この記事は、最近私のことを知った方や、

マインドフルネス初心者の方に向けています。

 

私たちの心が不安定になる根本原因と、
心を整えるための秘訣(マインドフルネス)について解説します。


なぜ今マインドフルネスなのか?

それは、現代が、
将来の予測が困難な時代(VUCA)で
情報量がどんどん増えてきているから。

その変化のスピードに
脳と心がついていっておらず、

多くの人が生きづらさを感じて、
仕事やプライベートでさまざまな悩みや不安を抱えています。

自分の将来について考えすぎてしまう…

過去について後悔している…

そんな風に、
未来や過去に心が彷徨う時間が多くなればなるほど、
集中力やパフォーマンスが低下し、脳が疲労します。

さらにそれらを「良い・悪い」と判断することで、
不安や後悔が雪だるま式に大きくなってしまうことさえあります。


心身ともに健康な生活を送るためには、
このような思考や感情の悪循環に気づいて、
自分にあって効果的なストレス対処法を知り
実践することが大切です。


その1つとして、
近年ビジネスパーソンに注目されているものが
「マインドフルネス」です。

マインドフルネスとは何か?
一言でいうと、「セルフ・アウェアネス」。

日本語では「気づき」「自覚」「無意識の意識化」と表現されます。

自分の何となく感じていること、
考えていることを少し引いたところから見る
観察者の視点(メタ認知)を獲得する実践が
マインドフルネスであると言えます。


マインドフルネスの反対の状態のことを
「マインドレスネス」や「マインドワンダリング」といいます。

「マインドレスネス」とは、
心ここにあらずの状態であり、

先ほどお伝えしたような、
繰り返し同じことを考え続けていて、
なおかつそのことに気づいていない
思考と一体化している状態のことを指します。


グルグル考えすぎたり、
感情に振り回されてしまうと、
こころと脳が疲れてしまいますよね…

実は、現代人の一日の約47%が
このようなマインドレスネスの状態にあり、

こちらの状態の割合が多くなると、
未来への心配や不安、また過去への後悔が大きくなってしまいます。


このような
「マインドレスネス(=思考との同一化)」
から脱するには、どうしたらいいのか?

その答えが、
今この瞬間に意識を向けること。
「マインドフルネス(=思考との脱同一化)」です。


自分の呼吸や感覚、
無意識に考えていることを意識化して、

観察者の視点に視座を切り替えることで
自動操縦状態から目覚めることができます。


瞑想は難しくありません。
やっていることはシンプルです。

対象に意識を向ける
意識がそれたら対象に意識を戻す

これだけ。

瞑想と聞くと宗教を思い浮かべるかもしれませんが、
マインドフルネス瞑想は脳のトレーニングのようなものです。

この二つの意識状態の反復運動によって、
脳のトレーニングになることが近年わかってきています。


マインドフルネス瞑想を継続することで、
集中力や記憶力、感情の調整機能の向上が期待されています。

うつ病や不安症などのメンタルヘルスにも良い効果があり、

第三世代の認知行動療法として
マインドフルネスを使った治療法もあるほどで、
不安やうつ病の予防、回復期にも有効とされています。


では、なぜ瞑想で心が整うのか?

ここからが、この記事で一番お伝えしたかったところなので、
短期的な効果と、長期的な効果に分けて解説しますね。


短期的には、マインドフルネス瞑想によって
脳の過剰活動が静かになり、自律神経のバランスが整うから。


ご存知だと思いますが、
自律神経にある交感神経と副交感神経は、
自動車などのアクセルとブレーキのようなもの。

陽(DO)と陰(BE)、
この二つのバランスがとれていると
調和がとれて、心身は安定するのですが、

現代人は、どちらかというと、
アクセルの交感神経が優位になりがち。

交感神経が優位になると、
睡眠障害や胃腸の不調、イライラしやすくなったり、
心身の不調が起こりやすくなります。


そんな心の不調和に気づて、
ゆっくりと深呼吸を意識していくと、
副交感神経が優位になります。

姿勢と呼吸を整えることで、
自律神経のバランスも整い心も整っていくのです。

頭の中のおしゃべりが静かになると
本来の落ち着いた自分(静寂、HOME)に帰ることができます。


そして、中長期的には、
脳の構造にも変化が見られるようになります。

セルフコントロールに関与する前頭前野が活性化し、
恐怖や不安、悲しみなどに関与する扁桃体が小さくなることがわかっています。

近年では、Googleが研修にマインドフルネスを取り入れたことも有名ですが、

そこからさまざまな企業が注目するようになり、
経営者やアスリートやなど、個人でもマインドフルネスを取り入れている方が多くいます。

経営者や管理職などが優れたリーダーになるためには、
自分の内側を見て気づき、感情的にならず、常に冷静である必要があります。


しかしながら、
現代は変化の激しい時代。

さまざまな情報に囲まれた現代人は、

「マインドレスネス」や
「交感神経(DOINGモード)」

に偏りがちで、
今自分が何を感じているのか、
どのような状態にあるのかにも気づけないことも多々あります。

そんな時は、少し立ち止まって内側を観ること。
自分自身と向き合い、心を整える習慣が必要なのです。


難しいことはありません。

シンプルに、
「今、自分は何を感じているのだろう」
内側で起こっていることに好奇心を向けるだけ。

呼吸を感じるだけで心は整っていきますし、
それまで気づかなかった心の癖や大切な価値観、
心身の疲れや違和感に気づくきっかけにもなります。

ぜひ、日常生活にマインドフルネスを取り入れてみてください。

吉田昌生でした。




〜最後にお知らせ〜
拙著「書いて整える一分間瞑想ノート」フォレスト出版では、
さまざまな書く瞑想を体系化し解説しました。

しかし、なかなか一人だと実践できない。マサオさんと一緒に実践する機会が欲しい。
ジャーナリングを基礎から学ぶための講座を開催して欲しい。
そのような声を各方面から頂くようになりました。

そんなリクエストにお応えして、この度、NHK文化センターさん主催でジャーナリングの講座を開催することが決まりました。

開催は、オンラインzoom。日程が合わない方はアーカイブ視聴もあります。
どんな講座なのか?講座に対する想いなどは、こちらの動画に収録しました。

https://youtu.be/cwnv6A6DivQ

講座の詳細はこちら
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1289718.html


現代は、ストレスや生きづらさを感じやすい時代。
自分に合った、自分のこころが整うようなストレス対処法をたくさん用意して、自分自身をケアしてあげましょう。

 

 

追伸
「マインドフルネス瞑想講師養成講座2024」
https://mindfulness-association.com/cource-on

は、平日コースが残りわずかとなりました。