半沢直樹、終わりましたね。
このドラマを見ていて、思い出した人がいました。
と、言っても、他社のとっても偉い人で、私のような下っ端の若造は、たいして話した事もないし、何度かお会いしたことしかないんですけど。
かなり前ですが、ある日、その方の訃報が新聞に載っていました。
まだまだ、働き盛りで、とてもじゃないけど、亡くなるなんて、まだまだ先の話という年齢の方でしたので、思わず新聞を持った手が止まってしまいました。
そして、ふと、下っ端の若造は、考えてしまいました。
「この人の人生って、なんだったんだろう?」
この日本経済の混乱の中で、と、ある事が起こりました。
その人は、それからの長い年月を、その事に怒りを持って生きているようでした。
そして、10年以上が経ったある日、判決が出て、初めて、その人の、ふと気の緩んだ一瞬の顔を見ることができました。
それから数年して、後始末もそろそろ終わり、その案件については、ひと段落したかなという時期の訃報。
唖然としている私に、80代も近い上司が、
「pika君、人生ってね、何が起きるかわからないんだよ。」
言葉のあまりの重さに何も言えませんでした。
なんだか、自分でも知らないうちに涙が出てきました。
何が起きるかわからないから、仕返しなんてことに執着しないで、他人の幸せや笑顔のために人と協力して仕事をするのが、人間の幸せなのではないだろうか。
「許す」って、自分の人生を豊かにする一つの秘訣なのではないだろうか。
そんな事を実感した事を思い出しました。
私の希望を言うならば、半沢直樹、せっかくのフィクションなんだから、倍返しよりも、許して、最後はハッピーエンドが良いな。
その方のご冥福をお祈り申し上げます。