真実を知りたい-NO2                  林 俊嶺

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危機を煽って、延命を図る意図が・・・

2024年04月29日 | 国際・政治

 先日、訪日中の米インド太平洋軍司令官の見逃せない、下記のような主張が朝日新聞に掲載されていました。来日中のアキリーノ米インド太平洋軍司令官23日、東京都内で懇談し、中国の「台湾侵攻」について

習近平国家主席が軍に対し、2027年に実行する準備を進めるよう指示している」として「習氏が軍に指示すれば(侵攻)に乗り出す」との見方を示した”

 というのです。

 思い出すのは、米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官も、昨年の講演で、中国の 習近平国家主席が「2027年までに台湾侵攻の準備を整えるよう軍に命じたことを指すインテリジェンス(情報)を把握している」と述べたという報道です。

 同じ内容ですが、私は、にわかに信じ難い根拠不明の怪し気な情報だと思います。

 逆に私は、アメリカが台湾有事の危険を煽り、同盟国やパートナー国との連携を強化して、アメリカの覇権や利益の維持・拡大を狙っているように思います。日米豪印の「クアッド」やオーストラリア、イギリスとの安全保障協定「AUKUS」の強化も、中国への包囲網を築き、武力行使可能な状況をつくって、中国を孤立させ、弱体化させるチャンスをつかもうとしているように思うのです。

 バイデン政権や軍の高官の再三の台湾訪問 また、高度な武器の売却や供与、さらには軍事訓練その他の支援なども、そのためだろうと思います。フィリピンにおける新たな基地の設置やベトナムなどの東南アジア諸国との連携強化策も、中国を孤立させ、弱体化させるチャンスをつかむためであろうと思います。

 こうしたアメリカの対外政策や外交政策に、中国が反発することを承知でやっているように思います。

 なぜなら、中国を孤立させ、弱体化させなければ、アメリカの衰退は急速に進むことになるからです。

 最近、中国のGDP202730年頃には、アメリカのGDPを追い越すだろうという報道を、何度か目にしました。

 民間調査機関のプライスウォーターハウスクーパーズ(PwC)その他の国際組織が、近々、中国がアメリカを抜いて世界最大の経済大国になると予測したのです。

 だから、そんな中国が、多くの犠牲をはらって、世界を敵に回すような台湾武力侵攻に、あえて踏み込むとは考えられないのです。

 ふり返れば、中国がくり返している「一つの中国」は、アメリカによってもたらされたものです。アメリカは1979年、ソ連からの政治的影響と軍事的脅威に対抗するため、戦略的に中華民国から中華人民共和国に外交承認を切り替えました。台北の米国大使館は閉鎖され、新たに北京に在中国米国大使館が開設されたのです。その後多くの国が追随し、中華民国との国交を断絶するかたちで、中国と国交を回復したのです。だから中国は、今さら、台湾に武力侵攻する必要性などないと言えます。中国にとっては、台湾は誰にも否定できない「中国の領土」として認められているです。

 中国は、「平和統一を望む」と明らかにしていますが、気長に「平和統一」のチャンスを待てばいいのであって、「2027年までに、台湾侵攻の準備を整える」必要性などないということです。

 さらに言えば、逆転されて手遅れになる前に、武力衝突によって、中国を孤立させ、弱体化させたいということで、アメリカが設定したのが、2027年ということではないかと想像します。

 なぜなら、国際世論を欺瞞して、戦争をやってきたのが、アメリカという国だからです。

 

 現在、もうひとつ「集団墓地」の報道が気になっています。

 このところ連日、イスラエル軍が撤退したパレスチナ自治区ガザのハンユニスの病院で、集団墓地が見つかったとの報道が続いています。見つかった遺体の数が日々増えているためだと思います。そして、地元当局は、「イスラエル軍が意図的に隠したもので、手を拘束され、衣服をはぎ取られた遺体もあった」と主張し、遺体の数は数百人単位で増える可能性があるとも、主張しているといいます。

 また、イスラエル国防軍が、自分たちがパレスチナ人の遺体を集団で埋めたという情報は虚偽だと主張し、ナセル病院の埋葬地はパレスチナ人によって数カ月前に掘り起こされたとも主張しています。それについて、パレスチナの民間防衛隊は、およそ100人の遺体を、イスラエル軍の作戦が始まる前に、ナセル病院の墓地に埋葬したと認めているといいます。

 だから現在、392人といわれている遺体について、国際社会が共通認識を持つ必要があるのに、この重大な問題に対する、アメリカやイスラエルに動きがありません。

 もし、発見された遺体が、ロシアや中国の犯行が疑われる遺体であれば、大変な騒ぎが起きていると思います。西側諸国の大手報道機関が、この問題をあまり報道しないのは、基本的にアメリカの広報機関になっている側面があるからではないかと思います。

 

 関連して、日本では、下記のようなことも、ほとんど報道されていないように思います。

 IRNA(Islamic Republic News Abency) が大きく取り上げているのです。そこには、下記のようにあります。

A spokesperson for Stein said she was among more than 100 other people who were arrested during the police clampdown on pro-Palestine protest camps on the University of Washington campus, IRNA reported on Sunday evening citing US media. 

Stein, the candidate for the 2024 US presidential election, was arrested along with her campaign manager and a deputy, the report said, adding that "Stein's election team supports the demands of the students and their peaceful demonstrations."

 Wikipedia によれば、拘束されたジル・エレン・スタイン(英語: Jill Ellen Stein )は、アメリカ合衆国の医師であり政治活動家であるのみならず、アメリカ合衆国大統領選挙におけるアメリカ緑の党の大統領候補であるというのです。逮捕の理由にかかわらず、重大なできごとだと思います。

 違法行為があれば、大統領候補であろうとなんであろうと、逮捕されるのは仕方がないことだと思いますが、コロンビア大學をはじめ、アメリカの有名大学で、パレスチナ人に連帯し、反イスラエルの運動が日々高まりを見せている時期だけに、過剰警備ではないのか、と疑わざるを得ないのです。

 


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