薬物と音楽(アルコール,LSD,覚せい剤,ヘロイン,大麻,コカイン) | とかげ日記

とかげ日記

【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。


Creepy Nuts「合法的トビ方ノススメ」('18)

「Bling-Bang-Bang-Born」が大ヒット中の彼ら。本曲の吹奏楽器のアシッドな音色やエフェクトをかけた女声のSE的箇所は、まさに大麻使用の快感の情景そのもの!(法に触れるため、経験がないので想像ですが。)

村上春樹『1Q84』でも薬物(ハシッシ)を摂取する描写があるけれども、なぜあそこまでディテール豊かでリアルな描写ができるのか不思議だ。そして、どんな行為でも実際にやらないのであれば想像も創造も自由ということに思いを致す。自由だからこそ、小説も音楽も可能性が広がっていくし、文化は育つ。


では、想像(イマジン)でも創造(フィクション)でもなく、実際の薬物使用について言うと…
富岡拓弥さん(tomioka_takuya)という方の2012年3月2日のツイートが興味深かったので、
長文だが以下に引用させていただく。
富岡さんは“東のエデン”というバンドでギターボーカルをされている方です。

゚・*:.。..。.:*・゚゚引用始め☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

「世の中の薬物の使用効果を人に説明する際、その薬物の使用効果をエフェクターに例えれば実際に使用経験が無い人にでも説明しやすいな。と思ったので以下説明開始。投薬してない素の状態をギターで言うならクリーントーンでEQはフラットの状態と仮定する。まずはアルコールから。続く。。。

【アルコール】ちょっと陽気になったり興奮状態になるあたりはオーバードライブ。酒乱で凶暴化する人にとってはディストーション。で、酩酊状態になって完全に意識がヤバくなるまでいくと、元の音の輪郭が見えなくなるファズ。ってところだろうか。だからアル中の人はロックギター音の中毒って事。

【精神安定剤及び向精神薬】これが一番一般の人がその効能を誤解してる薬。この類いの心療内科や精神科で処方される薬は様々な系統と効能で一つ一つを説明すると長くなるんだが、まず一般の人の多くが誤解しているのは、鬱状態の人を元気にしちゃうアッパー系の効果をもたらす薬では無いと言う事。続く

アッパー系だとしたら先に説明した、アルコールや後で説明する覚せい剤の方が言いあてはまる。この手の精神科系統で処方される薬はむしろ音を元気にする。と言うよりも、乱れた音の波形を均一に整えるリミッター/コンプレッサー系。この薬を飲んで元気なるというなら、それは元の音圧を底上げした感じ

【覚せい剤】これはアッパー系だけどアルコールと違って、波形そのものは乱れない。音を元気にさせる、輪郭をはっきりさせる点においては、先に説明したコンプレッサー・ダイナミクス系に近いけど、それよりもブースターもしくはエンハンサーに近い。だから波形は乱れないけど、かけすぎるとやっぱり音が歪んじゃってちょっとヤバい。ギターソロ弾くのにブースターを踏んで音圧を上げて「おっしゃ!ギターソロ行くぜ!」ってあたりは、まさに普通の精神状態を底上げして自信満々勇気リンリンにしちゃうあの感じに似てる。

【LSD・キノコ・エクスタシー等アシッド系】これが一番よくわからん。まぁコーラスとかフランジャーとかモジュレーション系をかけて音(意識)をウニョウニョさせて、幻覚幻聴をみちゃうあたりはさらにディレイをかけちゃいました。って感じかな?意外と一番ヤバかったのはサルビア。

サルビアは完全に元音がわけわかんなくなる。例えるならリングモジュレーター。あと余談だけどパーティーグッズコーナーに売ってる、吸うと声がかわるガス。あれはワウペダルw で。お腹痛いのを止めてくれる正露丸なんかは耳栓かなw

【ヘロイン】こればっかりは経験が無いので、代わりにその効果が似てると言われる【ジヒドロコデイン】あたりで説明するとリバーブ。意識がボワーンってなって気持ち良い感じ。原音に対して音の余韻を広げてくれる、自然に響かすあたりは似てる。でも意識はハッキリしてるけど、使いすぎるといわゆる、お風呂の中状態になっちゃって元の音がわかんなくなるから危険。多分モルヒネとか笑気ガス(ガス系統)なんてもこんな感じに意識がボワーンって広がって、最終的には元音の輪郭を完全に損ねる(=意識不明、麻酔をかけた状態)になるのではないかな?

【睡眠薬】これも誤解してる人が多いです。確実に言える事はこれを服用しても眠気なんてまったく来ません。眠気が来て眠くなって寝ちゃう。じゃなくて完全に脳を強制終了させられる。その結果意識ゼロ=睡眠状態(まさにスリープ状態)にさせる強者。これ服用して結果的に睡眠状態に陥ればそれで結果オーライなんだけどその分、起きるのメチャクチャしんどい。PC強制終了させて再起動に時間がかかる。そんな感じ。強制終了させてもう電源つかなくなっちゃいました。ってのが睡眠薬自殺。ちょっと話の論点がズレたけど、これをエフェクターに例えると、もうエフェクターじゃなくて完全にギターシンセ。シンセサイザーの如く、元の音ぶっ壊して別の楽器にしちゃう感じ。睡眠薬を飲んで失敗すると完全に自我を失って錯乱状態になります。そして自我を失ってる時の記憶が一切残らない。覚えてない。そのあたりが原音を完全にブチ壊すと言う意味でギターシンセに似てると言えると思う。

【大麻】これ説明し忘れてたけど、これもモジュレーション系だと思う。アシッド系統な感じ。ここから先は個人的な意見になるけど「大麻合法化運動」とか絶対ワタシは反対。理由はタバコより安全とか言うけど、それは肉体的にであって、精神を軽く(気持ち良い程度に)トリップさせるあたり、多量接種は危険。大麻の多量吸引で酩酊状態になって自動車事故起こした人間とか周りで実際いるし。アルコールは匂いでわかるし検査も1秒でわかるから使用中かどうか判別しやすいけど、大麻は匂いも(煙なんである事はあるが)無いし、尿検査しないとその場では解らないあたりが厄介。少なくともアルコールと同じく、加減をしらない子供には吸わせるのは危険だし、機械作業をやる人なんかはもっての他。オランダの場合は国民性レベルでモラルがあるからOKなんであって、いい歳した大人が飲酒運転も守れないようなモラルの低い我が国の大人にOKサインを出させるのは危険すぎる。

長くなりましたが、ホント皆さん薬物や大麻はダメです。肉体的にも精神的にも最終的には絶対ツケがきます。個人的経験で言えばワタシは一度、お金も信用も、友達も、お店では売ってない大切な物を全部失いました。法律はクソ!なんてセリフは一部のアナーキスト気取りのバカに言わせておけば良いのです。案外法律って言うのはちゃんと考えて作られてるもんなんですよ。たとえば道路交通法を皆が皆守って制限速度で走ってれば、交通事故なんて減る事ぐらい容易に想像できるでしょ?大人の言う事って案外確かな事言ってるんですよ。マジで法律はおかしい部分もあると思うけど基本的には厳守で。

何をもって正義か?なんてのは10人いたら10通りの正義があると思うけど、それでも原発爆発させて、その責任もとらず、原発の恩恵を一番受けて来た自分達の立場は守りながら、そのツケを若者に「特攻隊に行って来い!」とのごとく押し付ける様な、アホな大人に我々の世代は絶対になっちゃアカンのです。子供の世代、孫の世代を考えたら、ここらで若い我々が狂った大人を修正するのではなく、狂った大人にならないような道を辿れば良いのです。そんだけの事。なんか長々と長文で申し訳ない。あと1つ最後に。あの皆さん、病院で投薬された薬はちゃんと用法容量を守ってね。俺なんかほんと、「リタリン」がないとまともに生活するのツラいのに、どっかのバカが過剰摂取したおかげで「リタリン」に対する投薬規制が厳しくなって、必要とする人間に届かなくなり、本当に必要としてる人に行き渡らず、ツラい思いをしてる人が大勢いるのでお願いします。「リタリン」って何?ググれ、カス!もしくはwikiれ。以上。朝から長文スマソ。おしまい。」

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*゚引用終わり・*:.。..。.:*・゚゚・*

薬物の効果をギターのエフェクターの効果に例えることができるのは、
両者ともに感覚的なものだからだろう。

薬物の使用効果に着想を得て作られたロックミュージックも多い。

LSDやメスカリンといったサイケデリック・ドラッグは、
60年代後半のロックミュージックに大きく影響を及ぼした。

この時代は、ドラッグによる幻覚症状をモチーフにしたサイケデリックロックが流行し、
特にビートルズのアルバム
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の発表によって
サイケデリックロックは世界に広まることになる。
(ジョンは否定しているが、
「サージェント・ペパーズ」に収録されている楽曲「Lucy in the Sky with Diamonds」は、
タイトルの名詞の頭文字を取るとLSDとなり、LSDの使用効果から着想を得たとする説もある。)

他にも例を挙げればきりがない。
The Velvet Undergroundはドラッグの快楽と中毒の恐怖を歌ったヘロインという曲を作っているし、
90年代のカリスマ的バンドNirvanaはコカインのようなガールが欲しいと歌うコカイン・ガールという曲を作っている。

それぞれの薬物の使用効果によって作られる音楽も変わってくる。
アッパー系の薬物はアッパーな音楽になるし、ダウナー系の薬物はダウナーな音楽になる。
ライブ中にアルコールを飲んでオーバードライブな状態で演奏するアーティストも多い。

薬物で身を滅ぼしたミュージシャンも数知れず。
シドバレットは薬物中毒でバンドを脱退し、ジミヘンは中毒で死んでしまった。
薬物があったからこそ、ああいった偉大な音楽が作れたのか、
薬物を使わなかった方が、健康に長生きして更に偉大な音楽を作れたのか。
答えは神のみぞ知る。