目標達成
よくビジネスセミナーや書籍(以下、セミナー等)においては「目標達成を如何にするか?」ということについて、そのノウハウを伝えたり、あるいは書かれたりしています。
例えば一流アスリートが頂点を極めたいとします。
サッカーの場合だとどうでしょうか?漫然とドリブルやシュートの練習をするよりも各部分の筋力トレーニングをする。あるいはメンタルトレーニングをした方がよい結果を得られるかもしれません。
あるいはチームプレーですので、技術に加えてコミュニケーションのトレーニングを行うことで「組織力の向上=勝利」という成果をもたらすこともあるかもしれません」
これらは「サッカーの試合で勝つ方法」です。
そして「メンタルトレーニングやコミュニケーショントレーニングを取り入れながら」ドリブルやシュート練習をするのは「目標達成=試合に勝つ」方法です。
ではサッカー選手でない人にこのようなノウハウを伝えた場合、どのような反応が返って来るでしょうか?
「あ~いいこと聞いたな~」
ある意味これは当然の反応です。セミナー等の情報を得る側、即ち受講生や読者はサッカー選手でもなければ頂点を目指す真っただ中にいるわけでもありませんから。
セミナー等の中で如何に素晴らしい話、あるいは素晴らしいノウハウを知ったとしても、それは何と言いますか、映画鑑賞、あるいは小説を読んだような感覚で終わってしまう。
問題はこの後です。よくセミナー等ではこのような傾向がよくないと考えているのか、あるいはそのような「善意」の足元を見ているのか、このように伝えられます。
・行動しましょう
・ガタガタ言わずに行動すること
しかし「何を、どのように」行動すればいいのかは決して教えません。
「そんなのいちいち教えるわけないだろう。マニュアル人間じゃあるまいし」
本当にそうでしょうか?
どう行動していいかわからない
そのような方に、「ガタガタ言わずに~」と、一方的に「考える行為=悪」と否定するのは考え物です。
基本的にこういったノウハウの話を聞くような方は真面目な方です。それだけに、セミナー等で何か疑問を持つ=ガタガタ言う、なんて挑発的な言葉を投げかけるとショックを受けてしまうわけです。
・成功者は行動しているのに自分は行動してない
・どうしよう、行動しないと悪い人と思われてしまいそう。
・「ガタガタ言う人」なんてレッテル貼られるの嫌だ。
行動してないという「殺し文句」の前に非常に悔しい気持ちになります。そして動揺してしまうわけです。
冗談ではなくて本当にそう思ってしまう。なぜそんな動揺してしまうかといいますと・・・何をどう行動していいかわからない状態だから
しかし問題は彼等にはそれを活かす目的、即ち実践の場がない。
となると、「どう行動すればよいのでしょうか?」と誰かに教えてもらおうとするわけです。
では誰に教わりに行くのでしょうか?当然ながら最初にセミナー等で知ったところです。セミナー講師かもしれませんし、あるいはきっかけとなった本の著者かもしれません。
しかし彼等に「具体的な行動方法」を教えてもらえるはずがありません。
「どう行動すればよいのでしょうか?」
「どう行動するも何も、まずは行動でしょう」
・・・禅問答、といいますか押し問答です。いつまでたっても納得いく答えは得られないでしょう。
にもかかわらず・・・前述のとおり、こういった質問をする側の方は「いい人」な上に「動揺している」状態です。なのでこういった回答をされるとますます同様してしまう。
「ああ、どうしよう。なんか悪い印象与えてしまったかもしれない。とりあえずセミナーに参加して、行動しておかないと・・・」
セミナーに参加する理由は、
「セミナー講師に嫌われてくないから」
「行動してない人間と思われたくないから」
「何かわからないけどとりあえず「目標」に近づくため」
正真正銘の「セミナー依存症」です。「行動教」といった方がよいかもしれません。
こういった場合、必要なのは「目標」よりも「目的」です。
自分自身、朝食会というのを主催しているのですが、そのためには多くのホテルを訪れる必要があります。そしてそれを忘れないために記録しておく必要もあります。
加えて参加者を募る場合、アナログですと、例えば知人やセミナー、あるいは交流会で知り合った方に対して自分が開催している朝食会の内容を伝えておく。デジタルの場合は当然ながらwebサイトはブログ、メルマガあるいはSNS等です。
「参加者が集まらない場合は?」と聞かれた場合、とにかく集まるまで多くのホテルを訪れ、より多くの朝食情報を集めるしかありません。
少なくとも「早起き」という行為、あるいはホテルの朝食という「レア情報」にニーズがあり、そういった場所に多く訪れている人の周りに人が集まりやすい、というのは実証済みですので。
即ちこれが「目的」です。
「何をすればいいのですか?」
「どうすればいいのですか?」
には全て回答することができます。
目標達成、というのは人によって異なるでしょう。
例えば「朝食会の主催者になる方法」という書籍を出版したいという人もいらっしゃるかもしれません。
「朝活のカリスマ」としてセミナー講師になりたいという方もいらっしゃるかもしれません。
そのためには、
「何回くらい主催実績があればよいのか?」
「何人くらい参加者を集めればよいのか?」
「どのくらいの情報を集めていればよいのか?」
これはその人や周囲の評価を地道に集めていくしかありません。
書籍を出したいのであれば何よりもまず、出版社の方を納得させる内容でなければならないでしょうし、「カリスマ」と呼ばれるのであれば他の主催者と比べて頭一つ抜けた実績が必要です。当然他の開催実績を調査したりする必要があるでしょう。
「次にどういう条件でホテルを訪れると良いか?」
「ホテルの比較対象として訪れるべき場所は?」
「最初の時の気持ち文字として記録しておく理由は?」
「誰に、どのように伝えるとどういう反応があるか?」
「どうやって「最初の1回」の実績を作る?」
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具体的な行動方法というのは教えることができます。
そして行動方法、即ち「目的」が出来ればあとはその成果が出るまで気長に待つという「心の余裕」が生まれます。
「まずは50軒ホテルを訪れよう」
「まずは10人に自分のやっていることを伝えよう」
「まずは1人を誘ってみよう」
・・・とりあえずホテルを訪れる。最初に誰かと訪れることができるかどうか、までは試行錯誤を繰り返すだけですから。
この「心の余裕」がある人は強いです。
「貴方は今のままでいいのか?」
「目標達成の方法を知らない~」
「もったいないですよ」
・・・そんな「甘い囁き」も、
「いえ、結構です。今の私には「目的」がありますので」
と、余裕を以てシャットアウトすることが出来るようになります。目的、あるいは「使命感」のようなものでしょうか。
むろん、「目標達成方法」と上手に付き合う方法も可能です。
「今までは月1回ホテルに訪れればいいと思っていたが、2回訪れると反響が2倍どころか4倍くらいになりそうだな」
・・・例えばこのような「手応え」を掴めるようになった場合、その時は「成功手帳」とやらにこのように書いてみてもよいかもしれません。
「月2回、朝早起きしてホテルを訪れよう」
「月1回くらいは人と会って自分の活動内容を伝えておこう」
蛇足みたくなってしまいますが・・・一応、テーマが「ブログが続かないを解決する方法」でしたので、
「目的」・・・朝早起きしてホテルの朝食を訪れる。
「ブログ」・・・「目的」を書く。
「目標」・・・人を誘ってホテルの朝食を訪れる。(「目的」の成果として)
いきなり「目標」(例 大金持ちになる等)を書くというと挫折するリスクが高いような気がします。(大金持ちになれないと「ネタ切れ」)
それよりもまず、目的を地道に書く。単に朝早起きして、ホテルの朝食を訪れたという記録をつけるだけならそこそこの達成感もありますし、レアな情報としてそこそこ読者にも有益な情報が残ります。
目的がそこそこ軌道に乗り始めてから目標を書いた方がブログが続かないという挫折をするリスクは避けられるような気がすると考えています。