政治の季節 ~ある候補者まわりの圧倒的高揚感~ | 加納有輝彦

政治の季節 ~ある候補者まわりの圧倒的高揚感~

政治の季節 ~ある候補者まわりの圧倒的高揚感~

 

 東京のある補欠選挙において、過去あまり例を見ないような「高揚感」が(ある候補者周りで)、ネット社会を(現実世界でも)席巻している。

 

 

大メディアからは「泡沫扱い(黙殺)」され、かつ政党要件を満たしていないハンデキャップ、他候補者によるかつてない妨害行為にいじめられている構図、そして候補者本人の田中角栄以来と言われる「人の心をつかむ演説力」によって、とりわけコアな保守層の殿方を魅了し、彼らの一部は「色ボケじじい」と揶揄されてもなんのその、かの候補者に対する圧倒的高揚感を隠そうとせず、応援している。

 

 遠い東京におけるかの陣営の高揚感は、こちらにもひしひしと伝わってくる。この政治的高揚感は、人を熱狂させる。

 かの候補者の演説は、舌鋒火を噴くが如し。時に他の候補者をばっさり斬り捨てる。それは敵を多く作るリスクを伴う。また、かつて角福戦争時、「日本の隅々から福田を応援する声が聞こえる」と自信を見せすぎ、それが仇となって東大卒エリートの福田赳夫氏が尋常高等小学校卒の田中角栄に負けてしまった・・・日本人一般の判官贔屓(弱い立場に同情し応援すること)のマインドに反してしまった・・・そんな文脈からかの候補者の陣営も同じ轍を踏むんじゃないかと心配するほど、自信を見せつける場面もしばしば。

 しかし、それは私の杞憂に過ぎないようだ。700人のぼんくら国会議員誰一人に論戦で負ける気がしないと宣うかの候補者のみなぎる自信は、「われ一人立つ、覚悟」そのものの吐露であったようだ。自信をみせつけるかの候補が同時に四面楚歌、弱い立場であり、われ一人立つ、覚悟イコール自信、弱さと強さが裏腹の関係となった。判官贔屓を刺激しないようだ。

 

また、他候補をバッサリ斬り捨てる強面をフォローするに余りある「愛嬌」もお持ちのようだ。この愛嬌がなければ、かの候補は単に怖い人。女は愛嬌といえば、ヘイトといわれるご時勢だが、それは依然真実なのだろう。

 これ以上書くと、私も「色ボケじじい」の仲間入り。
 

実は、これまでは前奏曲。

今回の主題は、人を熱狂させる政治的高揚感が挫折した場合のこと。つまり落選した場合のこと。

 

今回、かの候補者が奇跡的当選を果たせば、日本の自民党世襲政治の温床、小選挙区の奇跡として、今後の政治風景も変わってくると思う。私もそれを期待するものの一人である。

 

さて、

 大メディアの黙殺は、幸福実現党のわれわれ党員が15年にわたり歩いてきた道。

 

万万が一、挫折した場合の、かの陣営の、現在の圧倒的高揚感の反動は、凄まじいものが予想される。

 

 そんなとき、一瞥でもいい、幸福実現党の15年の歴史を覗いてみて頂きたい。

 

 2009年立党して間もなく、全国300小選挙区ほぼ全部になんと自民党より多くの候補者を擁立し、その前代未聞の選挙戦は、すぐれて報道価値があったと思われるが、宗教政党という一事で、大メディアから完全に黙殺されたのであった。

現在のドン・キホーテ的かの党の300倍の黙殺の規模であったのだ。

 

我らも人の子、前代未聞の政治的高揚感が木っ端みじんに打ち砕かれた反動は大きかった。

 

 しかし、我らは信仰者。「心が折れてたまるか!」よろしく木っ端みじんに打ち砕かれた「高揚感」をリバウンドさせ、爾来15年間、黙殺が続く中で戦い続けてきたのであった。

 

 だから、かの陣営が被っている大メディアの黙殺は、私どもから見れば、300分の1,そして15年の長きにわたるゆえ、300×15=4500、4500分の1の黙殺であるゆえ、へのかっぱであると申し上げたい。

 

 自分を慰めている感もなくはないが(笑)、われらの心が折れなかった根源、「信仰心」を一瞥して頂ければ幸いである。

 昨日、立党15周年大会において、釈党首は、「私たちには『風が吹く』ことは一切期待できなかった。それは私たちが『宗教政党』だからなんです。」と、それでも頑張り続けた党員に謝辞を述べられた。

 宗教政党であるからと言って、党員一人一人に税金の免除があろうはずもなく、我々は納税の義務を真面目に果たし、そのうえで、税引き後の収入の中から政治活動にコミットしてきたのである。

 

 国民として何ら変わりはない。

 

だから、万万が一、万万が一、かの政治団体が、今回、挫折した場合、われわれを一瞥して頂いて、勇気の原理として頂ければ、リバウンドの原理として頂ければ、幸いである。

 

一方、

 かの政治団体が奇跡の勝利を実現した場合は、自民党殿様世襲政治の温床、小選挙区における奇跡として、あらたな風景をみさせて頂き、我々が勇気の原理とさせていただきたいと思います。
 

 

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