商業界ゼミ京慈同友会例会 5 一隅を照らす商人タレ | 水のように ~自然の力にまかせた梅干づくり~

水のように ~自然の力にまかせた梅干づくり~

私は小さな漬物屋をやっています。美味しい梅干をつく
るために、梅の栽培までするようになりました。土づく
りに力を入れ、2006年から農薬を一切使わずに梅を育て
ています。一生をかけてより良い梅干をつくろうと思って
います。 

 精進料理を食べた後、根本中堂(総本堂)へ向かいました。この建物は日本の国宝に指定されている建物です。

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     長い下り坂の向こうにみえるのが根本中堂です。

 建物の中に入りました。本堂の中で、お守りを売っている場所がありました。そこにお坊さんがひとり、販売をしています。京慈同友会の荒川さんから根本中堂でお坊さんの法話が聞けると聞いていたので、お坊さんに聞いてみました。『法話がきけるとのこと聞いたのですが、何時からですか?』すると『団体の方ですか?』と『いいえ、個人客です。』と答えると『わかりました。』と言って、売店を離れ、『みなさん、お時間のある方は少し、本堂の説明をいたしますのでどうぞこちらにお座りください。』と法話を始めてくれました。

 売店を離れたため、もちろん販売は停止です。ものすごく穏やかな顔をしている方でした。話し方も丁寧でわかりやすくとても興味深いものでした。この法話を聞いただけで、延暦寺に来てよかったと思われるほどです。思い出しながら書きます。

 まず、この比叡山延暦寺の場所は、京の都から見て北東に位置する丑寅の方向で鬼門にあたる位置だそうです。鬼門とは鬼が出入りする方向と言って万事に忌むべき方向とされています。そこで京の都への邪気をここで断つという意味でここに建てたそうです。

 伝教大師(最澄)は『どんなに大きな宝石でもそれが国の宝なのではなく、道心(仏道を学ぶ心)こそが国の宝である。』というのです。

 口で言うだけで実行しない人を『師(先生)』先生がここにいたらごめんなさい。
 口で言わないけど実行する人を『用』
 口で言って実行する人を『宝』
 口でも言わない実行もしない人を『賊』

 と言うそうです。

 
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そして三毒(もっとも克服すべき根本的な煩悩)

 貪欲
 怒り
 愚痴

 ここに収められている薬師如来は伝教大師が一刀三礼と言って一彫りごとに三度礼拝して彫ったものだそうです。薬師如来は左手に薬壷をもち、右手を前に向けています。その右手の薬指をちょっと前に出していて、この指で薬を手のひらで調合し、塗ってくれるそうです。だから薬指というのかと。『薬師如来さまは願い事をみんな治してくれるので願い事をたくさんしてください。』と。

 その薬師如来像の前に『不滅の法灯』というものが3つあります。最澄が灯してから1200年間一度も消えることなく輝き続けています。比叡山焼き討ちのときに消えましたが、立石寺に受け継がれていた灯をいただいたとのことです。

「明らけく後の 仏の御代までも 光りつたえよ 法のともしび」と最澄が詠んだそうです。弥勒菩薩が56億7000万年後にこの世に再来すると考えられているそうです。それまで光を灯せと。

 お坊さんは法話が終わるとまた売店のところに戻り、お守りを売っていました。その間お店はもぬけの殻でした。

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 写経をしたこと、延暦寺の事務所に行って、『無明』にとらわれなければ『十二縁起』すべて苦を滅せられるという考え方についてお坊さんに質問したこと、法話を聞いたことなど色々と勉強になった一日でした。心身充実。

 京都駅までバスで戻り、帰路につきました。楽しいこと満載の2日間でした。京慈同友会の荒川さん、吉田さん本当にお世話になりました。

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     今は亡き長崎県の松田先輩からいただいた書です。

 『一隅を照らす商人タレ』今回この言葉を深く感じることができました。そういう商人を目指します。



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