この二人、夫婦なんですよね~。
「ロスト・イン・パリ」70点★★★★
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カナダの田舎町で
図書館司書として働くフィオナ(フィオナ・ゴードン)。
彼女のもとにある日、
パリに住むおば(エマニュエル・リヴァ)から
「老人ホームに入れられてしまう!助けて!」という手紙が届く。
幼いころ、パリに行くというおばに憧れ、
しかし実際は、田舎町から出られなかったフィオナは
一念発起してパリへと向かう。
そこは見たこともない大都会。
だが、おばにも会えず、右往左往するフィオナは
偶然、ホームレスのドム(ドミニク・アベル)に出会い――?!
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「アイスバーグ!」(05年)「ルンバ!」(08年)で知られる
ベルギーの道化師カップル、アベル&ゴードンの最新作。
どっちも見てるし、けっこう好き。
彼らは
パントマイムのような身体表現で、
日常のなかの一コマや、人間のおかしみを描く。
その計算された動きと、展開の滑稽さ、
シニカルな笑いが
けっこうクセになるんです。
今回も死やホームレス、差別などをサラッと描き、
決して「優しい」風味じゃないのに
なんだか、見てると、気持ちがフッとゆるむ。
それに冒頭の
吹雪のカナダの図書館に手紙が届けられる
あのシーンだけでも
パッケージしておきたいほど印象的。
ひょろっとしたフィオナのルックスも
ホントにマンガみたいでおかしいし。
しかも風刺漫画ね(笑)。
まあ歳を言うなんて野暮の極みですが
この二人、1957年生まれ。
ということは・・・か、還暦?!
こんなに瑞々しく“恋する二人”を表現できるなんて・・・!
ああ、夫婦取材したかった!(笑)
実際は別居中、とかじゃないよね?!(ない、ない。笑)
★8/5(土)から渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。
「ロスト・イン・パリ」公式サイト