366267 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ノベルの森

ノベルの森

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

マトリックスA

マトリックスA

コメント新着

マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23) New! ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…
ただのデブ0208@ Re:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23) New!  おはようございます。バスケットボール…
マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23) ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…
ただのデブ0208@ Re:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23)  おはようございます。熱波のメキシコで…
マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23) ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…
ただのデブ0208@ Re:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23)  おはようございます。56歳・横山典弘、…
マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 41(05/23) ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…

お気に入りブログ

春の羽村散歩(その7)… New! MoMo太郎009さん

ミレニアム7 鈎爪に… New! 千菊丸2151さん

1942年5月29日没、与… New! ただのデブ0208さん

2024 春なのに・・・ポ… ナイト1960さん

2303. メモリアルデ… カズ姫1さん

佳子さまの魅力は・… クラッチハニーさん

💝【メルカリ】52501… ルート203さん

フリーページ

カテゴリ

2024.01.20
XML
カテゴリ:ライトノベル


​​​​​

小説 「scene clipper」 Episode 36


 


 



リョウは約束の時間より10分早く「アウチ!」のカウンターにいた。


『ケンさんには随分待たせてしまったからなぁ、今度は俺が待たなきゃ』


細かいが、そういう他人は気づかないところに気持ちを込めるのがリョウだ。


 


ドアが開いてケンが入ってきた。


「リョウさん、早いね」


「ここ、近いから」


 


「いらっしゃい、リョウさんが待ち合わせしてたのケンさんだったのー?」


「リョウさん、顔広いんだねぇ」


 


はじめに口を開いたのはママさんで次はマスターだ。


「いやーケンさんには敵わないよ」


「俺は地元だから・・・」


そう言いながらケンはりょうの隣りに腰を下ろした。


 


「ケンさん、何のむ?」


「ティチャーズ・ハイランドクリームをロックでください」


「かしこまり!」


「ケンさんここの常連さんなんだね」


「どうして分かるの?」


「だって、マスターが『かしこまり!』っていうのは一見さんには無しでしょ?」


「・・・・・・」


 


ママがちょいと驚く


「ええ!ケンさん今まで気付かなかったの?」


「・・・・・・」


 


「驚いたねこりゃ・・・」


「そう言うなよリョウさん・・俺けっこうそういうとこあるんだよ」


「そうなんだ、覚えとくよ」


 


カウンターの内と外で笑いが起きて酒の席が弾んだ。


けれどその賑やかさも僅か10分ほどで、ケンが水を差した。


 


「リョウさん、実は頼みがある・・・」


「なんだい改まって」


「うん、実は朝に笹塚駅前で会ったでしょ、うちの会長に」


「ああ、覚えてるよ・・・」


「どうか、断らないで欲しいんだけど・・・」


「・・・ひょっとして俺に会いたい・・とか?」


 


ケンがカミナリに打たれたように仰け反った!


 


「どうして分かる!?」


「なんとなく、・・・予感だよ、そんな予感がしたんだ」


大きく息を吐きながらケンが言う


「あんたやっぱ普通じゃないよ、会長が初めて会って一言挨拶を交わしただけの人を飲みに誘うんだからな、前代未聞だ」


 


「ええ!あの会長さんが飲みに誘うって・・・リョウさんを!」


「マスターもびっくりでしょ・・・」


「前代未聞だよね正しく・・・」


「大袈裟だなあ二人とも」


マスターとケンさんが同時に


「大袈裟じゃないって!」とリョウを責めるかのように


殆ど叫ぶように言った。


 


ケンはこんな早々に会計を済ますことを詫びながら立ち上がり、リョウも何故かケンと並んで頭を下げた。


 


「アウチ!」を出て3分で甲州街道に出る。


そこにはでかいベンツが停車していた。


 


​​​







何時もお読みいただきありがとうございます。

今回もよろしくお願いします。

​​
ライトノベルランキング





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024.01.20 01:50:55
コメント(21) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.