がちゃ三毛庵~猫よ、花よ~

東京の一角。ご近所から次々合流してきたネコたちと暮らす・・・いけばな徒然日記

7年目のどんぶらこ~どんぶらこ~

2016-08-09 | Weblog
我が家のクローゼットには引きこもりメス猫が暮らしています。
7年間、ずっとクローゼットで暮らしています。
名前は「くるみチャン」。
約8年前、今は無き、とある施設のテニスコートで出産&子育てをしていたところ(運が良かったのか悪かったのか)避妊のためにワタシたち=ヒト=に捕まり、ケージに入れられ1年間近くヒトからヒトの手を経て、ご縁あって2009年に再会しました。

ケージでなんか暮らしたこともない。ネコ仲間もいない。家族とも離れ離れ。自分がどこにいるのかもわからない。

当然、ニンゲンなんて好きではないですよ。わかります。
再会した時には唾をはきかけられました。
ペッってやられたネコは彼女と彼女の娘=ミンミン=だけです。今から思えば貴重な経験ですな。
触ろうとすれば当然、引っ掻き、威嚇します。
それでもお腹は空くので渋々メシは楽しみに喰う。しかも大暗い。

[やって来たばかりの不機嫌な顔]

くるみチャンに好かれようと嫌われようと、そんなことはどうでも良い。
絶対条件として、私はくるみチャンを好きでいよう!

まず、そこから考えました。

少しずつ訓練をすれば良いので、食事をしているときなどリラックス状態の時に、ツンツンしてみよう!とか、多少不自由な環境にして居心地を悪くしてみよう、などと書かれたマニュアルは全部無視しました。
自分がやられてイヤなことは、ネコだってイヤに決まってる。

[相当お怒りのご様子]

というわけで自分がやられても大丈夫なお節介を考えました。

まずは、尖がった子供には昔話が効くんじゃないかと思い、暇を見つけては、最高の猫なで声で
「昔昔ある所にオジイサンとオバアサンが住んでおりました。(中略)どんぶらこ~どんぶらこ~(後略)」


飯は上げ膳据え膳。

[2009年12月 お代わりしたので2枚皿]

そうこうする間に、数年経った頃から、名前を呼ぶと返事をしてくれるようになりました。
さらに数年経った頃から、用事があると(寝床が汚れた、とか、トイレが汚いとか)クローゼットから呼びつけてくれるようになりました。

手からご飯を食べるようになりました。

6年6ヶ月経った頃から、
段ボールの端っこで、ウフーン&スリスリをするようになりました。
クンクンして鼻と鼻でツン!の挨拶ができるようになりました。

それでも手を出すとネコパンチで応戦されます。
ヒトの「顔」と「手」の関係が判らないのだと思いました。
顔が正面を向いているのに、どっからともなく(各方位から)長いモノが迫ってくる。確かに怖いですよ。

仕方がないので手はひっこめておいて、側に座ってカワイイだの美人だの賢いだのと、褒めまくっていると、終いにはゴロゴロ言うようになりました。
日本語の褒め言葉は、きっとネコの耳にも優しく響く語調なのだと思います。

幾度となくナデナデしている夢を見・・・
今月初め、とうとうXデーが訪れました。
数日前から、ベタベタ触れるようになったのであります。
一旦触れるようになると、憑き物が落ちたか、はたまた、何かが憑りついたのではないか、と思わんばかりのベタベタ。
ナデナデしてみれば、自分では取り切れなかったのであろう大量の毛がモフモフ出てきます。
信じられないことにブラッシングまで、させてくれる。
余計な毛が掃除されて、ご本人も相当スッキリ気持ちがよいようで、さらにベタベタ&スリスリ。

ネコと暮らす先輩から「どんな野良でも、いつかは触れる!ウチでも8年かかった」なんて話も伺ってはいたものの、半信半疑でしたが、今なら同じことを言えます。
もうしばらくすれば、クローゼットからも出てくるでしょう。

7年目のどんぶらこ~どんぶらこ~
生きとし生けるものたちよ、幸せであれ!




本日もご笑覧ありがとうございました!


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