とは通すもの。普通は通らない。
・紙に落とすのは頭を鍛えるため
・提案の技術とは適切に考え、適切に伝えるためのテクニック

■2章:
「論理的であるとは」
・違う前提条件を持つ人を納得させるには論理的に伝える必要がある
・論理的とは話が繋がっていること
・話をつなぐ方法は直列か並列のどちらか
・本当にそうなの?は縦の論理が弱い
・それだけなの?は横の論理が弱い

「縦の論理を構築する」
・縦の論理が繋がらない原因は3つ
 1経験や思い込みで勝手な前提条件がある
 2質の違うものを議論している
 3たまたまであるものを必ずそうだと言っている

「横の論理を構築する」
・MECEな状態であること
・言葉のレベル感があっているか注意


■3章:
「仮説検証力とは」
・論理的に正しくても相手が納得するとは限らない
・相手の疑問に答えるには仮説検証思考が必要
・目的、論点の把握、仮説の構築、検証、示唆の抽出のステツプ

「目的を理解する」
・議論のスタンスは押し切り型と引き出し型の2つがある。
・ビジネスでは押し切り型で相手に判断を求めること
・相手の要望を理解するときは引き出し型

「論点を把握する」
・論点とは相手の意思判断に影響する項目
・論点をはずすパターン
 1議論のスタンスが違う
 2相手の要望を理解できてない場合
 3具体的な判断項目が出せない場合
 4相手が答えを持っているところに意見してしまう場合

「仮説を構築する」
・論点に対する仮の答えが仮説(論点が必要)
・仮説は客観的な裏付けに欠けるため答えではない

「検証を実施する」
・検証は仮説が正しいかファクトと論理で証明すること
・論点なき仮説、仮説なき検証は意味がない
・ファクトとしては、定量情報、一次情報、第3者情報の組み合わせが最強

「示唆を抽出する」
・示唆とは論点を絞り込むために役に立つ情報のこと
・示唆を出すための3点
 1目的と論点を理解しておく
 2論点の絞り込みに集中する
 3検証不能な作業設計をしない

■4章:
「会議を設計するとは」
・会議の設計がうまくできない理由は4点
 1会議をしている認識がない
 2議題は準備されているが、論点が準備されていない
 3提案全体と今回の提案の区別がない
 4相手の論理で語られていない
・会議設計では、着地点の設計が重要

「着地点を定める」
・仮説検証の視点、コミュニケーションの視点、問題解決の視点
・インプットに新しい感はあるか。
・アウトプットは先を急ぎすぎていないか

「着地スタイルを決める」
・読む人か聞く人か
・全体観派か芋づる派か
・トップダウン派かボトムアップ派か

■5章:
「資料作成力とは」
・言いたいことを紙にまとめる5つのステップ
 1メッセージを書く
 2チャート化する
 3スライドとしてまとめる
 4パッケージとしてストーリーを持たせる
 5マテリアルとして会議にあった資料群にする
・人間の感覚に逆らわない資料を作る
・相手に考えさせたら負け。見た瞬間にすっと理解できるものを作る。

「メッセージは端的に」
・メッセージとは3行程度で書かれる最も言いたいこと
・配置は頭かお尻

「チャートで表現する」
・見た瞬間でわかるようにチャートで表現することが重要

「スライドに配置する」
・スライドには上段にメッセージを入れる
・メッセージとチャートを対応させる

「パッケージを完成させる」
・パッケージの中に示唆を含める
1トップダウン全体感型:理解度の高い相手に短時間で説明
2トップダウン芋づる型:必要な部分だけを短時間で説明
3ボトムアップ全体感型:時間をかけて納得感を醸成
4ボトムアップ芋づる型:理解の疑わしい相手に丁寧に解説

「マテリアルとしてまとめる」
・会議の目的を達成するために必要なパッケージを盛り込んだものがマテリアル
・マテリアルは8つのパッケージで構成
 1サマリー
 2前提(背景・目的)
 3全体像(論点や検証の全体)
 4内容(議題の説明)
 5論点(特に強調する議題ポイント)
 6フォーマット(議論をガイドする記入用紙)
 7スケジュール(日程表と次回までのアクション項目)
 8参考データ(ストーリーに乗らないが、必要のあるスライド)