ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

TOKYO TRIBE

2014-08-28 23:28:43 | た行

園監督の詩人の血が
ラップにうまくハマったんだと思います。


「TOKYO TRIVE」67点★★★☆


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近未来の“トーキョー”。

シブヤやブクロ(池袋)など街ごとにトライブ(族)が存在し、
暴動を繰り返しつつも、お互いの縄張りを守っていた。

ブクロのボス、メラ(鈴木亮平)は、
ムサシノのカイ(YOUNG DAIS)に異常な敵対心を持っている。

そして
ある事件をきっかけに、メラはカイをおびき出し――?!


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井上三太原作、伝説的コミックを
園子温監督が映画化。

主人公たちのセリフがラップで綴られる
「ラップミュージカル」っていうんでしょうか、
手法が意外でおもしろい。

さらに
近未来の“トーキョー”が
池袋=ブクロや渋谷、新宿に練馬など
地域ごとに“族”となり対立しており

ヤバイ「歌舞伎町」とか
ピースフルな「ムサシノ(武蔵野)」とか「なるほど!」と笑えて
着想がいいね!と思いました。


ハッキリ言って、話としては
戦う理由もなにもくだらないんですが(笑)

想像よりも血みどろやエグさではなく、
ハチャメチャでも、一定クオリティなのは、
さすが園子温監督。

それに今回は
監督独特の(時にしんどい)セリフ回しが
「ラップ」という素材にピタリとハマった。

ライム(韻を踏む)&フロウ(節回し)っていうんでしたっけ。
言葉が、けっこうしっくり伝わるんですねえ。


主人公のひとり、海役のYOUNG DAIS氏はラッパーだそうですが、、
ほかはみな役者がラップで語っており

なかでも
狂言回し役・染谷将太氏の
ラップがかっこよく、ハマってました。

それに主題歌になってる
AIの「HOPE」がいい!

はなはだしく暴力的な鈴木亮平氏のほか、
しょこたんや叶恭子氏も出演しております。

★8/30(土)から新宿バルト9ほか全国で公開。

「TOKYO TRIBE」公式サイト

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