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トラフィック(Traffic)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はトラフィックのランキングを作成しました。

彼らは玄人好みのバンドかもしれません。

しかしそういう音楽ほど知れば知るほど興味が湧いてくるものです。

この記事では、そんな彼らの魅力をご紹介してみました。

 

1位「House for Everyone」(アルバム:Mr. Fantasy)

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■曲名:House for Everyone
■曲名邦題:ハウス・フォー・エヴリワン
■アルバム名:Mr. Fantasy
■アルバム名邦題:ミスター・ファンタジー
■動画リンク:「House for Everyone」

ファースト・アルバムの曲です。

この頃の彼らは、サイケデリック・ロックやアート・ロックと呼ばれていました。

この曲でもネジを巻き直すイントロがおもしろい効果を上げています。

このバンドの中心人物スティーヴ・ウィンウッドは、スペンサー・デイヴィス・グループ(The Spencer Davis Group)時代、早熟の天才シンガーと言われた人です。

一方で若い頃の彼は流行に敏感な人でした。

トラフィックは、とかくシブいバンドだと思われがちです。

しかし求道的なブルー・アイド・ソウルやルーツ・ロックとは違う、一風変わったバンドでした。

初期はヒップでサイケデリック、後期は泥くさくなりすぎず、軽妙で洗練された魅力を放ちました。

そのつかみどころがないアンビバレンツさこそが、このバンドの分かりにくさに繋がっているかもしれません。

 

2位「Feelin’ Alright?」(アルバム:Traffic)

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■曲名:Feelin’ Alright?
■曲名邦題:フィーリン・オールライト?
■アルバム名:Traffic
■アルバム名邦題:トラフィック
■動画リンク:「Feelin’ Alright?」

彼らはスティーヴ・ウィンウッドとデイヴ・メイスンの双頭体制でデビューしました。

デイヴ・メイスンは基本ギタリストでしたが、ボーカルも担当することがありました。

一方スティーヴはボーカルとキーボードが主な役割でしたが、ギターも弾くことがありました。

2人の役割は重複していたといえるでしょう。

スティーヴは総合力の高い人でした。

しかも何をやっても自然と抜きん出てしまう、誰もが認めざるを得ない実力者です。

一方のデイヴはギターとソングライティングにおいては、スティーヴに太刀打ちできる人でした。

このセカンド・アルバムは、デイヴ色が強いと言われています。

デイヴはスティーヴよりやや保守的な志向の人でしたが、すぐれた作曲能力を活かしてバンドに貢献しました。

 

3位「(Sometimes I Feel So) Uninspired」(アルバム:On The Road)

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■曲名:(Sometimes I Feel So) Uninspired
■曲名邦題:アンインスパイアード
■アルバム名:On The Road
■アルバム名邦題:オン・ザ・ロード
■動画リンク:「(Sometimes I Feel So) Uninspired」

ライブ・アルバムの曲です。

個人的にはフュージョン・バンドのようなアルバム・ジャケットが、音楽に合っていないように感じますが。

先程申し上げた不均衡な印象は、こういうところにも表れています。

このアルバムはアナログ2枚組としてリリースされました。

76分で6曲なのですから、1曲平均は10分超えなのですね。

このブログでは、なるべく長い曲をご紹介したくないと思っています。

しかし10分34秒というこの長尺曲はそのすばらしさゆえに、ご紹介せざるを得ません。

こういう音楽は、時間に余裕がない時やタイパを重視する人には向いていません。

どちらかというと、グレイトフル・デッドのライブ盤のように、ゆったり過ぎる時間を味わいたい人向けの音楽です。

 

4位「Freedom Rider」(アルバム:John Barleycorn Must Die)

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■曲名:Freedom Rider
■曲名邦題:フリーダム・ライダー
■アルバム名:John Barleycorn Must Die
■アルバム名邦題:ジョン・バーレイコーン・マスト・ダイ
■動画リンク:「Freedom Rider」

このアルバムから後期トラフィックが始まりました。

前期のトラフィックは「Last Exit」という解散を示唆するアルバム名で一旦終わりました。

その後スティーヴは、ラインド・フェイス(Blind Faith)を結成したりなど、フリーでソロ活動を始めました。

当初はこのアルバムも、スティーヴのソロ作として製作される予定でした。

しかしその後、ドラムのジム・キャパルディ(Jim Capaldi)と管楽器担当のクリス・ウッド(Chris Wood)が参加することになりました。

その結果、トラフィック名義としてリリースされることになったそうです。

このアルバからインスト曲をご紹介しましょう。

Traffic – Glad

ただこのアルバムには、デイヴ・メイスンが参加していません。

ちなみに後年もこんな感じですから、未参加なのも当然かもしれませんが。

2004年に、ロックの殿堂入りを果たす。授賞式ではデイヴ・マシューズがプレゼンターを務め、ウィンウッドとキャパルディに加え、デイヴ・メイスンも参加した。「ディア・ミスター・ファンタジー」を演奏するも、ステージ上にはメイソンの姿は無かった(受賞者全員参加の「フィーリン・オールライト」には参加)。

後に、オリジナル通りメイスンにベースを弾くことを強要したウィンウッドと、それを拒否しツインギター編成を望んだメイスンの対立があったことが発覚している。双方のWebサイトで相手を非難しあう事態に発展した。

トラフィック (バンド) ウィキペディア

 

5位「Don’t Be Sad」(アルバム:Traffic)

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■曲名:Don’t Be Sad
■曲名邦題:ドント・ビー・サッド
■アルバム名:Traffic
■アルバム名邦題:トラフィック
■動画リンク:「Don’t Be Sad」

この曲はデイヴが書いた曲で、ボーカルも彼が担当しています。

このアルバムはデイヴと他の3名という分業体制の下で製作されたそうです。

デイヴはファーストがリリースされた後一度脱退し、再度このセカンドで復帰するとリリース後また脱退しましたが、1971年には再度加入しました。

出入りが激しすぎますね(笑)

ただスティーヴ・ウィンウッドは、強権的なリーダーではありませんでした。

実際彼は他のメンバーとの共作曲が多いですし。

一方のデイヴは、他のメンバーをバックバンドみたいに考えていたような節が。。。

このアルバムの半数はデイヴ、残りは他の3人による曲です。

ただ他のメンバーも、デイヴの実力は認めていたかもしれません。

そうでなければ再加入させなかったと思いますし、このアルバムでも半数の曲をデイヴに任せなかったと思います。

 

6位「Medicated Goo」(アルバム:Welcome to the Canteen)

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■曲名:Medicated Goo
■曲名邦題:メディケイテッド・グー
■アルバム名:Welcome to the Canteen
■アルバム名邦題:ウェルカム・トゥ・ザ・キャンティーン
■動画リンク:「Medicated Goo」

レコード店でアルバイトしていた大学生の時、私は常連客にあるロックバーに連れて行ってもらったことがあります。

そのロックバーは一見さん不可のプライベートなお店でした。

たしか営業時間や曜日がかなり限定されていたように記憶しています。

入店すると、ずらりと並んだロックのレコード棚が壮観でした。

当時青二才の若造だった私は、マスターから知識や好みを探られました。

DJのように次から次へと曲をかけて、どの曲が好きか、知っているかなど質問されました。

まあ知らない曲ばかりでしたが(苦笑)

その時にこのアルバムもかかりました。

当時の私は、トラフィックのアルバムはほとんど聞いていました。

おぼろげな記憶ですが、このアルバムが一番好きみたいなことを言った記憶があります。

それは今も変わりません。

一般的に彼らの最高傑作は「Mr. Fantasy」「Traffic」「John Barleycorn Must Die」のどれかがだと言われています。

しかし私にとってはこのライブは至高盤です。

同じアルバムからもう1曲ご紹介しておきましょう。

Traffic – Gimme Some Lovin’

 

7位「Dear Mr. Fantasy」(アルバム:Mr. Fantasy)

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■曲名:Dear Mr. Fantasy
■曲名邦題:ディア・ミスター・ファンタジー
■アルバム名:Mr. Fantasy
■アルバム名邦題:ミスター・ファンタジー
■動画リンク:「Dear Mr. Fantasy」

ファースト・アルバムの曲です。

彼らはアルバム・デビュー前には既に人気バンドの地位を確立していました。

アルバム・デビュー前には、既に以下の3曲をトップテンヒットさせています。

「Paper Sun」
「Hole in My Shoe」
「Here We Go Round the Mulberry Bush」

どれも良い曲ばかりです。

しかし私が持っている10曲入りのCDには、その3曲は収録されていません。

そこでベスト盤「Best of Traffic」を買いましたが、そのCDには「Here We Go Round the Mulberry Bush」が収録されていません。

そもそもベスト盤なのに、3曲しかないトップテンヒットの内の1曲が未収録なのはどうかという感じですが。。。

しかしその後再発されたリイッシュー盤には、上記3曲がボーナストラックとして収録されました。

私のような悲劇が繰り返されないよう、これから買う方は曲名を確認してから買うことをおすすめいたします。

 

8位「Shoot Out at the Fantasy Factory」(アルバム:Shoot Out at the Fantasy Factory)

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■曲名:Shoot Out at the Fantasy Factory
■曲名邦題:シュート・アウト・アット・ザ・ファンタジー・ファクトリー
■アルバム名:Shoot Out at the Fantasy Factory
■アルバム名邦題:シュート・アウト・アット・ザ・ファンタジー・ファクトリー
■動画リンク:「Shoot Out at the Fantasy Factory」

このバンドは前期と後期に分かれます。

私の理解では、前期は「Mr. Fantasy」「Traffic」「Last Exit」の3枚。

後期は「John Barleycorn Must Die」以降です。

初期は後期に比べるとポップな作風が特徴でした。

前期のラスト「Last Exit」からも1曲ご紹介しておきましょう。

Traffic – Just for You

一方後期は演奏力を前面に打ち出しました。

インストのパートが長くなり、曲そのものも長くなりました。

この曲も6分を超えていますし。

クラブユースにも使える曲かもしれません。

 

9位「Hidden Treasure」(アルバム:The Low Spark of High Heeled Boys)

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■曲名:Hidden Treasure
■曲名邦題:ヒドゥン・トレジャー
■アルバム名:The Low Spark of High Heeled Boys
■アルバム名邦題:ザ・ロウ・スパーク・オブ・ハイヒールド・ボーイズ
■動画リンク:「Hidden Treasure」

このブログは入門者を想定して選曲しています。

するとポップな曲を優先することになりがちです。

しかしこのバンドは少し特殊な例かもしれません。

そもそも初心者向けのバンドではないような気がしますし、どこまでも深読みできる奥行きがあります。

分かりやすさだけに焦点を当てただけでは、魅力の一端しかご紹介できません。

このブログではロックの場合、やむを得ない場合を除き長い曲やインストは選びません。

初心者向けという立場上、選び難いと感じています。

ただどうしてもご紹介したい曲は適宜、文中のリンクで補足しています。

このアルバムからも本来「The Low Spark Of High-Heeled Boys」か「Many a Mile to Freedom」をご紹介したいところです。

前者だけリンクを貼っておきましょう。

Traffic – The Low Spark Of High-Heeled Boys

 

10位「Dream Gerrard」(アルバム:When the Eagle Flies)

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■曲名:Dream Gerrard
■曲名邦題:夢見るジェラード
■アルバム名:When the Eagle Flies
■アルバム名邦題:ホエン・ジ・イーグル・フライズ
■動画リンク:「Dream Gerrard」

このバンドの初期は過渡期の音楽という感じがしますし、後期は聞き込んで始めて分かるスルメ盤ばかり。

また彼らの音楽は、ハードロックのような即効性はありません。

特徴がつかみにくいバンドだと思います。

初期の彼らが人気なのは、デイヴ・メイスンが書いた曲の魅力が大きかったかもしれません。

しかしデイヴ・メイスンが脱退した後も、音楽的な価値は減じていません。

後期の彼らは演奏志向が強まったため、キャッチーな楽曲が重要ではなくなりました。

その意味で大人向けの音楽になったといえるかもしれません。

若者が背伸びして聞き、大人になってようやく気負わずに聞ける音楽。

その分一度魅力に開眼すると、一生ものになります。

1974年に発売されたこの作品を最後に彼らは2度目の解散をしますが、1994年には再結成し「Far from Home」を発表しました。

興味のある方はチェックしていただければと思います。

またスティーヴのソロ活動に興味がある方は、以下の記事で続きをお聞きください。

スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)の名曲名盤10選

 

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