ペットロス症候群の症状とその克服法 | うつ病に人生を奪われないようにするための第一歩・・再発も防ぐその方法とは?

うつ病に人生を奪われないようにするための第一歩・・再発も防ぐその方法とは?

私は13年間という月日をうつ病で無駄にしました。
医者からは「もう治らない」と宣告され、
薬の副作用で毎日寝ているだけの生活。

復職してもまた休職を繰り返すのはなぜか?

自分が完治したからこそ言える
「うつ病は治せる!」本質に迫ります。

最近は、犬や猫などのペットを飼っている方が増えてきました。

 

ペットを家族同様に思い、大切にしている方もいらっしゃるでしょう。

 

 

家族同様に大切であるペットが亡くなってしまった時、

大きなショックを受けるのは当然のことです。

 

これを「ペットロス」「ペットロス症候群」と呼びます。

 

 

近年ペットを飼う方やペットに対して深い愛情を持って

接する方が増えてきたこともあり、ペットロスを

経験される方は増えてきています。

 

 

 

命ある動物ですから、いつかは別れの時が来ます。

 

 

しかし失ったショックがあまりに大きいと、

いつまでもペットロスから抜け出せなくなってしまいます。

 

 

ペットロスが慢性化すれば、うつ病などが発症してしまう事もあります。

 

 

 

大切な家族の一員であるペットが亡くなってしまうのは

本当に悲しいし、つらいことでしょう。

 

 

しかし、少しずつペットロスから抜け出さなければいけません。

 

今日はペットロスの治し方や克服法をお話していきます。

 

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1.ペットロス・ペットロス症候群とは?

ペットロス・ペットロス症候群とは、

ペットを失ったショックや悲しみなどによって

様々な症状が生じてしまうことを言います。

 

 

 

そのペットと過ごした時間が長いほど、そして

深い愛情を持って接していたほど、

失った時のショックは大きく、症状も

重くなりやすい傾向があります。

 

 

 

「失う」というのは、死別であることが多いですが、

ペットが突然いなくなってしまうケースや

別の人に引き取られるなどのケースも含みます。

 

 

 

ペットロスで生じる症状は様々ですが、

ペットを失ったストレスやショックが原因ですので、

うつ症状を認めることが一般的です。

 

 

 

具体的には、

 

・深い落ち込み
・何にも関心・興味が持てなくなる
・何も楽しめない、喜べない
・常にだるい
・眠れない
・食欲が出ない
・集中できない
・やる気がでない
・自責感、罪責感

 

などが生じます。

 

 

 

大切なペットを失えば、落ち込むのは当然ですので、

このような症状が出ること自体は病気でもなんでもなく、

正常な反応です。

 

 

ペットロスは、病気ではないのです。

 

 

 

しかし正常の場合、適切な悲哀プロセスを踏むことによって

少しずつ気持ちの整理が行われ、数か月もすれば

気持ちは徐々に改善してきます。

 

 

ペットロス・ペットロス症候群として治療が必要になるのは、

ペットを失ったショックで上記のような症状が出ている他に、

 

・数か月経っても改善の兆しが見えない
・ペットロスから抜け出す方法が自分では分からない
・日常生活・社会生活に支障を来している

 

などが認められる場合になります。

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2.正常なペットロスの回復過程

大切なペットを失えば、ショックを受けるのは当然のことです。

これはおかしいことでもありませんし、

ましてや病気でもありません。

 

 

現代においてペットはただの「飼っている動物」ではありません。

 

 

ペットは大切な家族の一員だという方も多いでしょう。

家族が亡くなってしまったらつらいのは当たり前のことです。

 

 

大切なペットを失った時に生じる気持ちの変化と、

そこからの3つの回復過程を紹介します。

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Ⅰ.否認

大切な家族の一員であるペットを失った時、

それを冷静にすんなりと受け入れることが出来る人は稀でしょう。

 

 

失った直後は、あまりのショックな出来事に対して

普通の精神状態を保つことは困難です。

 

 

その場ですぐに冷静に気持ちの整理が出来る、

なんて人はいるはずもありません。

 

 

そんな中、私たちが一番最初に取る反応は

「そんなはずはない」「何かの間違いではないのか」と、

その事実を受け入れないことです。

 

これを否認と言います。

 

Ⅱ.絶望

否認を続けても、残念ながら現実が変わるわけではありません。

いずれ「あの子は本当にいなくなってしまったんだ・・・」と

現実に直面する時はやってきます。

 

 

葬儀をしたり遺品の整理をして現実に直面すれば、

もう現実的に否認することはできません。

 

 

すると次にやってくる反応は

「あの子がいないなんて、この先の人生真っ暗だ・・・」

「もう何も考えられない・・・」という絶望です。

 

Ⅲ.受容と回復

絶望は非常に苦しいものです。

 

 

しかし絶望の中あっても、

自分のつらい気持ちと真摯に向き合い、

また他者と自分のつらい気持ちを共有していくことで、

私たちは少しずつ気持ちに整理をつけていくことが出来ます。

 

 

気持ちの整理がある程度出来ると、

「あの子がいなくなってしまったことは悲しいけども、前を向いていかなきゃ」

「あの子も、私が絶望的になることは望んでないはずだ」と

 

徐々に現実に目を向けられるようになり、

悲しいながらもそれを受け入れて日常生活を再び送れるようになります。

 

 

 

大切な家族を失ったという事実が消えるわけではないため、

完全に元の精神状態に戻るわけではないし、

悲しみがゼロになるわけでもありません。

 

 

しかし、悲しみを抱えながらもそれを受け入れて

日常生活を送れるような精神状態に回復していくのです。

 

 

このような経過をたどることで、私たちは大切なペットを失った

つらい悲しみを乗り越えていくのです。

 

 

3.ペットロスが長引く2つの原因

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ペットロス・ペットロス症候群がなかなか改善しない場合、

上で説明した回復過程を踏めていない可能性があります。

具体的には次のケースがよくみられます。

 

Ⅰ.否認で止まっている

大切なペットを失ったというショックになかなか向き合えず、

一定期間否認をしてしまうのは正常な過程のひとつであり仕方のないことです。

 

しかしいつまでも受け入れられないまま否認が長引くと、

ペットロスの正常な回復過程が進まないため、

つらい気持ちがいつまでも続くことになります。

 

 

「あの子はまだ生きているんだ」
「死んでしまったなんて何かの間違いだ」

 

このように考えてしまう気持ちは分かりますが、

少しずつでも現実を受け入れていかないといけません。

 

Ⅱ.絶望で止まっている

絶望から受容・回復に進めないという原因もあります。

これはペットロスが長引く原因として一番多いものでしょう。

 

 

家族同然に大切なペットを失ったのですから

絶望するのは当然ですし、そう簡単にそこから

立ち直れないのも当然です。

 

 

しかし絶望したまま、いつまでも心を閉ざしたままでいると、

いつまでも気持ちは穏やかになりません。

 

 

少しずつでも現実を受け入れ、前を向いていくことが大切です。

 

4.ペットロスからの克服法・立ち直り方

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大切な人を失うということは、非常に大きな喪失体験です。

そしてそこから立ち直るための作業をグリーフワークと言います。

 

 

ペットは人ではありませんが、しかし

家族同様に大切にしていたペットなのであれば、

それは人と同様に考えるべきです。

 

 

となると、ペットロスに対しての上手な立ち直り方は

グリーフワークを行うことです。

 

 

グリーフワークというのは、前項で説明した

ペットロスの正常な回復過程を

スムーズに踏んでいけるように促すことになります。

 

 

それぞれの原因に対してのグリーフワークを簡単に紹介します。

Ⅰ.否認⇒絶望へ進むために

「あの子はまだ生きているんだ」
「死んでしまったなんて何かの間違いだ」

 

 

このようにいつまでもペットを失った現実を受け入れることを拒んでしまうと、

否認で止まったままとなり、ペットロスの症状はいつまでも続いてしまいます。

 

 

否認から絶望へ進むために大切なのは「現実と直面すること」です。

 

 

否認で止まっている方の多くは、現実と直面することを避けているのです。

 

 

現実を受け入れることを拒み、ペットの遺品をそのままにしていたり、

葬儀を行わなかったり、ペットと行った思い出の場所に近づくことを避けたり、

ペットとの楽しかった思い出の写真を見ることを避けたりします。

 

 

 

否認で止まっている人も心の中では

「本当はもうあの子と会えないんだ」ということは分かっています。

 

本当は分かってはいるけど、それを認められないという

葛藤から抜け出せないのです。

 

 

つらい事実を認めるためには、痛みが伴います。

 

確かに現実に直面することはとてもつらいことですが、

いつかは向き合わないといけません。

 

 

 

現実を受け入れるためには、葬儀などの儀式をしっかり行うことが有効です。

 

 

葬儀は、亡くなったペットを見送るという役割もありますが、

葬儀を行うことで「あの子はもういないんだ」と現実を受け入れる役割もあります。

 

 

またつらくても遺品整理などは少しずつ行っていきましょう。

 

 

遺品を整理をしていく中で、ペットがいなくなってしまった現実と

少しずつ向き合うことができるようになります。

 

 

 

また思い出の場所や思い出の写真を過剰に避けないことも大切です。

 

 

思い出の場所を通ると、ペットの死を思い出して

つらくなってしまうかもしれません。

 

 

 

しかしそのつらさを通して少しずつ現実を受け入れていくのです。

 

Ⅱ.絶望⇒受容・回復に進むために

大切なペットを失ってしまうと、深い絶望に陥ります。

これはある程度は仕方がないことです。

 

 

 

しかし絶望が長引いてしまうと、精神が疲弊してしまい、

うつ病などの精神疾患が二次的に生じてしまうこともあります。

 

 

そのため、絶望から少しずつ受容・回復に進まないといけません。

 

 

絶望から受容・回復に進むために大切なことは

「自分の気持ちを閉じ込めない事」です。

 

 

 

辛い気持ちを自分の中に閉じ込めてしまうと、

いつまで経ってもその気持ちは解放されません。

 

 

「落ち込んでなんていないで、しっかりしなきゃダメだ」と

自分を無理に奮い立たせ、つらい気持ちをしまい込んで、

気丈に普通にふるまおうと頑張る方もいますが、

これはあまり良い方法とは言えません。

 

 

辛い気持ちがあるのにそれに無理矢理フタをしても、その気持ちは

自然と消えることはないからです。

 

 

閉じ込められた絶望は、徐々にあなたの心を傷付けていきます。

 

 

絶望としっかり向き合わないと、閉じ込められたつらい気持ちが解決されず、

精神が少しずつ疲弊していってしまいます。

 

 

つらい気持ちは隠さずに、話すことが大切です。

 

 

話すことで、少しずつ気持ちは整理されていきます。

 

 

問題なのが、「ペットの死」=「軽いもの」と考える方がいらっしゃることです。

 

 

そんな方から「犬が死んだくらいで大袈裟だな」なんて言われてしまうと、

つらい気持ちを話せなくなってしまいます。

 

 

 

そうならないため、できれば理解のある方、

例えば一緒にペットを飼っていた家族やペット仲間などに

自分のつらい気持ちを聞いてもらうのがいいでしょう。

 

 

つらい気持ちを受け入れてもらい、共感してもらえれば

少しずつ気持ちは解放されていきます。

 

 

ひとつ注意点として、受容・回復に至っても悲しみは

全て消えるわけではありません。

 

 

ペットを失ったという事実が悲しいものであるのは変えることが出来ません。

 

 

ペットを失った事は悲しいけど、でもそれを受け入れて

日常に戻っていくことが目標です。

 

 

悲しみを100%消すことを目標にしてはいけません。

 

5.ペットロスで苦しんでいる方への接し方

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ペットロスで悲しみに暮れている方がいらっしゃる場合、

周囲の方はどのように接すればいいのでしょうか。

 

 

まず、絶対してはいけないのが

「たかだか犬じゃないか」
「いつまでも落ち込んでないで元気出しなよ」

 

 

などといった安易な励ましの言葉をかけてしまう事です。

 

 

この言葉に悪意がなかったとしても、また本人のために良かれと思っても

「ペットの死=軽いもの」だという扱いをしてしまうのは問題です。

 

 

たかだか犬、ではないからひどく落ち込んでいるのです。

 

また、好きで長く落ち込んでいるわけではないのに、

それを「いつまでも落ち込むなよ」と、

落ち込んでいるのをまるで本人のせいのように言ってしまうのは、

当人はとても傷つくでしょう。

 

 

 

「誰も私の気持ちを分かってくれない」と

ますます気持ちを閉ざしてしまい、治りが悪くなってしまいます。

 

 

 

接し方として特別なものはなく、ただ「聞いてあげること」が大切です。

 

 

当人も話したからといって現実が変わるわけではないのは

ちゃんと分かっています。

 

 

「悲しい」と嘆いても大切なペットはかえってこないことは理解しています。

 

でも気持ちの整理がまだつかないから、話さなくてはいけないのです。

 

 

 

そのため、周囲の方には「ひたすら一生懸命聞いてあげること」

していただきたいのです。

 

 

 

この際にご自身の体験を話したり、自分のペットの話をしたりなども

全く必要ではありません。

 

 

 

極論を言えば特別なアドバイスなど必要ありません。

 

 

 

ただただ一生懸命聞き、本人のつらい気持ちを少しでも理解しようとすることです。

その中で少しずつ気持ちは整理されていき、少しずつ気持ちは楽になっていきます。

 

6.こんな時は専門家の手を借りよう

最近はペットロスで精神科・心療内科を受診される方も増えてきました。

 

しかし「ペットの死くらいで受診なんてしたら迷惑なのではないか・・・」

という気持ちでなかなか受診することが出来ない方も多いようです。

 

 

診察のはじめに

「こんな理由で受診なんて、あきられてしまうかもしれませんが・・・」

と申し訳ないと思われる方もいらっしゃいます。

 

 

 

実際はペットロスで精神科・心療内科を受診することは

変なことでもありませんし、あきられることでもありません。

 

 

精神的につらい気持ちが続いているのであれば

受診をお勧めします。

 

 

しかし、どんな時であれば精神科・心療内科の受診を考えた方がいいのか

というのは悩まれることが多いので、ひとつの目安をお話します。

 

 

まず間違えないで頂きたいのは、

大切なペットを失って大きなショックを受けることは、

何も異常な反応ではないということです。

 

 

むしろショックを受けない方がおかしいでしょう。

 

そのため、ペットを失ってショックを受けたからと言って、

それだけで受診をする必要はありません。

 

 

また「否認⇒絶望⇒受容・回復」という過程を

自然と踏めているようであれば、それは正常な回復過程を踏んでいるため、

病院を受診する必要はないでしょう。

 

 

個人差はありますが、だいたい1カ月~数か月ほどすれば

気持ちが一番つらい状況は超え、以後は少しずつ回復していきます。

 

 

精神科・心療内科受診を考えた方がいいのは、

・数か月以上経っても全く改善の見込みがない
・正常な回復過程を踏めていない・踏めているか分からない
・日常生活・社会生活に支障が出ている

などの場合で、

この場合は治療介入をした方がよい可能性があります。

 

 

ペットを失ってから数カ月以上経つのに、まったく改善に兆しが見えない場合は、

正常な回復過程を踏めていない可能性が高いです。

 

 

そのまま放置しておくと、精神が疲弊していき、

うつ病などの疾患が二次的に生じる可能性もあるため、

一度専門家に相談した方がいいでしょう。

 

 

また、ペットロスが原因で

「仕事に出勤できない状態が続いている」

「家事が全く手につかない」など明らかな日常生活への支障が出ている場合、

 

これを長引かせるとその人の人生に大きな不利益が生じる

可能性がありますので、これも一度専門家に相談すべきです。

 

 

ちなみにペットロスで精神科・心療内科を受診した場合、

どのような治療が行われるのでしょうか。

 

 

ペットロスに対する特効薬などはありませんので、

専門家が手伝い出来る事は、正常な回復過程を踏むこと

後押しをさせて頂くことになります。

 

 

否認で止まっていることが分かれば、次のステップに進むための

アドバイスをさせて頂きますし、

 

絶望から抜け出せないようであれば、

自分の気持ちを話すようにアドバイスさせて頂きます。

 

 

なかなか周囲に話せる人がいない場合は、

診察の他にカウンセリングを導入することもあります。

 

 

お薬は使用しないことも多いのですが、

あまりに悲しみがひどい場合や

日常生活に大きな支障を来している場合には、

本人と相談の上、一時的に使用することもあります。

 

 

どちらにしろ、長く悲しみから抜け出せない時や

ご自身でどうにもできない時は、迷わず受診して

専門家の手を借りることをお勧めします。