『序列を超えて。 ラグビーワールドカップ全史 1987-2015』(藤島大著、鉄筆文庫)を読了しました。

 

 

ラグビーワールドカップがスタートした1987年から、2015年の大会までの歴史について、すべての大会を現地で取材されたスポーツライターで、ラグビー中継の解説でもおなじみの藤島大さんの筆により紹介されています。

 

藤島さんは非常にこまめに取材されているだけに、現地での興奮や裏側がよく伝わってきます。

 

知識量、教養、そして何よりも“ラグビー愛”によって裏付けられた熱く、秀麗な文体により、プレーしているラガーメンの人間的魅力までが理解でき、読後感も爽やかでしたね。

 

この30年でアマチュアスポーツからプロ化が進み、ラグビーやワールドカップが変容していく流れ。

 

伝統を誇るラグビー強国が上位を占め続けている中で、初回から参加している日本代表が、あの“ブライトンの奇跡”にいたるまでの行程が決して楽なものではなかったこと。

 

そして、2019年の熱狂へとつながっていく過程がよくわかり、非常に読み応えのある一冊となっています。

 

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