最近は、散歩旅というものにはまっています。
旅というと海外旅行や遠くへの旅を連想しますが、
私の場合は、そんな大層な旅ではなく、家から
すぐに行けるところで風情を楽しめる散歩の
延長のような旅です。
最近は特に京都の都心ではなく（観光客が来ない
ような）近辺に気が向いたらブラッと出かけて、
あまり知られていない名所旧跡やユニークなお店を
見つけるととてもうれしくなります。
この間、女子大学生からのキャリア相談で、
「内定を辞退した」というのがありました。
アパレルの企業から内定をもらったけど、
どうも社風が自分に合っていないような気が
してきたとのこと。
親や友人に相談したら、「内定式まで様子をみたら」
と云われて式にでたらしいのですが、他の内定者との
話や式の雰囲気などで、社風にあわないことが
だんだんと明確になってきたといいます。
そこでまた、親や友人に相談したら、内定者には
経験のためにショップでアルバイトをさせているので、
「一度仕事をやってみたら考えが変わるかもしれない」
と云われてアルバイトをやったのですが、とうとう
体調を崩して内定を辞退したとのこと。
私は、常にクライエントには、「人生やライフキャリア
における意思決定や判断する場合には、内なる声を聴いて
それに従うことが重要ですよ」と示唆しています。
その女子学生には「素直に自分の内なる声に従った
ことは大変素晴らしい。気持ちを切り換えて、次の
手を打ちましょう」と内定辞退で自分を責めて、
不安になっていたネガティブな気持ちをポジティブに
変えていきました。
就職や転職活動をしていると、内定をもらっても
何か分からないけど、
「しっくりこない」
「合わない気がする」
「その企業で働くことにワクワクしない」
などという違和感を感じる時があります。
「何故なのか」と深く考えても、分からないし、
親や友人などに相談しても、
「気のせいだよ」
「内定辞退はもったいない」
「今から就職活動を再開するのは大変だよ」
「入ってみたら迷いがなくなるよ」などと、
この違和感は本人しか分からないので、
周りは論理的な助言しかできません。
よって、こういった「内なる声」を無視して、
影響力のある人の声に従って我慢してしまう
ケースが多いようです。
また、学生は就職先にステレオタイプのように
公務員、大企業や有名企業を選ぶことが多いです。
これも、
「その業種や職種が自分にしっくりいくかどうか」
「その仕事を自分がしていることをイメージできるか」
などというフィーリングを無視して、親や周りが安定
しているといっているから選ぶケースが多いようです。
これで、たとえ入社しても「この種の違和感」がいつか
必ず出てきます。
長年働いている職場や仕事でもこういった違和感を
感じることがあります。
本人は絶えず変化し成長していますので、職場の
雰囲気や仕事内容が合わなくなってくることは
至極当然のことです。
ここで重要なことは、「自分はどう感じるのか」に
向き合うことです。
しかし、「なぜこう感じるのか」を追及しても
おそらく答えがでないでしょう（周りは必ずこれを
聞いてきますが）。
ともかく「自分が感じる違和感」にしっかりと向き合い、
そして、「自分はどうしたいのか」という内なる声を聴く
ことです。
自分の気持ちを押さえて、うまくやろうとしてもうまく
いきません。しまいには、この女子学生のよう体調を
崩してしまうケースもでてきます。
こういった「違和感」は人生やライフキャリアの
方向やあり方を変えていく合図かもしれませんし、
今の仕事に一つのコンマやピリオドを打つ合図なの
かもしれません。
しかし、もちろん安易に仕事を辞めたり転職したりする
ことは御法度ですが、自分の気持ちに正直に向き合い、
周りがどうあれ「自分の内なる声」をよく聴いて、
最終的にはそれに従うことが重要です。
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