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DAZN観戦 2024年J1リーグ第8節 東京ヴェルディvsFC東京

2024-04-17 16:00:50 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • ヴェルディは山田楓喜が、FC東京は野澤大志ブランドン・松木・荒木がU-23代表に参加のため離脱中。

復活・東京ダービー、という事で、開催前から熱狂は留まる所を知らず。

しかしその熱狂ぶりは、時に人を狂わせるものであり。
先日取り上げたみちのくダービーでは、試合後に山形サイドが一悶着。
選手・監督に対し蛮行を働いたとして処分を受けるという具合に、どうしても間違った方向へ傾いてしまう輩は現れてしまうものです。
このカードも、前年の天皇杯3回戦で実現した際の外野での騒動は記憶に新しく。

いざ試合を観る段階では、その試合前インタビューで、FC東京のピーター・クラモフスキー監督の「東京は青赤だ」という結びのコメントにビックリさせられ。
普段は最後に「アリガトウゴザイマシタ、ドウイタシマシテ」と挨拶して締める彼が、突然それに代わりそんな言葉を発した事で、ダービーは特別だというものを改めて実感するに至りました。
まあ上の方に言わされたという可能性もあるが

両クラブとも同じホーム(味の素スタジアム)ですが、この試合はヴェルディのホームゲーム。
ヴェルディの前節・柏戦(1-1)の倍以上の観衆が集まる(31,746人)という、興奮必至な環境で試合開始の時を迎えました。

キックオフから、ロングボールを右サイド奥へ届ける事に成功し、そこからスローインの連続で押し込むヴェルディの入り。
前半2分にその攻撃から、クロスの跳ね返りを拾った齋藤が右からカットインシュート(GK波多野キャッチ)で先制攻撃を果たし。
対するFC東京もロングボール中心ななか、4分に左サイドを俵積田がドリブルで切り裂きカットイン(その後戻しからパスワークもシュートは撃てず)と、早速攻撃力を発揮せんとする立ち回り。

その後はお互いにアバウトな攻めが交錯した結果硬直気味に。
いち早く地上から繋ぐ姿勢を見せたのはFC東京の方(9分)でしたが、その攻撃を切った直後のヴェルディも最後方から繋ぎに掛かるなど、「目には目を」のような精神で対抗を見せ。

それでも脅威となるのは縦に速い攻めで、その存在がFC東京サイドのスピードスター。
11分にヴェルディの繋ぎのミスを仲川が拾うと、エリア内でラストパスを受けた小柏がシュート。(林がブロック)
15分にも小泉の敵陣でのカットからバングーナガンデが持ち運び、小柏へのパスは遮断されるも拾った仲川がペナルティアークからシュート(GKマテウスキャッチ)と、数多揃えた選手が次々と矢を放ちます。

戦力的な不利を悟ったか、その後ヴェルディサイドは本格的にボールポゼッションによる攻めに入り。
森田がアンカー的に位置取る典型的な4-4-2からの変形により繋ぐ姿勢に対し、FC東京サイドの守備姿勢はどうかという展開に。

19分、GKマテウスから左へ展開し前進しようとするヴェルディに対し、FC東京は2トップの片割れが森田に付くという前線の守備。
これによりボランチも前に出ずと、やや慎重な構えによるプレッシング。
そうかと思えば21分、GKから右へ展開すると、今度は森田に対し高が前に出て監視する姿勢を取りました。
しかしこれを見たヴェルディは一気にロングパスに切り替え、右奥で木村が受けてアタッキングサードで展開(その後戻して作り直し)という具合に、相手の出方により対応を変える攻めが印象に残り。

そんな繊細な対策が奏功したでしょうか。
26分自陣左サイドからのフリーキックという場面から、放り込みの姿勢を取らずに繋ぐと見せかけたうえで、同サイド奥へのロングパスを選択。
綺麗に薄い所を突く攻めとなり、これを受けた染野がディフェンスを引き付けての横パスで左ポケットを急襲。
その結果このパスを受けた見木が、遅れて対応しにいった安斎に削られる格好となり、見木が倒れ反則の笛が鳴り。(安斎に警告)
即ちPK獲得であり、最大の好機を齎す事となりました。
ゲットした見木自らがキッカーとなり、ゴール右へと蹴られたシュートに対しGK波多野も反応しますが弾ききれず、ネットに突き刺さり。
幸先良く先制したヴェルディ。

スコアが動いた事で、FC東京も縦に速い攻めのみでは苦しく。
地上からの繋ぎに精を出さなければならないですが、そうなるとハイプレスを仕掛けるヴェルディの思う壺という状況も招き。

そしてそれが嵌ったのが33分で、左サイドで稲見のパスカットから攻め立てるヴェルディ。
ワイド奥を突いた見木の中央へのパスは森田に収まらず、トレヴィザンが拾ってFC東京のターンになるかと思いきや、彼のパスを宮原が出足良くまたもパスカット。
そしてすかさず上げられたクロスで、トランジションの隙を完全に突いた格好でフリーとなっていた染野のボレーシュートが炸裂し。
GK波多野も一歩も動けずというフィニッシュがゴール右へと突き刺さり、リードが2点に広がる事となりました。

ほぼ完璧というヴェルディの試合運びですが、その後アクシデントに見舞われたのが37分。
タッチライン際で、スライディングで奪取にいった谷口が筋肉系トラブルを発生させてしまい続行不可能に。
センターバックの途中交代という、逆境を強いられる事となります。(山越を投入)

それを突きたいFC東京、ドリブラーの多さを活かす攻めで反撃に掛かり。
41分に俵積田がディフェンスを剥がして左ハーフレーンをドリブル、一気にポケット奥まで進入した末にマイナスのクロス。
ニアに走り込んだ小柏が合わせたものの、体勢的に苦しかったのもあり枠を捉えられず。

こうした立ち回りを貫ければ、後半に失速する傾向があるヴェルディだけにチャンスは健在といった展開に。
しかしそれに冷水をぶっかけられるようなシーンが生まれてしまったのが43分。
中盤左サイドでのボール争いで、ボール奪取にいった見木に対し、防がんとした安斎の足裏が遅れて入ってしまい。
アフターチャージによる反則で、当然ながら警告の対象となると、2度目により赤いカードを突き出されてしまった安斎。
この退場により、前半から早くも数的不利を強いられる事となりました。

その後は小柏を1トップとした4-4-1に変え(仲川は右サイドハーフ)、何とか対抗姿勢を見せるFC東京。
突入したアディショナルタイム、仲川が右からカットインしてエリア内を突いた所を、見木に倒されるシーンが生まれ。
しかし反則の笛は鳴らずと、多大なヘイトを溜めるのみに終わってしまいます。
そのため2-0のまま前半終了の笛が鳴ると、FC東京サポーターから大音量のブーイングが上がる事となり。

そのエネルギーを力に変えたいFC東京ですが、ハーフタイムでは交代は行わずに出来るだけ引っ張る事を選択。

後半はマイボールでのキックオフでスタートしたFC東京。
しかし攻め直しの段階で、自陣でミスからボールロストしてしまうなど波に乗れない入りとなります。

数的優位のヴェルディは、本来のチームの伝統であるボールポゼッションを発揮して逃げ切りを図りたい展開。
それに対するFC東京のプレッシングは、何処かで無理を強いなければそれを阻む事は不可能であり。

それでも後半5分、ヴェルディの最終ラインからの左(深澤)へのパス出しに対し、果敢に前に出た白井がカットに成功。
ここからドリブルしアーリークロスに持っていきましたが、パスの受け手であった深澤の必死の戻りによりブロックされ実らず。
しかしこの白井の姿勢が結果的に糸口となり、その後も深澤へのパスをカットするシーンを目立たせ。
また14分にはCBに対して小泉が果敢に詰めにいくなど、数的不利を無謀ともいうようなプレッシャーでカバーせんとします。

その一方で主体的な攻撃という面では、仲川を裏に走らせるぐらいしか出来る事が無く。
そのためかベンチも10分台に交代の準備をしましたが、ヴェルディのポゼッションにより遅れに遅れ、結局16分にずれ込んだ結果ヴェルディとの同時交代を強いられます。
FC東京は俵積田・小柏→遠藤・寺山へと2枚替え、ヴェルディは齋藤・木村→翁長・山見へと2枚替え。(見木がFWに回り山見は左SHに)

走らされながらも、諦めずにプレッシングを貫くFC東京の前線。
20分、それに対しヴェルディはGKマテウスがフィードを蹴らされるも、セカンドボールを確保して薄くなっていたディフェンスを突く好機。
染野の右へのスルーパスを受けた翁長、そのまま右ポケットへ切り込んだ末に奥へスルーパスを出すと、走り込んだのは森田。
そして手薄な中央へマイナスのクロスを送るも、必死に戻ってきたバングーナガンデが遮断し、ゴールに向かったボールをGK波多野が足でのセーブで跳ね返します。
あわやオウンゴールとなる絵図でしたが、捨て身ともいうべきカバーで凌いだFC東京。

何度か白井のパスカットを受けた事で、ヴェルディサイドも最終ラインからの繋ぎには慎重になっていた感があり。
そんな状況で迎えた23分、ここもCBから左へ展開するという所で、深澤が前に上がったうえで山見が受ける事を選択。
白井の目線を外したい事は明らかでしたが、その目論見に釣られず出されたパスをカットした白井、5分のシーン同様ドリブルに持ち込み一気に好機に。
そして自らポケットへ切り込むかどうかという体勢でクロスを送ると、ニアでの寺山のスルーを経て中央で遠藤が合わせ。
この流れるようなフィニッシュを、ゴールに突き刺した事で1点を返しました。

警戒していたはずの形から失点してしまったヴェルディ。
締め直し、主体的にポケットを突く攻めを繰り返して3点目を狙いにいきます。
27分、敵陣左サイドでの細かなパスワークから、山見が稲見とのワンツーで奥に進入したのちカットイン。
これで角度の無い所からゴールに迫りますが、放たれたシュートはGK波多野が跳ね返し。

一方のFC東京は、28分に精神的支柱ともいえる長友の投入に踏みきり。(バングーナガンデと交代)
それでも依然として不利な状況で、何度かエリア内へスルーパスを送るものの繋がらずと、次の1点に辿り着くビジョンは薄く。
ヴェルディも34分に見木・染野→綱島・松橋へと2枚替え。(山見がFWへ回り松橋が左SHに)
前半のアクシデントもあり、早くも交代カードを使いきり。

運動量の担保で、課題である逃げきりの局面を克服したいヴェルディ。(のちに稲見と入れ替わりで綱島がボランチに回る)
しかし37分、あろう事か最終ラインでの繋ぎでミスが生まれ、林のパスが短くなった所を仲川に突かれ。
そして山越が仲川を反則で止めてしまった事で、警告を受けるとともに絶好の位置で直接FKを献上してしまいます。
ここでFC東京も最後のカードを使い、小泉・高のドイスボランチを一気に代え、原川とジャジャ・シルバを投入。(寺山がボランチに回る)
そしてキッカーを原川が務める、「ピンチキッカー」と言わんばかりの采配を見せ。

結局このFK、原川の直接シュートはゴール右上へと外れて実らず。
しかしベンチの執念に乗せられるように、終盤攻勢に入るFC東京。

それでもヴェルディは、43分のFC東京のコーナーキックから、ジャジャのボールロストを機にカウンターに入り。
ドリブルで突き進む森田、右か左かという二択の体勢を作った上で左を選択し、パスを受けた山見がミドルシュート。
しかしGK波多野がこれを防ぎ、1点差を保ち最終局面へと入る試合展開。

ATに突入し、ヴェルディもスローインで時間を使いに掛かるなか、それを遮断しての反転に全てを賭けるFC東京。
最後の手段である、「トレヴィザンのパワープレイ」を出し惜しみしながら……

そして一旦攻撃が途切れGK波多野までボールを戻した際に、流れの中で前線に上がるトレヴィザン。
それを見るやそこへロングフィードを送った波多野、その期待通り競り合ったトレヴィザンによりチャンスエリアにボールが落ちると、拾った仲川のパスを受けた遠藤は既にシュートレンジを迎えており。
そして放たれた地を這うミドルシュートは、ゴール左へと突き刺さる起死回生のゴールとなり。
お互い疲労度も最高潮という所で突き出された矛が、見事に守備網を貫いた瞬間となりました。

その後FC東京が勢いそのままに、原川がゴール目前まで迫るという具合に最後まで攻め込み。
結局3点目は生まれず、試合終了の時を迎えたものの、ダービーマッチに相応しい劇的な展開で締められる事となりました。

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