バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マシーナリーオブアイドル/17

マシーナリーオブアイドル 17
 
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 17
 
 「では、記者会見を始めさせていただきます」
 黒いスーツのようなズボンの衣服で私はパイプ椅子に座っていた・・・
 「今回の週刊誌に載った事案の付いてお話します」
 マネージャーは左隣でマイクを持って喋り、
 「・・・」
 頭の禿げかけた社長は焦燥の表情で前方の記者群を見ている・・・
 「では、当アイドル、慕路灼未智から説明を」
 「は、はい!」
 マネージャーに促され、私は後ろの大パネルに拡大コピーされた記事に書かれたことの事情を一つ一つ話し出す
 「それでは記事に書かれていた、私の喫煙問題ですが・・・」
 「車の中でタバコを吸っていたという話ですが」
 記者の一人がしつこく言い募る、
 今それを言おうとしてるんだっつーの!!
 私は必死で話し出す
 「私が吸っている物はタバコの立体映像であり本物のたばこでも電子タバコなどに代表される代替たばこでもございません、ただの立体映像ですので健康問題も起きず法律にもひっかかりません」
 「未成年喫煙でも問題無いという事ですか!?」
 ええい、、スーツを着た黒髪短髪の男性記者がしつこい!
 「そもそも映像を用いた真似事みたいなものですからもちろん問題無いです」
 「しかし、記事にはそのようなことは書かれていません、さらに、記事の後半の事はどう説明するんですか!!」
 記事の後半ね・・・
 私は大パネル右側に張られた記事の後半に移り記者群に向かって真正面に話す
 「では、この男の子の家に行ったという話ですが・・・」
 「男の子の家に行って何をしていらしたんですか?関係性は?恋人ですか!?」
 記者の一人がしつこく言い募る、
 だ・か・ら、今それを言おうとしてるんだっつーの!!
 「全員友人です、みんなでゲームしてただけです」
 「みんなと言うことは複数人いたんですか!?」
 「そうです!」
 周りがざわつく、何故なら、
 記事の写真には家の前で私を見送る男の子が一人だけ、
 つまりは、私か記事か、どっちかが嘘、ということになる、
 「少しいいですか」
 ここで座っていたマネージャーが姿勢を伸ばして記者群に話し出す、
 「この記事の煙、立体映像のそれとは違い、デジタルノイズが全く発生していないように見えます」
 と、先程の記者とは別の記者の一人が右手を上げ
 「どうぞ」
 「デジタルノイズとは?」
 マネージャーの許可から質問をする
 マネージャーは質問してきた薄い色のスーツを着た茶髪の男性記者に向かい
 「現行の立体映像は映像の照射地点から照射する場所の影響状、ある程度映像がパターン化され場合によってはパターンが追いきれずに発生するノイズが走ります、さらに、記事の写真、立体映像の煙を映しているにしては少し色が濃いように思います、そこで、写真を専門家に鑑定してもらったところ、写真の編集が発覚いたしました」
 記者達がさらにざわつき出す、
 「う・・・うそだ!でたらめだろう!!」
 先程の黒髪の記者が騒ぎ出す、
 マネージャは律儀にそっちの方に
 「本当です!もし疑うならあなた方の方で検証してみればよろしい!完全再現とはいきませんが、こちらが色身を再現したものです!!」
 と、後ろから事務所スタッフが出してきたパネルの色は、確かに煙の白色が少し弱かった、
 「さらに、このことから疑惑を持ち調査したところこの男の子の家の写真も編集が発覚しました!!」
 続けて事務所スタッフが出してきたパネルには、確かに編集として不自然な点に赤い丸が付けられており、
 そこは他の男の子がいた場所だった、
 ほっ・・・
 記者たちがざわつく中で、私は胸をなでおろす・・・
 「忘れるな・・・」
 マネージャーがマイクを離し、小声で話し出す
 「俺達は、大人たちはお前を守っている、やりたいことをするなとは言わない、だから、お前は、やるべきことをやるんだ」
 ・・・私のやるべきこと・・・か・・・
 
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