語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【食】「フレンチトーストのもと」に含まれる大量の添加物

2014年11月20日 | 生活
 英名フレンチトースト(仏名パン・ペルデュ)は、牛乳・卵・砂糖などを混ぜた液に浸したパンをフライパンで焼いた料理だ。一日の始め、特に朝食におススメだ。なぜなら、
 ①生命維持に欠かせない3大栄養素を含む。
   ・牛乳・卵の良質なタンパク質
   ・砂糖・パンの炭水化物
   ・バターの油脂
 ② (b)卵黄に含まれるレシチンが脳細胞を活性化させる。

 しかし、食品メーカーや生協などで一定のニーズがある「フレンチトーストのもと」には警戒を要する。
 「フレンチトーストのもと(メープル&バニラ風味」(製造者:キューピー)や「フレンチトースト カスタード風味」(販売者:日本生活協同組合連合会)が市販されている。
 これらの「もと」の原材料には十数種類の原料が記載されているが、その背後に添加物がわさわさと影を潜めている。

 (1)原材料に使われる砂糖や植物油脂などの食品。「食品=安全」と信じては危険だ。
 砂糖の主原料はサトウキビやビート(甜菜)だが、白く精白する精製過程さまざまな薬剤が使用される。搾り取ったカスを薬剤の力でさらに搾り取って製造される植物油も同様。
 問題は使用される薬剤なのだが、これが「原材料の製造又は加工の過程において使用され、かつ、当該食品の製造過程において使用されないものであって、当該食品中には当該物が効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないもの」とされ、表示が免除される(キャリーオーバー)。
 「精製=純度が高い」とは、植物が持っている本来の栄養成分を削ぎ落とし、もやは食品とはいえないものに姿を変えることだ。この点をしかと認識しなくてはならない。

 (2)香料、増粘剤、甘味料、乳化剤は一括表示が認められている添加物だ。
  (a)増粘剤のアルギン酸ナトリウム(Na)・・・・添加すると滑らかさと粘性を出すことができる。ただし、動物実験で心臓や脳などの臓器に障害が出た、という報告がある。  
  (b)甘味料のステビア・・・・キク科ステビアの葉を粉砕あるいは水で抽出したもので、砂糖の250~350倍の甘さを持つ。ただし、純度の低いものには変異原性の不安があり、特に妊娠中の女性は注意が必要であると警告されている。
  (c)CO・OP商品に使用されているコーンシロップ・・・・トウモロコシのでん粉を酵素や酸で分解してシロップにしたものだ。ぶどう糖含有が高く、原料のトウモロコシ(ほとんどが遺伝子組み換え)が安価なため多くの食品に利用されているが、小腸を経由しないで直接血液に入り込み、血糖値上昇などの健康被害を引き起こすことが常に指摘されている。
  (d)乳化剤のソルビタン脂肪酸エステル・・・・ラットで肝臓や腎臓の肥大が報告されている。

 (3)聞き慣れない「乳等を主要原料とする食品」とは何か。
 これは、乳等省令で定められている食品の名称で、バターやチーズ等の乳製品と同様に分類されているものだ。生協では、「デキストリン、植物油脂、乳糖、脱脂粉乳」と説明している。一般企業よりも生協PB商品に、かくも沢山の添加物が使用されているのだ。

□沢木みずほ「これでもまだ、「フレンチトーストのもと」を使います?」(「週刊金曜日」2014年11月14日号)
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