光を弾いて 敷きつめた雲は魚の群れのよう
 目を閉じ ざわめく気持ち鎮め 空をただよう


 まぶしい 記憶の波が押しよせて
 今だに消えぬ一体感 捨て身になれる解放感
 まっすぐ進む 曇りのない感情


 I'm on fire I'm on fire
 君を想うだけで 息がとまりそうで
 I'm on fire I'm on fire
 心の隙間を 僕だけに埋めさせて
 誰にも消せない炎


 夕暮れの潮風を 受けながら回り続ける観覧車
 ネオンサイン 道行く人たちを平等に照らす


 その手を握りしめて歩いたとき
 世界の配色は変わり 蕾はほころびて香り
 根拠もない 勇気を纏(まと)えたんだ


 I'm on fire I'm on fire
 君を想うだけで 息が止まりそうで
 I'm on fire I'm on fire
 どうしようもない 敗北の甘い予感
 もはや とめられない嵐
 誰ひとり 傷つけないで生きられるなら
 それは幸せだろうか


 その手をはなしちゃいけない


 誰かが正しい時は 誰かが間違っていて
 わかっていても 足を踏みだしてしまう


 I'm on fire I'm on fire
 君を想うだけで 息がとまりそうで
 I'm on fire I'm on fire
 ほんの小さなことが涙を誘う
 誰にも消せない炎
 僕たちが 今だけを生きられるなら
 何も恐いものはない・・・
」 I'm on fire/稲葉浩志

作詞 : KOSHI INABA 作曲 : KOSHI INABA











自分の怒った顔って











見たことありますか?











自分の嘘をついている時の顔って











見たことありますか?











自分の信じている時の顔って











見たことありますか?











自分の泣いた顔って











見たことありますか?











自分の笑った顔











見たことありますか?











自分の声って











知っていますか?











自分の温もりって











分かりますか?











私は知らない











私は恥ずかしくて見ることができない











私は怖くて見ることができない











そういったものを











真っ直ぐに見つめ感じるのは











あなた・・











あなたの見つめる先に











私はいたい・・・・・






photo by feel




" 話しのための話しはよそう


 それより黙っていよう


 最初に 静けさを集めるのだ



 それから テーブルの上に


 花と 焼酎を置く


 氷を詰めた切子ガラスに透明な焼酎を滴らし


 目の高さにかがげて


 日の光を称え すこしずつ


 溶けてゆく氷の音に耳を澄ます



 そうやって 失くした言葉を探す


 フリードリヒ・グルダのバッハを聴く


 じっと俯(うつむ)いているようなバッハ


 求めるべきは 鋭さではないのか


 グルダのバッハには激しさが欠けている


 そう思っていた そうではなかった


 グルダのバッハには何か大切なものがある


 激情でなく 抑制が


 憤りでなく 目に見えないものへの感謝が


 わたしたちは 何者なのか


 感謝することを忘れてしまった存在である



 おおきく息を吐いて 目を閉じる


 どこにもゆかない 何もしない


 ただそれだけで 一日をきれいに過ごす


 木を見る


 空の遠くを見つめる


 焼酎を啜(すす)り 平均律クラヴィーア曲集を聴く



 世界はわたしたちのものではない


 あなたのものでもなければ


 他の誰かのものでもない


 バッハのねがった よい一日以上のものを


 わたしはのぞまない " 人生の午後のある日/長田弘


1939年11月10日 日本 - 福島県 詩人



※フリードリヒ・グルダ = 20世紀を代表するオーストリアの巨匠ピアニスト


※平均律クラヴィーア曲集 = バッハ晩年の作品






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