ある日の話です。
一軒目……。
カウンターの隣に座ったお客さんが、とある話で店内を盛り上げて居られた。僕もその話には、偶然詳しかったので、便乗し、切り替えしたりして、店内を盛り上げたつもりなのだが、バーマスターに耳打ちされてしまった……。
「すみません、お隣に話しかけるのはこれ以上……」
はい、スミマセン。m(_ _)m そう言うことね。
その方は、お店の「上客」で、家柄と、お金もお持ちのようだ。お店に現れては、高いお酒とウンチクで、皆さんに感心され、帰って行かれるらしい。 その「鼻」を折ってはくれるなと言うことだ……。
お店に「プライド」を買いに来られているようで、僕は出しゃばり過ぎた……。うん、ゴメンナサイ。僕はその方の楽しみに、水をさしてしまった。 以後気を付けます。
二軒目……。
「あれ、久しぶり。どうしたのかと思ってましたよ」
「いや、『ボヘミアンラプソディ』を見てたら、時間が無くなっちゃって」(笑)
「若い子がね、悩んでてね〜。どうにかならないですか?」
僕の隣には、二十歳近くの男子が一人、ジョッキを握ってうなだれている。
「ねえ、音楽でやって行きたいの ?」
「……そうッス。ラップやりたいんだけれど自信がいまいち……。」
「本気で行くなら、ルーツを覗くのもいいかもね」
「ルーツ……っすか?」
「うん、言いたいことを大声で唄うのが、Soulミュージックなんだと思うから、何を言い続けているのか、知るのもいいと思うよ」
「そうなんだ〜」
「単純なんだけどね、『好きだ』とか『クソったれ』とか『どう思う?』とか……」
「でも、言いたいことを言うのは自信になると思うよ」
「ふ〜ん……」
「真剣に付き合っている彼女は居る?」
「居ないっす、探したいです」
「ブレないためにも、昼間、仕事をするのも良いかもね」
「仕事かぁ〜……」
「肉。足りてる? 店長、この子に串焼き1つ!」
『はいよ〜 !』
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