ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

リメンバー・ミー

2018-03-11 23:48:06 | ら行

 

さすが、話、よく練ってあります。

 

「リメンバー・ミー」70点★★★★

 

*******************************

 

メキシコのある街で

代々靴屋を営む一家に生まれた少年ミゲル。

 

音楽が大好きでミュージシャンを夢見ているが

ミゲルの家は、ある事情により「音楽は絶対禁止!」だった。

 

1年に1度、祖先を迎える「死者の日」に

ミゲルは古い家族写真から

伝説のミュージシャン・デラクルスが自分の祖先ではないか?と考える。

 

そしてその夜、

ミゲルは偶然「死者の国」に迷い込んでしまい――?!

 

*******************************

 

祝・アカデミー賞長編アニメ映画賞受賞!

「トイ・ストーリー3」スタッフによる最新作です。

 

メキシコの伝統的な祭礼「死者の日」をベースにしていて

エキゾチックを背景にストーリーを膨らませる方法としても

かなりの成功例だと思う。

 

とにかく話がよく練ってあるんですよね。

で、つまるところ

「亡くなった人を忘れないで」と、伝えるお話になっている。

 

そもそも死者の日、とは

日本でも「お盆」や「お彼岸」があるように

祖先や死者を迎え、その想い出を語り、またその世界に帰ってもらう行事で

 

 

死んでから「死者の国」にいる人々は

「死者の日」だけ現世に戻ってこられる。

 

でも戻るためには条件があって

誰かが「遺影」=写真を飾っていてくれないとダメ、とか。

 

そして、現世で誰も自分のことを憶えていなくなると

死者の国からも消えてしまうとか。

なるほどねえ、な設定にうなずいてしまう。

 

「大事な人(人に限らず、動物もね)を、ずっと忘れない」ことが

最大の供養だ、という思いを新たに出来る映画でもありました。

 

まあ、あの人物の運命は身から出たさびとはいえ、ちょっと気の毒かなとも思ったけど(苦笑)

 

 

そして「モアナ」に続き

またしても気づかずに吹き替え版を見てしまい(どんだけボケ?笑)

一瞬、日本語であちゃ!と思ったんですが

ミゲルの吹き替えを担当している

石橋陽彩(ひいろ)くん、とても上手でした。

 

★3/16(金)から全国で公開。

「リメンバー・ミー」公式サイト


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第90回アカデミー賞の関連作... | トップ | ラッキー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ら行」カテゴリの最新記事