【答え】図形と最大・最小 Piece CHECK 2016-94
NEW!!
いつもご覧頂きまして、ありがとうございます。KATSUYAです^^
先日の、図形と最大・最小 の問題の解答です。
解答
(静岡大(理学部・後期) 2013)
解説
今回は内接円の半径の最大値です。文字が多く計算も想像通り煩雑で、見た目より難しかったかもしれません。
何はともあれ、内接円の半径を式で出す必要があります。原則に従って面積を媒介にして求めましょう。
(拙著シリーズ 数学I 三角比 p.32)
面積を媒介にするので、面積を求める必要があります。文字ばっかりなのでかなり辛いですが、ヘロンの公式を用いるのも少し気が引けましたので、私はベクトルの面積公式を用いています。いずれにしろ大事なことは、因数分解がかなり出来るということです。ヘロンの証明を一度でも行ったことがある人にとっては、そんなに珍しくない因数分解のはずです。
面積の式、そして内接円の半径の式には√が入りますので、2乗しておいたほうが賢明です。また、最大値となるタイミングしか聞いていないので、余計な係数(1/4など)は全て吸収させてしまいましょう。
関数は分数の形ですが、項が多いので対数微分法を用いています。
(拙著シリーズ 数学III 微分法 p.20-21)
さらにa+b=9なども利用して、少しでも関数を簡単にしていますが、{logf(x)}’=0となるxを因数分解で求めるのはかなり難しいので、ここで条件式を用いることになります。最大となるxの値を、微分した式に入れることで、因数分解が出来ます。
ただしあくまでも必要条件なので、実際に符号が正から負に変わると(最悪確かめなくてもいいので)述べておく必要があるでしょう。
最大値=極値と判断して良い?
今回は、x=(a-b)^2 で最大であるから、微分した式にこの値を入れれば0になるとしています。それは、最大値を取るなら、それは極値であると判断していることになります。
なお、最大値を取るxの値は、一般的には極値とは限りません。今回は定義域がa-b<x<a+b(=9)と端っこに等号が入らないこと、および問題文から最大値は存在すると保証されていると読めますので、存在するなら極値のはずであると判断するのが、最善の流れでしょう。
面積公式のつながり
今回は面積を求めるのに、ベクトルの面積公式を使いましたが、結果はもちろんヘロンを用いた時と同じになります。解説でも書きましたが、ヘロンの証明のときと同じように、過程で因数分解がかなり出来るということを、一度でも経験して知っておく必要があるでしょう。
公式(特に、知っておくとオトクと言われている裏ワザ)は、過程も一緒に把握しておくことが大事です。積分でよく用いる「6分の公式」などはいい例ですね^^
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。
Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。
関連する拙著シリーズなど
注:拙著シリーズは、 アマゾンのIDからでも購入が可能になりました。
注:また、販売先のサイトは楽天ID決済、クレジット決済、YahooID決済に対応し、利便性が向上ました。
こちらもオススメ^^
NEW!!
(2017年度以降、大学入試数学はこちらのサイトで行います)
※受験ランキングに参加しています。「役に立った」という方は、クリックしていただると、すごくうれしいです^^