ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

ショーヘイ問題の真実

2024-04-16 10:33:06 | 日記
読者諸賢は(競馬の)馬券を買ったことがおありだろうか。
話を簡単にするために「単勝」の馬券を買うことを想定してみよう。
「単勝」とは、1着の馬を当てるものだが、1着になりそうな馬は人気が高く、この馬の馬券を買う人も多いから、私がこの馬の馬券を買い、予想が的中してこの馬が1着になったとしても、私が手にできる払戻金は高が知れている。

これとは逆に、1着になりそうにない馬は人気がないから、この馬の馬券を買う人は少なく、この馬が1着になったときの払戻金も高額になる。いわゆる「大穴」のケースである。

私は大学生だった頃、友人に誘われて何度か馬券を買ったことがある。1度も勝ったことはなかった。理由ははっきりしている。私はいつも「大穴」ばかり狙っていたのである。

人気のある馬の馬券を買えば、当たる確率は高くなるが、当たっても手にできる払戻金はほんのちょっぴり、それよりは、当たる確率は低くても、当たれば払戻金が凄い「大穴」狙いを、私は好むのである。

何が言いたいのか。世の大勢になびくことを嫌い、少数派のポジションに身をおきたがる、平凡よりは奇抜を好むーーそれが私の性格だということである。私が「天邪鬼」たるゆえんである。

さて、きょうの本題は「ショーヘイ問題」である。今、2つの仮説があったとしよう。

(1)違法賭博にのめり込み、450億ドルの負債をかかえこんだ通訳のイッペイが、大金持ちのショーヘイに泣きつき、借金返済の肩代わりしてもらった。イッペイはブックメーカーへの送金の操作を、ショーヘイの承諾を得ておこなった。

(2)違法賭博にのめり込み、450億ドルの負債をかかえこんだ通訳のイッペイが、ショーヘイの資産に目をつけ、これをちょろまかして借金の返済に充てようとした。イッペイはブックメーカーへの送金の操作を、イッペイの目を盗み、自分一人で勝手におこなった。この操作にショーヘイは一切関与しておらず、ショーヘイの与り知らぬことだった。

この2つの仮説からは、(1’)「ショーヘイは違法賭博に関与した」、(2’)「ショーヘイは違法賭博に関与しなかった」という2つの推測が可能になる。
(2’)の推測は、世の大多数の人が行っている推測であり、これに対して(1’)は、少数派の推測、へそ曲がりの推測である。(1’)のバリエーションとして、さらに過激な次の推測もある。
(3)ショーヘイ自身がイッペイをダミーにして、これまで違法賭博をおこなっていた。多額の借金を背負ったのも、これを返済する操作をおこなったのも、ショーヘイ自身である。

この場合、天邪鬼の私が(1’)の少数派の立場、へそ曲がりの立場をとり、もっと過激な(3)の推測に魅力を感じたのは言うまでもない。(2’)の多数派の立場を本ブログでただリピートしたのでは、おもしろくも何ともない。そう思ったということである。

さてさて結論からいえば、米の捜査当局が明らかにしたのは、推測(1’)は誤りであり、推測(2’)が正しい、事実は(2’)だということだった。

これはまあ、当然といえば当然である。推測(1’)をとったのは、もともと当たる確率の低い「大穴」狙いだったのだから。「大穴」は、当たる確率がきわめて低いからこそ「大穴」なのである。私が推測(3)に魅力を感じたのは、「超大穴」狙いに魅力を感じたということである。

それにしても驚いたのは、事実は(2)だったにもかかわらず、イッペイが、事実は(1)だったことにしてくれとショーヘイに泣きついたことである。なんという甘ったれぶり、ーーこの人、ビョーキとはいえ、人として完全に終わっている。

ショーヘイはイッペイが人間として狂っていることを、なぜ見抜けなかったのだろうか。ショーヘイの眼力には欠陥がある、とは言わないことにしよう。

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