【答え】円錐の表面積の最小値 Piece CHECK 2017-3
NEW!!
いつもご覧頂きまして、ありがとうございます。KATSUYAです^^
先日の、円錐の表面積の最小値 の解答です。
解答
(一橋大 2014)
解説
今回は円錐の表面積の最小値に関する問題で、設定としては極めてシンプルですが、式変形はところどころ壁があります。
まずは球と円錐ということで、図形的には中心を通る断面を考えるのが原則です。回転対称性が保たれます。
(拙著シリーズ(白) 数学I 三角比 p.40)
これにより、三角形に内接する円の話に帰着できます。半径1の円に内接するという条件から、半径と母線の関係式を立てればいいのだな、と思えればOKです。内接円の半径が絡みますので、面積媒介がいいでしょう。
(拙著シリーズ(白) 数学I 三角比 p.32)
半径「r」と母線「l」の関係式は思ったより次数が高いですが、結果的には解の公式の中のルートが外れることにより、少しすっきりします。
(2)は4次/2次の形をしており、r^2を固まりに見れば2次/1次とみなせます。これにより、相加平均・相乗平均の関係が思いつければOKです。
(拙著シリーズ(白) 数学II 式と証明 p.19 詳細は本文参照)
もちろん、理系の人は微分しても解けます。
相加平均・相乗平均の関係を見抜くには?
本問は、結果的には相加平均・相乗平均の関係が使えるタイプの問題でした。相加平均・相乗平均の関係は見抜きにくいものも多く、学生さんにとっては永遠の敵になりそうな関係式です。
相加平均・相乗平均の関係が使えるタイプは、式としては上記原則の通りですが、図形的に考えても、「相加平均・相乗平均の関係なのかな?」と推測を付けることができなくはありません。事実私は、(1)を見る前に、「相加平均・相乗平均の関係」っぽいと睨んでいました。
出題時に書いたヒントがポイントで、今回の条件下では、半径と母線は、一方が大きくなれば他方が小さくなる関係にあります(どちらも1よりは大き状況を保ちながら)。このような関係にある場合に最小値を聞かれている場合は相加平均・相乗平均の関係になる場合が比較的多いですね。
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。
Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。
関連する拙著シリーズなど
注:拙著シリーズは、 アマゾンのIDからでも購入が可能になりました。
注:また、販売先のサイトは楽天ID決済、クレジット決済、YahooID決済に対応し、利便性が向上ました。
こちらもオススメ^^
NEW!!
(大学入試数学の評価はこちらのサイトで行います)
※受験ランキングに参加しています。「役に立った」という方は、クリックしていただると、すごくうれしいです^^