これからの世界的な政治や経済の変数として、多くの識者やメディアが挙げているのが「もしトラ」である。トランプ前アメリカ大統領がもし、今年の大統領選挙で返り咲いたら、どうなるのか。そして、今、その可能性は日に日に高まっているのである。ニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）がフィラデルフィアインクワイアラー、シエナ大と共同で先月２８日から今月９日まで激戦州のアリゾナ州、ジョージア州、ミシガン州、ネバダ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州の登録有権者４０９７人を対象に実施した世論調査によると、トランプ氏はウィスコンシン州を除いた５州でバイデン氏に優勢だった。前回の選挙と違う点はこれまで、民主党の支持基盤であった若年層と有色人種のバイデン離れが起こっていることである。トランプ氏は１８－２９歳とヒスパニックの有権者で支持率がバイデン氏に拮抗し始め、黒人有権者層からも２０％以上の支持を受けている。これから、バイデン氏が巻き返しを図ることができるのだろうか。インフレも進み、移民問題も、イスラエル問題もバイデン氏にとっては不利だ。民主党の一部では、バイデン氏に立候補を辞退させ、ミシェル元オバマ大統領夫人をバイデン氏に代わって、担ぐ動きもある。（くちなし亭、2024.05.14）
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