ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

パーソナル・ショッパー

2017-05-09 23:52:18 | は行

これはですね・・・かなり、予想外!


「パーソナル・ショッパー」70点★★★★


**********************************


舞台はパリ。

モウリーン(クリステン・スチュワート)は
多忙なセレブに代わって買い物をする
“パーソナル・ショッパー”だ。

今日もワガママなセレブに振り回される彼女には
ほかにも悩み事があった。

最近、兄を亡くしたばかりで
まだ心の整理がついていないのだ。

そんなとき、彼女の携帯に
差出人不明のメッセージが届く。

いったい、誰からのメッセージなのか?!


**********************************


「アクトレス ~女たちの舞台~」が超絶よかった
オリヴィエ・アサイヤス監督。

再びクリステン・スチュワートを起用しての最新作とくれば
そりゃ期待度MAXになるってもんです。

セレブのために買い物をする
“パーソナル・ショッパー”という仕事を描いていて
「カルティエ」や最新ブランドが協力――となれば

若き主人公が、華やかな世界を垣間見て
若さゆえの野心や欲望に翻弄される――的なものを想像するじゃないですか?

ところがですね・・・
かなり予想外。

いや、期待が外れたとかでなく
全然、想像と違うテイストなんですよ!

ネタバレはしたくないけど
まあこれを書かないと進まないので書いちゃいますが

予備知識ナシがお好みの方はここまで、ということに・・・(笑)














ということで。
そう言われても気になる!(よね。フツー・・・すみません)
という方に言っちゃいますと

これ、けっこう純然たるホラーなんですよ!


初っぱなから明かされるんですが
主人公モウリーンは霊媒師でもあって
それが亡くなった兄と関連して物語が進んでいくんです。

で、初っぱなから
けっこう怖い(笑)


明るい日の光のなかでも、“それ”がある感じは
スーパーナチュラル系、に属するのかな。
家の中でのシーンが多く、
黒沢清監督のテイストもありますね。


実際、
主人公がセレブ世界と現実のギャップに翻弄される、的な
展開もあるのですが
うーん、これ主題はそっちではないよねえ。

このギャップをどう取るか、がキーだと思います。

だって
クリステン・スチュワートはすごくいいし
ワシはこのゾワゾワ感、嫌いじゃない。

ラストも好きですね~。


★5/12(金)からTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国で公開。

「パーソナル・ショッパー」公式サイト

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スプリット | トップ | マンチェスター・バイ・ザ・シー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

は行」カテゴリの最新記事