行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ワインが危ない

2024-03-27 21:40:19 | ワイン
先日、オーストラリアの赤ワインが過剰というニュースを見たが、欧米でも過剰という報道にビックリ、原因はアルコール需要減少が世界的な傾向と言うことらしい。以下ブルームバーグの報道

ワインに需要と供給の問題が発生している。生産量が多すぎるのだ。
オーストラリア、カリフォルニア、フランスの生産者たちはブドウの木を伐採しているという。ワインが供給過剰になっている大きな理由はアルコールの需要が減少していることだ。アルコールの需要の減少がワインの供給過剰を引き起こしている。

現在、オーストラリア、カリフォルニア、フランスでは、一部の農家では、ブドウ畑を処分している。
南オーストラリア州のワイン用ブドウの栽培者トニー・タウンゼント(Tony Townsend)は最近、長年ブドウを育ててきた34エーカー(4万1621坪)の畑を処分するつもりだとブルームバーグ(Bloomberg)に語った。
「ワイン業界にいることは楽しかったが、このままでは経済的に成り立たなかった」と彼は話す。ブドウは順調に育っていたが、収穫するためには2万3000ドル(約342万円)かかっただろうと付け加えている。

タウンゼントだけではない。ロイター通信(Reuters)によると、オーストラリアではワインの供給過剰に対処するため、数千万本のブドウの木が伐採される予定だ。またオーストラリアでは、2023年の時点で生産量の2年分に相当する量のワインが貯蔵されており、販売前に腐ってしまうものもあるという。

ヨーロッパやアメリカのワインメーカーにも影響が及んでいる。
自国の伝統的な食材を守るために力を注ぐことで有名なフランス政府だが、2023年、苦境に立たされているワイン業界を救うため、過剰ワインの廃棄に2億1600万ドル(約321億円)を投じると発表した。消費されないワインは、香水、手指消毒剤、洗浄液といった工業製品用アルコールの製造に使用されるという。
フランスは現在、ボルドーの栽培者が所有するブドウの木の約10%を伐採する取り組みにも補助金を出している。

また、サンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)紙によると、カリフォルニアの一部の生産者はブドウ畑を処分し、代わりに他の作物を栽培しているという。
ワインの過剰生産の背景にある理由の1つは、単に需要が変化していることだ。人々は以前ほどアルコールを飲まなくなっているのだ。
同紙によると、ワインの消費量は、多くの人がワインは健康にいいと信じていた1990年代に増加したが、この10年でアメリカ人の飲酒量は減少し、生産量が需要を上回っているとという。

カリフォルニアにあるアライド・グレープ・グロワーズ(Allied Grape Growers)会長のジェフ・ビター(Jeff Bitter)は、「このビジネスに携わる人たちは、ワイン業界は常に成長することが当然だと考えていた」と同紙に語っている。



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