クライエントと「ライフキャリアの核」を構築する
時に、「クライエントにとって成功とは何か」また、
「キャリアにおける成長とは何か」について考えます。
「ライフキャリアの核」とは、自分が望む人生を実現
させて社会に価値を提供するためのコンセプトなので、
クライエントにとって自分が望む人生を実現させると
いうことは、自分が考える成功に向かってライフキャリ
アを成長させることでもあるからです。
また、他者や社会との良好な関係性を考えた成功や
成長でないと、「本質的なライフキャリア」とは言え
ません。
ほとんどのクライエントは、成功について名声や
沢山のお金、権力など華やかなイメージを持っています。
しかし、はたから見て名声や権力、そして沢山お金を
持ち成功していると思っている人でも、人生に
意義を感じられなかったり、親しかった人が離れて
いったりと、あまり幸福そうでない人も多くいます。
けっして、名声、権力、そして沢山のお金を持つことが
成功ではありません。
自分が掲げた目的や目標を達成した（意義や達成感）。
自分の行為で他者から感謝（よい人間関係）された等で、
「自分はどのような喜びを感じたのか（幸福感）」
が《成功》なのです。
ですから、何も巨額の富を得なくても（もちろん
得てもよいですが）、日々の小さな行動の積み重ねで、
自分の成功を実感することができるのです。
重要なことは、世間一般が思っている成功のイメージ
ではなく、自分自身の成功の定義（価値観）を持つこと
です。
「キャリアの成長」も、ほとんどのクライエントは、
「会社で出世すること」と考えています。
会社は社会の一員として、社会に価値（ex.技術、モノ、
サービス）を提供することで存在しています。
よって、キャリアの本質は会社ではなく、（会社を
通して）自分自身が社会に価値を提供することです。
何故なら、人はそれぞれ《自分らしさ》を生かして、
社会に価値を提供するために生まれてきたからです。
会社はあくまでも「自分と社会を結ぶ機能」でしか
ありません。
ですから、「キャリアの成長」を会社での出世と考えて
いる以上、自分と社会が繋がらずに乖離してしまっている
ので、残念ながらリストラの対象になっても仕方が
ありません。
「自分が社会に何を価値として提供しているのか」という
もっと広い視点でキャリアを考えていかねばなりません。
そこで、本質的なキャリアを考える場合、必ず「自分
自身のミッション＝社会的使命・役割」が必要になって
きます。
しかし、クライエントのほぼ全員が「自分のミッション」
など持ってもいませんし、考えたこともありません。
再度いいますが、人はそれぞれ《自分らしさ》を生かして、
社会に価値を提供するために生まれてきたからです。
ですから、「自分がどのような才能を生かして社会に
価値を提供するのか＝ミッション」をしっかりと定義する
必要があります。
そして、日々の行動の積み重ねによる小さな成功によって、
「自分が掲げるミッションの実現に向かっている」、
「自分が社会に価値を提供している」という実感や喜びが
「本質的なキャリアの成長」といえるでしょう。
成功も成長も、自分の日々の行動の積み重ねによって、
小さくとも何かを成し遂げたことの実感や喜びが非常に
重要なのです。
そして、その実感や喜びが「自分が望む人生の実現
（ライフ）や社会に価値を提供（キャリア）していることに
繋がっていること」が「ライフキャリアの本質」なのです。
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