Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「図書5月号」 その2

2024年05月08日 20時28分09秒 | 読書

 本日は親の通院の付き添いののち、横浜駅近くのいつもの喫茶店で「図書5月号」に目をとおすことが出来た。

・すべて成り行き任せ     木村榮一

・北方謙三さんとの邂逅    山田裕樹

・正平さんのベクトル     川端知嘉子

・「俺のネイションってなんだ?」 前沢浩子
この時代にあって(1470年代)劇場は貴族から大衆まで社会階層を横断して文化を共有できる重要な公共空間だった。1530年代のヘンリー八世のローマ・カトリックからの波紋と国教会の発足は、ヨーロッパからのイングランドの分離独立だ。いわば16世紀版の「EU離脱」だ。このころから、イングランドでは自国史への興味が高まり、歴史書が次々に綴られる。シェイクスピアはこの歴史劇ブーム乗って任期を得た戯作者だった。
「ヘンリー五世」と同時代の数々の歴史劇は16世紀末のロンドンの大衆劇場で確かにナショナルな意識が醸成されていたことの証左として読める。その意識は決して単純な祖国愛というようなものにはとどまらず、ネイションという言葉にまつわる語義の揺れや曖昧さをも反映して、今日のナショナリズムをめぐる議論の複雑さを先取りしている。ナショナルな意識の複雑な多面性は、「国家」という単位を強調する歴史劇だけに現れるわけではない。日々の営みの集積としての社会はどのような形を取り、それがどうように変化しているか。社会への帰属意識は、国家としてのアイデンティティ構築に大きく関与する。
 



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