2017年10月08日 08:00
怪奇映画1946〜1970 20
え〜、盛り上がらないシリーズではありますが20回目を迎えました。
70年代に「エクソシスト」が登場する以前の「怪奇映画」というジャンルは間違いなくB・C級映画の宝庫なんですが、中にはA級の娯楽作より楽しめるカルト作もあるようです。
さて、今日紹介する作品は、いずれも1965年公開の名門ハマー・プロの作品になります。ゴシック・ホラーという路線が徐々に行き詰まりつつある時代の作品ですが、その丁寧な作りはさすがといえます。
一本目の作品はお馴染みドラキュラ・シリーズの一編で、「凶人ドラキュラ」(紹介はコチラ)という作品です。ドラキュラは例によってクリストファー・リーが演じていますが、この作品にはピーター・カッシングは出演しておらず、ドラキュラと対決する神父の役はアンドリュー・キーアが演じています。監督はテレンス・フィッシャーですので、まさにハマーの作品といえるクオリティの高い映像ですが、過去のドラキュラ物と比べると印象に残らないのは、やはりピーター・カッシングの存在の大きさかも知れませんね。この作品はコチラで全編を見れるようです。
二本目の作品は、「吸血ゾンビ」(紹介はコチラ)という作品で、ハマーが初めて手がけたゾンビ物のようです。60年代中期の日本で「ゾンビ」がどれだけ知られていたかは判りませんが、恐らく映画の邦題に「ゾンビ」と付いた最初の作品が本作ではないでしょうか。(未確認ですので、もっと古い作品もあるかも)
この作品によって、ハイチのブードゥー教やゾンビというものがある程度知られるようになったんでは?、とオジサンは想像しているんですが、実際のところは判りません。
映画とは全然関係ありませんが、ジャズの帝王、マイルス・デイビスの歴史的名盤、「ビッチェズ・ブリュー」に「Miles Runs The Voodoo Down」という曲が収録されていますが、オジサンはこの曲の良さがサッパリ判らず、アルバムを買ってから一度しか聴いていません。
さて、ネタ元の資料を見たら、この時代以降「怪奇映画」に分類されている作品が極端に少なくなっており、残る作品はA級作品の「ローズマリーの赤ちゃん」とオジサンの大好きな、「世にも怪奇な物語」だけでしたので、このシリーズは今回で終わりにしたいと思います。
20回にわたりツマらないシリーズにお付き合いいただき、ありがとうございました。
コメント一覧
1. Posted by ギロでございます〜 2017年10月08日 21:03
毎回楽しみに拝見しておりました怪奇映画シリーズ、おつかれさまでした。
やはりハマー作品が多かったようですが、セットや衣装や役者の使いまわしとはいえ作りこみは徹底的ですよね。ほとんど歌舞伎のような様式美はいまだに楽しめます。
そんななかジェスフランコ御大の登場には狂喜しました。若いころわたしはフランコ御大に憧れて、「ハダカと血糊と悲鳴があれば映画はできる」をモットーにAVともスプラッターともつかぬ自主映画を撮っていました。おかげで芽が出ませんでしたが(爆)
怪奇といえば、これは全然ベツモノですが円谷プロの怪奇大作戦も大好きでした。ああいう科学モノ的な映画作品は今回シリーズにはほとんど出てこなかったですね。。SFのほうにくくられてしまうのかしらん?
イタリア製だとジャッロとのすみわけも難しい?のかもしれないですがバーヴァ監督の初期作品なんかはしっかり怪奇な雰囲気。怪奇にはホラーや恐怖とはちがう格調が求められるのかもしれないですね。
などなど、次のシリーズ?も楽しみにしております〜
2. Posted by wakuwaku1776 2017年10月08日 22:58
ギロさま
いや〜、いまどき怪奇映画というのも何だかな〜、と思いながら書いたシリーズでしたが、それはそれで意味があったかも知れません。
ハマー作品の魅力はディテールに対するこだわりであることは確かで、多くの職人的な腕を持った製作スタッフによって支えられていたようですね。
ジェス御大は以前にシリーズで書きましたが、彼の死後、youtubeには以前以上にジェス作品がUPされているようですので、再度書きたいと思っています。
「怪奇大作戦」、ワタシも大好きです。DVDはレンタルで全部見ました。しかし、あれが子供向けの番組だったことを思うと、現在のTV番組はどうなっているのかと思いますね。(SF映画も近々シリーズでやる予定です)
バーヴァという人は後のイタリアンホラーの職人監督よりずっと優れたものがあるように思いますが、60年代あたりの作品はあまり評価されていないのが残念ではあります。
いや〜、いまどき怪奇映画というのも何だかな〜、と思いながら書いたシリーズでしたが、それはそれで意味があったかも知れません。
ハマー作品の魅力はディテールに対するこだわりであることは確かで、多くの職人的な腕を持った製作スタッフによって支えられていたようですね。
ジェス御大は以前にシリーズで書きましたが、彼の死後、youtubeには以前以上にジェス作品がUPされているようですので、再度書きたいと思っています。
「怪奇大作戦」、ワタシも大好きです。DVDはレンタルで全部見ました。しかし、あれが子供向けの番組だったことを思うと、現在のTV番組はどうなっているのかと思いますね。(SF映画も近々シリーズでやる予定です)
バーヴァという人は後のイタリアンホラーの職人監督よりずっと優れたものがあるように思いますが、60年代あたりの作品はあまり評価されていないのが残念ではあります。