契約書 書式の作成 チェックに関する ポイントとは

契約書 書式の作成 チェックに関する ポイントとは

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はい 柏崎です。

昨日の雨から一転、今日はとても暖かいですね。


さて、ご質問を紹介します。

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金銭消費貸借契約書を公正証書にしたいと思ってます。
貸金額は300万円ですが、
利息と遅延損害金は年18%で大丈夫でしょうか?

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利息に関するお問合せは非常に多いですね。

結論から言いますと、
貸金額が300万円の場合
年18%の利息をとることはできません。

利息については利息制限法1条1項に規定がありまして
10万円未満であれば年20%
10万円以上100万円未満であれば年18%
100円以上であれば年15
と規定されています。

ですので、300万円の貸金額であれば、年利の上限は15%となります。

もっとも遅延損害金はまた別で
10万円未満であれば年29.20%
10万円以上100万円未満であれば年26.28%
100円以上であれば年21.90%
となります(利息制限法4条1項)。

ですので、遅延損害金であれば、18%に設定することができます。


利息と遅延損害金の違いにご注意下さい!


さて今回の記事は前回の続きの
2.原本ファイルを検索するためのデータベース化についてお話したいと思います。

 これについてはそもそも行われていない未整備の会社も多数あるようです。
 しかし、担当者が変わって書類が必要になった際でもすぐに分かるようにデータベース化しておいた方が良いです。
 
 データベース化が行われている会社では
①専門のソフト(有料)を使っている(数万円以上)
② Excel等に一覧表にしている
③ Excel等に一覧表化、原本をスキャンしpdf 化して保存
等の方法があります。


①はお金がかかるというデメリットがあります。
メリットは簡単に使えわかりやすいことがあります(と説明されてますが私は使った経験がありません(笑)。
 聞いたところによるとソフトの内容自体は、概ね③くらいの管理レベルのようなので、自社で作れば足りるのではないかと思います。


 ②③の Excel等の一覧表化のメリットは、保管場所の検索が簡単になることで、デメリットは作成に手間がかかることが挙げられます。

 また、一覧表作成の際の記載事項の項目については、詳細な情報の方が一覧でわかりやすいというメリットがありますが、デメリットとして詳細だと手間がかかり、後々作成が面倒になり作成しなくなったり。結局空白だらけになると思います。

 中には20項目以上で管理している時間に余裕のある会社もあるようです(笑)

 また、詳細にすればするほど、誤った情報を入力する可能性も高いです。
 そのため、契約条項や契約状況等の情報が必要になった場合でも一覧表の記載を全面的に信頼するわけにはいかず、結局原本にあたる必要がある為、記載内容は検索に最低限の要素で十分です。


 pdf化のメリットは書類の保管場所に行かずに書類を閲覧できることです。

 デメリットはきちんとファイル名等を管理して作成し検索できるようにしないといけないため手間がかかります。
 さらにファイルサーバー等に保存された場合は契約書は、アクセス制限をきちんとしないと漏洩しやすく、ファイルコピー等で持ち出しもされやすく、セキュリティ上問題があります。PCのセキュリティ知識の無い方が法務部で管理する場合は要注意です。(全体で公開等してしまわないようにしましょう)

 書類の保管に保管庫や保管室があるような大きな会社ならPDF化した方がいいですが、小さい会社ですぐに書類を取り出せるような会社なら一覧表化で十分でしょう。
 

 それでも事業開始後の会社の法部でファイリング化して保管から始めるとするともの凄い時間がかかって大変だと思います。

 頑張って整理して業務効率をあげましょう!

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【契約書の御相談は、行政書士柏崎法務事務所へ】

(電話) 電話相談はこちら → 045-228-7445

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最近、知り合いの総務部所属の方が法務部を立ち上げると聞きました。
その際、法務部として契約書の管理をする場合のオススメの方法があるのか?
と聞かれました。

これは法務部にとって悩みどころですよね~。
その後の業務効率に関わってきますから。

その方にも参考に当事務所の整理方法と過去に法務部の方からお聞きしたことがある整理方法をお教えしましたが、いい機会ですのでここにも書きたいと思います。


契約書等の整理については、
1.原本のファイリング方法
2.ファイリングした原本の検索データベース化
の段階に分かれます。


1.原本のファイリング
 部署ごとに保管の会社もあるようですが、一元化するためには法務部で保管した方が良いでしょう。


原本を保管する際
①取引先の社名(または社内で設定した取引会社番号等)で50音順にファイリングし保管する方法(同一会社のファイル内では契約の時系列順)
②社名を問わず締結した時系列順に保管する方法
③契約の種類ごとにファイリング
④契約の重要度ごとに分ける

など会社によって様々な方法で管理されてます。
 

 ファイリングは、すぐに仕分けられ、後に必要になった際、すぐに取り出せることが一番重要だと考えます。
 つまり、誰が仕分けても同じように仕分けられ、保管者以外の誰でも保管場所が明確にわかることが必要です。

 その観点からは
 ③契約の種類で分けるとデメリットとして、専門的な知識がない方では種類の判別も難しくファイリングしづらいと考えられます。

 また、④契約の重要度という人によっては判断が分かれる可能性がある不明確な基準で分けるのはファイリングしずらく適当でないと思います。(取引額等基準が明確なものなら良いとは思いますが)


 よって、誰がファイリング・取り出ししても基準が明確なメリットがある上記①か②によるものが良いと考えられます。 

 しかし、これら①②にはデメリットもあります。
 ファイルが契約の種類ごとではないため、ファイルを参照しても他の会社との契約状況がわからない為、重複した契約を結んでしまったりすることがあります。

 ①と②のどちらにするかに関してですが、
 ②の時系列順は順に閉じていけば良いだけですのでファイリング・ファイルの取り出しが簡単ですが、同社の他の契約情報については把握しずらくなります。

 ①ですとファイリングが②に比べ少し手間が掛かってしまいますが、会社ごとに情報を整理でき、同社に対する他の契約に関連した条項等も把握し易くオススメです。


2.ファイリングした原本の検索データベース化
については次回の記事で紹介します。

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今日は、ある案件と、それに対する私の回答を紹介します。



【事案】


登場人物(会社)は、派遣会社のX社、やはり派遣会社のY社、A社。

A社はY社に業務を委託しています。

Y社は、A社の許可を得て、X社に、A社業務の一部下請けとY社スタッフの教育を業務委託しました。




X社が今回の依頼者です。


X社の悩みは、教育の成果が上がらず、Y社スタッフの質が低いままであり、その結果、御客様やA社からクレームが来ている事。




X社としては、まだ1年以上有効期間が残っているY社との契約を解約したい。

そうでなければ、委託されている業務の種類や掛ける時間を減らしたい。

但し、Y社との関係の悪化は避けたいとの事。






まずは、解約について考えます。

XY間の契約書には、契約違反の場合の解約条項があります。

しかし、これを用いれば、関係悪化は避けられません。

たとえ、使える場合でもです。



それでは、XY間で話し合っての合意解約はどうでしょうか。

上ほど角は立ちませんが、強力な効果を持つ解約を切り出せば、Yが警戒するのは間違いないでしょう。





ここで、発想の転換です。



解約そのものを持ち出さずに、同じような効果を持たせる方法はないでしょうか。




当事務所が提案させていただいたのは、契約の「変更」です。




契約の有効期間を後数ヶ月に変更し、契約自動更新の部分を削除すれば、解約とほぼ同じような効果を発揮出来ます。




仮にそれが難しくても、業務の内容やそれに掛ける時間に関する条項を変更すれば、X社の要望は満たせます。





解約と変更では、相手方に与える印象が大きく違います。



周辺事情が契約締結当時と変化していれば、「現状に沿った契約に一部変更したいのですが」と切り出すのは、難しい事ではありません。




周辺事情としては、今回、Y社スタッフにクレームが来ているという事があります。



一般的な場合でも、例えば、X社の役員や本店が変わったとしたら。例えば、委託されている業務の手続きが法改正や委託元(本件で言えばA社)の意向で変化したとしたら。例えば、最近X社とY社担当者が忙しく打ち合わせの時間が取れていないとしたら。




使える事情は沢山あります。




X社は、変更を検討してみます、と言って帰られました。




今後も、依頼者の希望に応えられるよう、柔軟に色々な方法を考えてゆきたいものです。





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先月末から、夜はセミナー・講演の連続でヘトヘトです。

先月末に「すぐにつかえる契約書作成の実務の基礎セミナー」を開催しました。

契約書 書式の作成 チェックに関する ポイントとは


写真は、「この契約書が甲乙どちらに有利か?という質問に対して 甲に有利と考えた方は手を思いっきり上げてください!」

...
といったところ、

みなさん、おもいっきり手を上げてもらいました。みなさん正解。

怪しいセミナーみたいです。

1通5分で契約書をチェックしてもらい計3通チェックしてもらいますが

すぐに契約書がある程度チェックできるようになる、

まさに「すぐに使える」という点で好評のセミナーです。


無事終わって何よりでした。^^


参加者セミナーアンケート(以下公開希望者のみ)

■セミナー開催日時 2012.11.28  

KS様
契約書のチェックをするにあたり、注意すべきことが非常によくわかりました。一般条項をチェックすれば短い時間でも自社に有利かどうか判断できるとしり、今後役立てられそうだと感じました。


TT様
契約書は、主語と述語に注目するというのが見方として今後「事由」にしたいと思いました。
契約書をゼロから作成するセミナーなどあれば参加してみたいです。

SY様
契約書チェックの肝の箇所がよくわかりました

KM様
具体的な思考手順をご教示いただきました。
ありがとうございました。

TN様
契約書の実際のチェック方法を知ることができました。


次回は12月21日に横浜 開港記念会館19時~で開催予定です。