26梅仕事31 紫蘇から色を出すには どんだけぇ~ | 水のように ~自然の力にまかせた梅干づくり~

水のように ~自然の力にまかせた梅干づくり~

私は小さな漬物屋をやっています。美味しい梅干をつく
るために、梅の栽培までするようになりました。土づく
りに力を入れ、2006年から農薬を一切使わずに梅を育て
ています。一生をかけてより良い梅干をつくろうと思って
います。 

 今日でしそ仕事9日目が終わりました。ずっと
朝4時に起きて尾島にしそを取りに行ってます。
朝とってきたしそはすべてその日のうちに処理し、
梅酢に入れて発色させています。今3分の2が終
わりました。あと残り3分の1です。

 
26梅仕事31-1

      紫蘇畑もだいぶ刈り取って少なくなってきました。

 自分で紫蘇の作業をしながら、よくもこんなに
たくさんの紫蘇を使うもんだなと思っています。
ひと樽に40kgの梅をつけています。コンテナ
2つ分の量です。それに対して、梅と同量の40
kgの紫蘇を使います。

26梅仕事31-3

      ひと樽に持っている紫蘇の束を5個使います。

 5束はあまりに大きく持てません。自然のもの
から色を出すということは大変なことなのです。
梅に赤色をつけるために石油から作り出した着色料
(赤色102号)ならば、小さじ一杯も入れずとも
真っ赤に染まるのでしょうね。

 何のために梅を赤く染めるのでしょうか?見た目
に美味しそうにするためもあるかもしれません。
しかし、何より大切なことはシソの香りと味が梅干
の味をより美味しくするからなのです。

 梅干を作り始めた頃、紫蘇を入れない肌色の梅干
もつくりました。紫蘇をいれた梅干と食べ比べてみ
ると、紫蘇を入れた真っ赤な梅干の方が、口の中に
広がる芳醇な味が雲泥の差でした。それを感じたた
め、私は紫蘇を入れない梅干を作らなくなりました。

 着色料によって赤色を付けてもこの香りと味は出
せませんね。だから、手間をかけて紫蘇をたくさん
使って色付けするのです。だから私の誇りです。

 
26梅仕事31-2

      梅酢の色を確かめるます。

 よく見ると、梅酢の色は赤紫色です。『紫蘇』と
いう字の中に『紫』という漢字が使われていますので、
自然の色はちょっと紫がかった赤色です。

 仕事のペースも脱穀機の使い方も日に日に進歩して
います。あと予定では5日でしそ仕事は終わります。
ちょうど7月2日『半夏生』の日に間に合います。

『半夏生』は空から毒気が降る日とされ、この日を
過ぎると紫蘇の発色がだんだん悪くなると言われて
います。

 あと少し、最後までがんばります!





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