今日調剤薬局に行った。待合室で腰かけていた男性に事務員が声をかける。

 
「こちらへ来られるのは初めてですか?」
 
男性は頷く。
 
「問診票にご記入頂けますか」
 
男性は承諾して記入を始める。
 
「ジェネリック医薬品のご用意がありますが、ジェネリックで宜しいですか?
 
何気ない会話であった。私は人の話を盗み聞きする趣味はない。他のことを考えていた。ふと気がつくと待合室の中が重苦しい空気に包まれていた。私は顔を上げた。
 
男性は、
 
「そうして誘導するんでしょう?!?
 
と事務員に噛みついた。どうもジェネリック医薬品に抵抗がある患者らしい。事務員は少しムカッとした表情で、
 
「先発で!
 
と調剤室で待機していた薬剤師に声をかけた。
 
何故ジェネリック医薬品を嫌うのだろう?薬品は同じ。効果も余り変わらない。一昔前は、
 
「ゾロ」
 
と呼ばれ、一流とされる製薬会社の医薬品に比べるとB急品扱いされていた。開業医などでは経費節約の為にゾロを使っているところが多かった。それに比べると今のジェネリック医薬品は改良を重ね、良い物になっている、と聞く。
 
私の場合は、ココロノクスリはジェネリック医薬品で、睡眠薬は先発医薬品にしてある。睡眠薬の方は主治医の意向であるから変更は出来ない。処方箋の薬品名の前に❌を打ってあるから変更は出来ないのだ。
 
話は元に戻るが、その男性はカウンターな立ってもまだ文句を言いたいらしく、薬剤師にも絡んでいた。
 
「今のも誘導でしょ?」
 
お前は弁護士か?と思った。別に聞きたくもない会話を大声でやむを得ず聞かざる者の身にもなって欲しいものだ。
 
「厚労省が推奨しているので。今は80%くらいの方ががジェネリックですよ。」
 
と薬剤師は言葉を返した。負けてはいない、と笑いそうになったがやっとの思いで堪えた。こう言う患者には確固とした姿勢を見せる必要がある。それくらいは私でも解った。どの職業でも同じである。
 
男性はそう言われるとにやっと不気味な笑いを浮かべながら薬局を出ていった。
 
ブランド志向
 
こんなところにも現れるのであるうか?
 

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